富士山と対になる霊山があること、皆様、ご存知ですか?
今まで何度も何度も記述してきましたように、関東平野界隈では2つでワンセット、合わせて大きな意味で1つのご神体という概念が強く根付いています。口を酸っぱくして言いますが、そこに善悪はありません。そういう文化がその地にあると、ただそれだけを主張しています(以上を踏まえてた上でどう感じるかは、各自の心の自由です、だれも侵害する事は出来ません)
よって、日本最高峰の霊山である富士の山を西の端と認識して育った武蔵国の人々は、東の端にある別の霊山を、その対としてみなしました。
そう、それが筑波山(つくばやま)です。
血なまぐさい歴史をひっくり返すことになりますが、第2次世界大戦の折、真珠湾襲撃の際に使われたコード、皆様、ご存知でしょうか?
「ニイタカヤマノボレ」です。
当時は台湾が日本の領土だったので、最も高い山は富士山→台湾の新高山に変更となっていたため、この暗号が使われました。元々は富士山をイメージしたコードです。
では、真珠湾襲撃中止のコードを皆様はご存知でしょうか?
「ツクバヤマハレ」です。
当時の日本軍は、ごくごく自然に富士山と筑波山を、コインの裏表を示すキーワードとして利用していたのです。筑波山より高い山は、他にいくつもあったというのに、です。しかも、当時、国家神道に意思統一されていた日本軍が、違和感もなく、この最重要コードとして「筑波山」を認めた。
(繰り返しになりますが、良い悪いではなく、単なる思考実験として)もし、天皇家の方々が東京ではなく、京都で采配を振るっていらっしゃたなら、この暗号はおそらく、採用されなかった。おそらく、大神山と天野香久山、伊勢と出雲、あるいはそれ以外の別のキーワードに置き換わっていたかと思います。
指摘されないと気がつかない史実の妙。その細い紐を引っ張っていくと、地域性と土着信仰、そして、首都機能が稼働していた土地柄が蜘蛛の糸のように絡まって史実を作り上げている。そこから導き出される、IFの未来。
■筑波山(御朱印)
■オフィシャルサイト
素敵なサイトです。
■交通アクセス
茨城県つくば市筑波1番地
はい、こちらもまた、交通の便がとっても悪いように見えます。ですがご心配なく。首都圏から日帰り旅行できるように、つくばエクスプレス船が全身全霊全力を以て、お手伝いしてくださいます!
首都圏在住の方は、何も考えずにこれ、買いましょう。
いろんな手段を使って、複数回、筑波山に行きましたが、この切符を使った時よりマイナスになるパターンは正直なかったです。ワタクシ、つくばエクスプレスの回し者ではないですが、観光客に来て欲しいという鉄道会社の努力を無碍にする必要もないでしょう。
筑波山って書いてある携帯ストラップがもらえます。ちょっとだけ幸せ(本音)
移動方法については、上記リンク先が最も詳しいので、これに従ってください。
筑波山神社だけが目的の場合は、終点のつつじが丘ではなく、一つ前で降りる必要がある点だけ、ご注意ください。
■個人的な感想など
「どこにいるんだよこんな生物」て思っていたであろう、歌舞伎に出てくる、あのカエルが実在しているんです、感動モノですよ。
失礼、最もアレな部分を最初に伝えてしまったようです。あ、ガマランドは「昭和」の空気が残っていて、楽しいですよ?通り抜けた先が、登山口の入り口ってあたりも含めて、完璧です。
■ギャラリー
ところで、この筑波山神社、祭神が「イザナギノミコト(伊弉諾尊)」「イザナミノミコト(伊弉冉尊)」のお二方なのです。でも、お社はただ一つ、不思議ですね?この謎は、ケーブルカーで登ると(ある程度)判明します。
若干の違和感を抱きつつ、次回に続く。