実家では犬を飼っている、これは数年前、最後に実家に帰ったときに撮ったものだ。
この犬は保護犬で、施設から貰ってきた子なので、正確な年齢もわからないし、出自も知れない。だからどうした、そんなことはどうでも良い、だって可愛いのだから。何の犬種が混ざっているかわからないが足がとても短い、だからどうした、それがむしろ可愛いじゃないか。こいつはこいつである、犬種なんてどうでも良い。
横顔、こっち見ろ~。
ん?
はい、可愛い~~。
食べ物を持っている風に手を出すと、とりあえず舐めてみる、可愛い。
何も持っていなかったので指を食べてみる。可愛い。
可愛い犬だ。
僕はペットを名前で呼ぶのが恥ずかしい、女の子を下の名前で呼ぶ時の恥ずかしさと同じ種類の恥ずかしさだ、だから、犬と呼んでいる、いぬ~いぬおいで~、と言っている。いぬは可愛いな、いぬ~いぬ~といって撫でている。
さて、可愛い可愛いばかり言ってしまったので、こいつのスゴイところも言っておかねばなるまい。こいつは保護される前はしばらく野良をしていたらしい、だから家族以外の他人への警戒心が非常に強い、なので玄関に向かって人が近づいてくると耳が立つ、そして玄関前で立ち止まる人がいれば吠える。
さらに、ギリギリ室内で飼えるくらいの大きさにしては力がものすごく強い、おそらく本気で戦ったら僕は勝てない。どちらも野良をしていた頃に身に付けた野生の力なのだろう、自らの力の使い方を知っている上で普段は抑えて暮らしているのだ、バトル漫画なら最強キャラの一角を成す者の振る舞いである。
可愛いだけではなく、いざとなれば戦える、番犬としてとても頼りになる奴なのだ。
今後、僕が実家に顔を出すようなことがあるかはわからないが、それまで元気に暮らしていて欲しいものである。それに僕が一番なりたい職業であるところの自宅警備員を譲ってあげているのだから、しっかり警備の方も頑張ってもらいたい。
あくび(*´ω`*)