最近ホットな話題になっている「分散型取引所」のプロトコールを開発する0xプロジェクト。
そんな同プロジェクトが発行した仮想通貨「ZRX」が、米最大取引所コインベースへ正式に上場し、価格が30%高騰した。
コインベースへの上場は、同仮想通貨が「有価証券」の対象にならない可能性が高いことを意味し、これはトークンの流動性に影響を及ぼすと見られている。
前述のように、ZRXのコインベースへの上場は、米規制当局がそれに「ゴー・サイン」を出したと捉えることができ、他の取引所がZRXの上場を前向きに検討できるようになることを意味する
それというのも、かねてより規制当局に協力的な姿勢を保つコインベースが、SEC(米国証券取引委員会)の判断基準で「未登録の有価証券」と見なされるようなトークンを上場させるとは考えにくい。
今年7月に、ADA、XLM、BAT、ZEC、ZRXを規制当局と相談したうえで上場させることを示唆していたコインベースだが、公式発表で、
「これらの資産には調査が必要なため、トークン上場は保証されない」
と説明していた。
その発表から3ヵ月の時を経てようやく5つの仮想通貨の内1つが上場したことからも、コインベースの上場審査プロセスの慎重さがうかがえる。
そんな規制に厳格に準じたアプローチを取るコインベースが選出したZRXトークンは、規制当局から「非有価証券対象」として承認を得たという見解が持てる、と多くの専門家は見ているようだ。
規制当局がこのような判断を下すトークンを取引所が扱う場合、SECへの登録を行う必要がなく、証券取引法違反の心配がない。
そのため、多くの取引所が揃ってそれを上場させる傾向にあり、結果的に流動性が向上し、トークン価格も上昇すると一般的に言われている。
実際にも、上場がアナウンスされた当日、ZRX価格は30%以上上昇した。
また、コインベースが上場審査をしている、ZRXと同じくイーサリアムで発行された別のトークン「BAT」の価格は、直近24時間で10%程上昇した。
今回のZRXの価格高騰を受け、次にコインベースへ上場する仮想通貨はどれになるかという憶測が憶測を呼んでいる。