2019/5/3金
7:55 1590m菅平牧場登山口
9:20 1917m小四阿
11:05 2354m四阿山
12:40 2207m根子岳
13:50 登山口
自宅から3時間あまり車を運転し、須坂長野東ICで下りて菅平牧場に到着する。牧場手前で駐車協力金200円を支払う。連休中日でもう8:30だというのに駐車場はガラガラであった。
牧場脇のなだらかな道を登っていく。100名山にしては人気が少ない。
一度沢を渡り、白樺の森を抜けるとそこは小四阿(しょうあずま)というピークになる。
四阿(あずまや)という名は、神話の時代に日本武尊が近くの峠を通った時、愛する妻を思って「吾妻(あずま)や〜!」と叫んだからとか(この山の群馬側は「嬬恋」村である)、あるいは山の形が東屋に似ていたからとか。
四阿山を「あずまやさん」と呼ぶのに、小四阿はなぜか「しょうあずま」と呼ぶ。
途中の登山道分岐を少し右に下りると、明日登る予定の浅間山がよく見えた。風が結構強く吹き上げて、カッパを着込む。
最後はナイフリッジを越えて社のある山頂へ。
上州の山々、白根山とか? この辺の山はまったくわからない。
なんだかあっさり山頂に着いたのと霞んで展望も今ひとつで、これで100名山?って感じで山頂を後にする。
根子岳への周回コースでいったん下って草原地帯を横断し登り返す。振り返って見た四阿山はなかなか立派だった。このコースここからの眺めが最も良かった。ザックを降ろしてここで食事を取った。
この草原帯と根子岳が花の百名山であることを考えると、夏に来るのが最も良いのだろう。
方位盤はなぜか猫岳の表示。
下山路はとても緩やかで道も駐車場まできれいに整備されており、ピクニック気分で登れるのだろう、普通のズックで登っている親子もいた。しかし、いくら何でも雪がある時期はズックは危険。
せっかく遠くまで来たので、登山だけでなく観光もしていきたい。登山口から1時間かけて無言館へと来た。
主に東京芸大を出た美術家や学生達の遺作が常設展示されている。洋画や日本画、壁一面の大作もあれば、戦地から家族に宛てた絵はがき手紙も、家族が大切に形見としてしまっていたのだろう。皆20代の若さで戦地で死んでしまった。
自画像は静かに無言で、じっと一点を見つめていた。
「絵の具を送って欲しい」戦地から家族に宛てた手紙に、好きな絵を少しでも描きたいのにどうしようもできない悔しさを感じた。
自分はこの歳まで何不自由なく過ごしている。山に登りたいと思えば登りに行ける。