魚沼駒ヶ岳登山口近くにある駒の湯山荘は、外湯の露天風呂が500円で日帰り入浴可能です。山荘玄関には「秘湯を守る会」の看板に手書きで「でした」の文字が加えてありました。近年退会したようですが、秘湯に変わりはありません。
露天風呂はふたつあって、ひとつは女性専用、すだれや網で目隠しがしてあります。もう一つは男性用ではなく、混浴ということになっています。この造りからして秘湯感たっぷりですね。
玄関でおかみさんに「大きい方は源泉33℃で、小さい方はあったかいから交互に入って下さい。」と教えていただきました。なるほど、増富ラジウム温泉方式だな、冷泉にじっくりつかって最後に上がり湯としてあったかいお風呂に入るのだろう。あったかい方は、蛇口をひねるとボイラーで沸かした温泉がでてきます。
今日も30℃以上ある暑い日ですし、登山後なので冷泉につかっているほうが気持ちよいです。源泉は地中から噴出しているかのように、大量に出ています。
この温泉は夏に限るな。
と満足して入っていますと、アブが飛んでいるのに気づきました。あとから入浴客がふたり入ってくると、アブの数が増えてきました。洗い場が一つしかないので、とりあえず先に体を洗おうとせっせと洗っているとアブがたかってきます。
チクッ、チクッ、お尻や足に小さな痛みを感じた。体を洗い流して急いで温泉の中に逃げ込みます。なんかかゆい!
さらにひとり入ってきて、その人のハゲた頭にアブが止まったのを見たとき、おかしさを通り越して恐怖を覚えました。
アブはまた数が増えたようで、みんなタオルを頭に被って手でアブを追い払っています。もう、怖くて出るに出られません。
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アブってね、音もなく飛ぶんですよ。
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かといって、いつまでも入っているわけにもいかず、意を決してダッシュで脱衣所へ行って、ダッシュで服を着ました。
ハゲた人が「なんか急にアブの数減ったね。」と言っていました。アブは獲物の数に応じて増減するのだろうか。
見ると尻に数ヶ所、ふくらはぎに数十ヶ所さされて、赤くボコボコになっていました。体を洗っている隙に、死角になるところを刺すなんて・・・。
恐ろしい。。。
この露天風呂は夏に限って、訪れる人のない秘湯にしておくべきと思った。