はじめましてのヒトは、はじめまして。
いつもの皆様、こんにちわ。
大葉さんです。
日本の、というか、大和民族の独自信仰である「神道」は、世界的にみても少し変わった特徴があります。勢力を伸ばした先に土着していた宗教を滅ぼすのではなく、受け入れて自分の神話体系に組み込んでしまう習性です。
海外の他の宗教を見ているとわかるんですが、敵対した国の独自宗教の神様を、邪神だ悪魔だとレッテルを張って滅ぼそうとするんですね。「神道」にはそれが無かった。ゆえに仏教が大陸から海を渡って入ってきた際も、ごくごく自然に歓迎し、仏は神の別の姿的な理由を加えて取り込んで(混ぜて)しまいました。これまで紹介した中では、沖縄の例がそれにあたりますね。ニライカナイの考え方は琉球独自の文化ですが、神社の風習として取り込んでしまっています。
そんなわけで、「神社」について考慮する場合は、それが元来はどんな姿をしていたのかという点を考慮しないと「いっぱいあって良く分からない」という状態に陥ります。なので、まずはそこの整理から。概ね、以下の6つくらいに絞れます。
・日本神話に基づく「神道」から始まっているもの
・土着信仰が「神道」に融合したもの
・自然信仰が「神道」に融合したもの
・歴史上の偉人信仰が「神道」に融合したもの
・他宗教が「神道」に融合したもの
・背景とか良く分かっていないけど、何となく「和」っぽいからという企画物w
京都奈良に多いのは、元来の神道系。今まで私が紹介して来た神社は、主に土着信仰系。本日からご紹介するのは、自然信仰が「神道」に融合したものです。
ということで、第一弾(前置き長い)オオカミ信仰が残る三峰神社(みつみねじんじゃ)です。
日本武尊が東遠征時に立ち寄ったという謂れがあり、その後、山伏によってお寺としての側面も併せ持ちつつ、という歴史もありますが、最も注目すべきは「お犬様(御眷属)信仰」です。狛犬が境内にいないんです。地元の方々が、日々の生活を営むために、オオカミに恐れおののきながらも山を切り開き、拠点として作った集落に畏怖と感謝を込めて神社めいたものを作った。それが神道に取り込まれたというのが実態ではないかと私は推測しています。御眷属信仰を取り扱う神社は関東地方の山間部のみに集中しており、他の地域ではあまり目にかけない点も、これが過去、別の何かであったことを示唆していると考えます(あくまで私の意見です)
ちなみに、絶滅したといわれるニホンオオカミが最後に目撃された場所も、三峰神社近辺です。宝物館には、本物のニホンオオカミのはく製(表皮)が厳密に保管されていますので、ご興味がある方は、公開されているうちに一度足を運んでみるのは如何でしょうか?
■三峰神社(御朱印)
■オフィシャルサイト
オオカミ様がお迎えくださいます。
■交通アクセス
埼玉県秩父市三峰298-1
はい、遠すぎで良く分かりませんね。では、拡大図を。
はい、さらに良く分かりませんねw
(1)秩父鉄道の「三峰口」では、神社に辿り着けません。何もない道路の片隅でバスが来るまで数時間待つことになりますが、止まってくれないかもしれません。
(2)自家用車で行くこともできますが、必ず午前中に到着するようにしましょう、そして帰宅はお早めに。あ、運転が趣味の方は、一度、訪れてみると面白いとは思いますよ。バイクは、、、お勧めしません。
(3)そんなわけで、王道は、秩父から三峰神社行きのバスに乗ることです。徒歩で行こうなんて考えてはいけません、というか、物理的にいけません。
神社へ辿り着くまでの道がなかなかステキなので、道中も含めてお楽しみください。「山を登ると、突然、目の前に広がる渓流」「トンネル内に信号があり、右折分岐(秩父側からの場合)」「分岐先の道は、車幅1台分」「秩父湖をせき止めるダムの上を車/バスで通過」「以降の山道は外灯ゼロ」などなど。
まさに秘境!そりゃ、ニホンオオカミもうっかり顔を出しますよw
なお、関東平野内で最も難易度が高いと言われる「雲取山」(山小屋一泊しないと頂上に辿り着けない)の登山口になっていたりもします。知る人ぞ知るって感じなのかもしれません。
■個人的な感想など
みつみねは良いぞ~
■ギャラリー
さて、次回。
トンネル抜けて、山梨県へ。
富士山特集、行きますよ~