さて怪我で休んでいた愛波は久しぶりに登校します。
愛波が学校に来ていることを聞いて圭吾は急いで愛波の姿を探します。
圭吾の友達の滝川隼人は「そうか…圭吾は素朴な感じタイプか…」と言って圭吾を冷やかします。
「はあ?いや、俺は…」
「俺は圭吾だけ親同士が決めた約束守る必要ないと思うよ!百合だってそのこと周りに内緒にして好き勝手やってんじゃん!だから圭吾が何しようが文句言わないだろ!」
圭吾は百合から「あの子だけは嫌!ムカつくから!」と言われたことを思い出します。
「別に神谷はそういうんじゃないから!コンテスト一緒に頑張った者同士というか…なんだよ!」
「素直になれよ!」
「俺はいつでも素直だよ!」
2人のやり取りを柱の向こうから立ち聞きしている百合
愛波は担任の先生からしばらくは顔に絆創膏を貼っておいた方がいいとアドバイスされます。
「しばらくはこれ貼っておいた方がいいと思うんだ!クラスメイトの皆もいきなりだと驚くだろうし、神谷も変に反応されるの嫌だろ?」
「ですね…」
顔に絆創膏を貼ってクラスメイトに挨拶。
百合はいきなり愛波に歩み寄り「愛波ごめんなさい…百合がミスコンに誘わなきゃこんな怪我しなかったのに!それに百合、近くにいたのにあなたを助けられなかった!」と謝ります。
「百合を許してくれる?」
泣きながら謝罪する百合
百合の陰険な正体を知っている愛波はこの態度には戸惑います。
頭が真っ白になる愛波
クラスメイトがザワザワいろんなことを言っているのが聞こえます。
「うん…」とだけ答えた愛波
「じゃあ今まで通りまた宜しくね。」と愛波の耳元で陰険な正体を見せる百合
単なるクラスメイトに対していい人を装うだけの演技でした。
相当性悪女です。
「宜しくお願いします…」
クラスメイトからは拍手が
そして島村空が何故かクラスにいるのを見て驚く愛波
「何でここに?」
「何でって俺、このクラスなんだけど…」
「嘘…」
「あれっ、知り合いか!」と担任の先生
「見かけただけ!」
「じゃあちゃんと招待しよう!こっちは転校生の島村空…でこっちが怪我でしばらく休んでた神谷」
「愛波!いい名前だったから覚えてる!」
「それはどうも…」
「ふーん!」と言って愛波に歩み寄る空
思わず頬の傷を隠した絆創膏を押さえる愛波
圭吾は2人が仲良さそうなのを見て胸がザワついているようです。
「私と同じクラスって知ってたんだよね?」
「まあ…」
「じゃあ早く言ってよ!」
「だって君死のうとしていた…」
「ちょ、ちょっと!それはシーッでしょ!シーッ!」
その時圭吾が「あーっ、思い出した!芝村ってミスコンの時のクソ失礼野郎か!」と言って駆け寄ります。
「あれっ、君……うーん、誰だっけ?」
「橘圭吾だよ!お前このクラスで俺のこと知らないなんてどんだけだよ!なあ神谷?」
「うん!まあ…」
「めっちゃスッキリしたわ!ずっと芝村の顔見るたびモヤっとしててさ、けど神谷とセットで見たら記憶繋がったわ!なあ?」
「よっ、良かったね!」と愛波
「何だよその反応?」
「そりゃ困っちゃうって!圭吾興奮しすぎだし!」と圭吾の友達
「だって謎過ぎるだろ!この2人がつるんでるのは!」
「それあたしらも気になってた!なんかさっきからいちゃついちゃってさ!」と京子
「いちゃついてるかはあれだけど…で2人はどういう関係?」と隼人
「どういうって…別に何も…」と愛波
「と言うかさあ…今日から来るなら言えし!」とひまり
「そっ、それは…」
「LINEも全然返さないしさあ!大体、愛波はさ!」
その時百合が止めに入ります。
「もう怒らないの!ひま!」
「ひま?」
「最近、百合達とずっと一緒にいてさ!」とひまり
「そうなんだ…」
ひまりは百合達と打ち解けているようです。
「ねえ、空君土曜の予定分かった?」と渚が空に言います。
「何だっけ?」
「昨日話したじゃん!空君の歓迎会やろうって!」
「はあ?そんな話聞いてないんだけど!」と圭吾
