私は、水泳コーチとして
子どもたちに「泳ぎの指導も」しています。
「も」?とはどいうことか。
そもそも、私の主たる仕事は
泳げるようにすることだけではないと考えているからです。
どんな想いで臨んでいるかを、書いていきます。
目次
「習い事」じゃなく「成長の場」
「幼児期」と「学童期」とは?
幼児期には、形を「教えない」やりたい気持ちを「育む」
「教えない」は身体的成長にも必要!
学童期では、やりたいことを形にしていく
そして大人になっても「やりたい気持ち」が大切
スイミングクラブ・スクールのイメージ
・泳ぎを教えてもらう場所。
・泳げるようになる場所。
・進級制度に基づき泳法を習得。
・競技大会での活躍を目指す。
という印象をお持ちの方が多いと思います。
なので
以下を理由に続けられないんじゃないか?
「話が聞けない」
「みんなと一緒のことが出来ない」
「厳しいと嫌になる」
そう不安を抱く方もいるかと思います。
水泳を始める方の多くの目的は
「体力づくり」
「風邪や喘息に強くなってほしい」
「友達みんなと愉しんで通いたい」
子どもの心身の健康を考えて来る方が多いです。
礼儀や決まり事
技術習得も大事ではありますが、
それだけに当てはめずに
「子ども個々の成長を育む」
環境づくりを目指した場だと考えています。
ここでは
未就学児である3才〜6才までを「幼児期」
小学生を「学童期」
として位置づけています。
ですが、個々によって差はあります。
4月生まれの子と
3月生まれの子では
1年間の差があるのでみんな同じとは言えません。
小学1年生の早生まれだと
まだ結構な差があります。
見方はそれだけではありませんが
その子の様子を見守っていくことが大切です。
幼児期には
泳法習得を目的とした指導は行ないません。
もちろん繰り返しの訓練をすれば出来るようになります。
25mだって泳げるようになります。
しかし
そこに子どもが興味をもって愉しんで出来ているか?
子どもも大人も
愉しむこと!「遊び」は一生懸命になりますよね。
疲れも忘れて
もっとやっていたいなんて気持ちになったことありませんか?
でも
「25m泳げるように、もっと練習!」
なんて目標を押し付けてしまうようでは
出来ないプレッシャーから嫌になることだって良くあるお話です。
保護者も合否しか見えず
子どもの成長を見逃しがちになってしまうでしょう。
何より
愉しいから!
やりたいから!
子どもたちは、一生懸命に取り組めるのです。
1つの事を繰り返しに教えるのではなく
興味を持ったことに
愉しんで遊ぶこと
それに飽きたら
次の興味に移っていくこと
幼児期の身体的な成長過程でも重要となるのです。
3~8歳くらいまでを
「プレ・ゴールデンエイジ」
と呼び、神経回路が急速に発達します。
この時期に
より多くの種類の動きをしていくことで
「動きの基本」
が出来てきます。
またいろんな事に興味がいき
持続力はありませんが
そのときの集中力は高いという特徴があります。
幼児期には一つのことだけでなく
登ったり
跳ねたり
投げたり
滑ったり
走ったり
泳いだり
跳び込んだり
など
多種多様な動きをすることで
将来的に多くの身体的技術を身に付ける基礎が出来てくるのです。
やりたいと興味をもってもらう!
やりたいことを思いっきりやる!
できた!その感動を子どもと一緒にみんなで分かち合う!
その環境づくりをすることが、幼児期には大切です。
泳法技術の習得も学童期に入ると一気にスムーズになります。
その理由には
9~11歳くらいまでを
「ゴールデンエイジ」
と呼び、神経回路が完成されます。
それまでに身に付けた動きの分だけ
自分の思った通りに動かせるようになり
理解力も高まる学童期は
見て聞いたことから
自分で考え技術習得が出来るようになります。
もちろん、ここでも子ども達の
「やりたい気持ち」
が一番大事であり
心の成長とともに
向上心が芽生えてきて
身体的成長からも
やりたいことが突然出来るようになり
さらに愉しんで技術習得を臨める時期と言えます。
様々な経験をすることが
子どもにとって生涯続く財産となっていくのです。
子どもの頃に経験したことは
大人になっても残るものです。
そして、大人になった今も
経験していることは
さらにこの先の人生において
財産となっていくと考えています。
興味をもったこと
やりたいことは
余すことなくやるべき!
と思っていても
人それぞれの事情で
出来ない理由に
負けてしまうのが大人だったりします。
出来ない理由を考えるより
まず行動!!
これからも
みんなと一緒に
やりたいを実現していく環境作りを
大切にしていきたいですね。