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「個人情報を取り戻す」Web3.0の技術とサービスをざっくり解説!

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  • プリン@pudding
  • 2018/12/27 17:28
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「Web3.0って何?」を素人の利用者目線で、超「ざっくり解説」してみたよ。これであなたも「知ったかぶり」できちゃうぞー!?


1.Web3.0の”3.0”って何?

まず最初の疑問はこれでしょう。

情報の利用形態の進化に合わせて1世代目、2世代目、3世代目ってことです。

・Web1.0:
初期のインターネットとパソコン。一方通行のウエブ。
利用者はほぼ見るだけ。

・Web2.0:
高速インターネットにより、双方向、参加型に発展。
SNSやネットショッピングなどeビジネスが成長。
GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)に代表されるように、大企業が独自にパーソナル情報(購買履歴や嗜好など)を集め広告・マーケティングで稼ぐモデルが確立。
大企業などのサービサーが主導する”中央集権”の世界。

・Web3.0:

パーソナル情報を個人に取り戻す。
個人は自主性を持って自分の情報を運用することで、利益が得られる世界。
非中央集権の世界。
DAPPS(分散型アプリ)やブロックチェーン技術が支える。


2.Web3.0ではアプリやサービスも非中央集権化

DAPPS開発Essentia.one.のファウンダーであるMatteo Gianpietro Zago氏の解説図の引用をよく見かけるので、ここでも貼っておきます。

Web3.0では、中央管理者のいないアプリに利用サービスも移行していきます。
ALISが目指すは、SteemitやAkashaの位置ですね。

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引用サイトWhy the Web 3.0 Matters and you should know about it

(上記翻訳があるサイト:メルミライ


3.Web3.0の起源

発端は2017年前後にEU(欧州)で起きた、「パーソナルデータを企業から個人に取り戻せ」って運動。

この運動を、個人と企業がWin-Winの関係となる「新たな産業発展のチャンス」ととらえた国が支援。

EUではGDPR(一般データ保護規則)などの法整備が進み、

「”お金”を銀行に預けるようにパーソナルデータ”情報”を預ける『情報銀行』

として、官民挙げて本格的な動きがスタート。


4.日本の動き

アベノミクスの次の手を探していた日本もEUのこの動きに着目。
総務省が「第四次産業の成長戦略のひとつ」として『情報銀行』育成方針を決める。(参考:puddingの過去記事(2018.10/7):

健全な発展のため「情報銀行認定制度」を導入。

(一社) 日本IT団体連盟にて認可を審査する、とした。

また、個人と情報銀行間では、パーソナル情報の種類と利用範囲などを明確にした「利用許諾」を行うをことを標準モデルとしている
(個人がパーソナルデータの主権者であることの明確化)

8月に行われた情報銀行認可制度説明会には、200社もの企業が参加。

信託銀行、流通、IT企業など、幅広い参加となり、2019度にサービスイン表明済やすでに実証実験を行うなど、企業の動きも活発化している。


5.情報銀行に運用預託するパーソナル情報って?

預託し運用を依頼する情報(データ)は、一般に、個人情報保護法上の「特定個人情報(個人を特定できる名前や生年月日・住所・電話)」以外の、パーソナル情報。

例えば、ショッピング購買履歴、行動履歴、血圧や脈拍、歩数などの健康情報。

6.情報銀行はどうやって運用して利益を出すの?
 そのデータにお金を払う企業がいるの?

今でもAmazonなど多くの流通・サービス業はネットから2次的に収集した購買履歴や行動履歴、各種情報を、マーケティングや商品開発、あるいは保守サポートに活かしている。

これに「”リアル”な購買履歴や行動履歴など」が加われば、例えばマーケティングの精度は飛躍的に向上します。
リアルなパーソナルデータは、「市場価値」があるわけ。

少し脱線しますが、「レシートを10円で買い取る」ってベンチャーを立ち上げた高校生が話題になったことがありましたね。

また、最近ではソフトバンク+ヤフーの。”PayPay100億円キャッシュバックキャンペーン」が話題になりましたが、あれもリアルな購買データや属性データが100万人も短期間に集めれたわけで、”100億円掛けてイイ”って価値との判断でしょう。

7.パーソナル情報を預けるとどんな利益があるの?

ここは利用者にはとても気になる所で、各情報銀行のセールスポイント
各社とも差別化を図るべく知恵を絞っているところ。

利益を得るタイミングや対価についても、様々な検討がされている。

1)金額もしくはポイント
 ・パーソナルデータを預けた時点、預かり期間、運用結果に応じてなど

2)商品やサービスの提供や割引の特典
 ・健康データに対して診断サービス提供や試供品など

8.ブロックチェーンはどう使われるの

預託されたパーソナルデータが流通する上での証跡管理(トレーサビリティ)。
付与される金額やポイントの管理。
運用情報を正しく確実にセキュアに管理するために、ブロックチェーン技術が注目されている。


<まとめ>

Web3.0は、現在GAFAなど大企業が集権的に提供するサービスの代わりに搾取されているパーソナル情報を個人に取り戻し、非中央集権の経済圏を目指す動き。
その情報を銀行の預金のように預けてもらって運用することで、「個人と企業がWin-Winの関係」の”新たなビジネスモデル”を作ろうと、「情報銀行」がまさにスタートしたところ。

2019年は情報銀行元年となる。

ALISが目指すところでもある。

情報銀行のデータ運用の課題解決には、ブロックチェーン技術に期待が高まっている。


「ざっくり解説」は、こんなところでいいかしら。

次回は、情報銀行に参入する企業の「事例情報」を、生取材からレポしたいと思います。

以上!


<参考>:

Web3.0や情報銀行についてのpuddingの記事はこちら

・デジタル通貨で通勤ラッシュが解消?

・新しい奨学金のしくみ

・ありがとうは”coin”で

・情報銀行意欲、欧米は日本の2倍

・情報銀行を使いやすくするPDS

・情報銀行TEDxTokyo東大柴崎先生Youtube

・ともに創造する未来「Society5.0」

・Web3.0&情報銀行ざっくり解説

・個人の情報×ブロックチェーン=情報銀行


当記事は、うめ吉さんの「うぇぶさん」イベントに参加です

https://alis.to/tag/%E3%81%86%E3%81%87%E3%81%B6%E3%81%95%E3%82%93

公開日:2018/12/27
獲得ALIS:100.32
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Web3.0とDX、御朱印好き。時に辛口(それも愛)。投げ銭不要。カラーコーディネータ、コンプライアンスオフィサ、ファイナンシャルプラン技能士 Twitter@pudding2727

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