「圭吾君も来てくれるの?」
「俺が来なきゃ始まらないだろ!」
愛波は「私ちょっとトイレ!」と抜け出そうとします。しかし空が妨害して「愛波も来るなら行ってもいいけど!」
百合がこれに大賛成して、せっかくだからと言ってクラスメイト全員を誘います。
可哀想に圭吾君はハブられていたんですね(笑)
こうして空の歓迎会開催決定です。
愛波と空は屋上でいちゃついています。
「何であんなこと言うかな?こうなったからには主役なんだからちゃんと来てよね!!」
「さあ〜どうかなあ〜」
「はあ〜?来なかったらこうだからね!」と殴るフリをする愛波
「ハハハハハ〜」
「いいね!めっちゃ元気出たじゃん!」と空
愛波は皆の反応が思っていたよりずっと普通なのでホッとしています。でもそれは絆創膏で傷を隠しているからだと感じて複雑です。
愛波は体育の時間にストレッチのペアをひまりと組もうとして百合にひまりを持っていかれたり、ひまりと一緒に帰ろうと誘っても百合達と約束があるからと断られたりして孤独を感じます。
圭吾だけはそんな中でも優しく愛波のことを気遣って話しかけています。
さて歓迎会当日!!!
かなり本格的な歓迎会です。
百合の母親であるカスミコスメ社長も来てます。
ひまりは百合の母親に名前を覚えてもらっていて嬉しそうです。
マイペースすぎる一匹狼気質の空は早々に会を抜け出します。
愛波も「甘い物を取ってくる」とか言って抜け出します。
「主役も愛波も自由すぎ!」と言われてます。
ひまりは隼人といい感じです。
その様子を見て嫉妬している京子達
愛波は1人になりたいらしく皆と離れた2階の皆を見降ろせるところにいます。
空も1人が大好きな性格のようですが愛波を見つけると寄って行こうとします。
しかしそこに圭吾がやってきたため姿を隠して盗み聞きです。
この話は盗み聞きがやたら横行しているのが特徴です(笑)
「いやっ、暗っ!!なあ、どうしたんだよ?」
「何が?」
「学校でもここでもずっと無理してないか?むりやり笑ってさ!」
「…………」
「せっかくなんだし楽しめよ!もう少し暗くなったら見せたいものもあるしさ!」
「そうなんだ…」
「何だよ〜マジで乗り悪りぃな!」
「ねえ!私のこと構わないで大丈夫!」
「何言ってんだよ?」
「見ちゃったんだよね!百合様とキスしてるの…」
「……」
「婚約してるんでしょ?」
「それは…」
「きっと百合様も圭吾君が他の子と仲良くするの嫌だと思う!だから、ねえ…」
何も言えずに立ち去る圭吾
空は愛波に近づきます。
「随分言うねえ!彼には!」
「見てたの、さっきの?」
「見てたんじゃない!見えちゃったの!」
「だから屋上で話したでしょ!百合様と一緒に私のこと馬鹿にしてたの」
「彼がそう言ったの?」
「違うけど!分かるじゃん…」
「人の心なんて他からじゃ分かんないと思うけど!」
「えっ?」
その時、空は下を見てひまりと京子、渚の3人がプールの近くに歩いて行ってるのを見ます。
「お友達さん、凄い打ち解けてるね!」
しかし愛波は何かただならぬ雰囲気を感じて下に走って行きます。
京子と渚はひまりが隼人といい雰囲気なのが気に入らないようでしめようとしています。
「滝川君の前でめっちゃ女出してたから!」
「違うって!」
「仲間に入れてあげたからって調子乗りすぎ!」とひまりの胸元をこづく京子
「ごめんなさい!怒らないで!2人が滝川君狙ってたなんて知らなくて!」
「はあ?」
「狙ってねえし!」
火に油を注ぐ発言をしてしまうひまり
しかし狙ってないなら何故、気に入らないのでしょう?
愛波は「行こう!」とひまりを救出に向かいます。
そこでハプニング!愛波は争った弾みでプールに転落してしまいました。
そして頬の絆創膏が剥がれてしまいます。
皆、愛波の頬の傷を見てビックリ仰天!!!
愛波は頭が真っ白になります。
皆のいろんな声が聞こえてきます…
パニック状態!!
性悪女の百合はほくそ笑んでいます。
そこで王子様圭吾が歩み寄ります。
いきなり愛波を抱え上げます。
「圭吾君?」
「いいから黙ってろ!」
相変わらずカッコつけている圭吾ですがここで足が攣ってしまいプールにドボン!!
愛波もドボン!!!
「痛っ!!足が!!足が!!誰か助けて〜!!右足が右足がヤバい!」と叫ぶ圭吾
そこで空が2人を救出!!!
ホテルの部屋に圭吾と空、そして隣の部屋に愛波がいます。
濡れた服を乾かしています。
圭吾「何か俺かっこ悪くねえ?」
空「そう?さっき君のこと初めてカッコいいと思ったけど!」
圭吾「はあ?どう考えても365日24時間カッコいいだろ!」
空「だって泳げないのに愛波のこと助けようとして!」
圭吾「あれは足が攣ったんだって!だって俺クロール50メートル30秒だぞ!」
そこで壁越しに2人の会話を聞いていた愛波が割って入ります。
愛波「余計なことしないで!」
圭吾「えっ?」
愛波「助けてくれてありがとう。でも放っておいてって言ったじゃない!目立ちたくないの!私のこと馬鹿にしてたんでしょ?」
圭吾「はあ?」
愛波「何なの?距離取ろうとしても絡んで来るし!本当迷惑!そっちの都合で関わって来ないで!!」
圭吾「そっかあ…無理に笑わせてたのは俺のせいか…神谷の言うとおりにするから!ゴメン…」
部屋を出て行く圭吾
空「ふーん…」
愛波「何?」
空「傷付いたら人傷つけてもいいんだなあって…まあ君のしたいようにすればいいけど今のはちょっと違うんじゃん?」
愛波「もうどうしたらいいか分からないよ…傷も気持ちも隠しておけば皆、今まで通り接してくれる…それでいいと思ってた…」
空「隠すことは悪いことじゃない…」
愛波「けど、肝心なことも気持ちも全部隠しすぎてよく分かんなくなっちゃった!うん…違うなあ…単に可哀想じゃない私でいたかっただけかも…圭吾君と百合様のこと知っても…ひまりが冷たくても…一緒に帰ってくれなくても平気なフリして…この傷じゃ新しい友達も出来なさそうだし…」
そこにひまりが入って来ます。
ひまり「傷とか関係ないから!私、ずっとあんたに怒ってた!愛波が学校来なくなって、連絡も全然取れなくて!すっごい寂しかったし怖かった!クラスで1人浮くんじゃないかって…だから百合達に嫌われないように頑張った!!」
愛波「ひまり…」
ひまり「けど愛波は学校来る連絡1つくれないし、何か空君と仲良くなって楽しそうに話してるし!ウチのこともう必要ないんだなって!また百合達から尚更、離れられないようになって!分かってるよ…怪我して辛いのは愛波だって…なのに自分勝手でゴメンね…」
愛波「ゴメン…ゴメンね…ひまり…」
ひまり「愛波!」
抱き合う2人
愛波に着替えを渡すひまり
愛波「これわざわざ買ってきてくれたの?優しい〜」
ひまり「まあ優しいのは圭吾君かな!」
なんと圭吾がひまりに愛波に着替えを持って行くように頼んだのです。
「喧嘩してんのか何なのか知らないけど神谷が今、一番必要としているのはあんただと思うから!」
ひまり「イケメンは心までイケメンなんだなあ〜」
愛波はそのことを聞いて衝撃を受けます。
愛波「私って最低だ!」
ひまり「えっ?」
愛波「行かなきゃ!」
愛波は圭吾がどこに行ったか空に尋ねます。
空は知らない様子。
必死に圭吾を探して見つける愛波
愛波「ずっと嫌な態度取って本当にゴメン…」
圭吾「いや、俺は別に…」
愛波「本当はね…私、圭吾君と百合様のこと知ってイライラしてたの…」
圭吾「えっ?」
愛波「私、ミスコンの準備で圭吾君と仲良くなれて結構、浮かれてたみたいで…勝手に勘違いして、からかわれた気になって怒って本当恥ずかしい…圭吾君はこの怪我の前も後もずっと優しくしてくれてたのに…本当にゴメンなさい…それだけ!じゃあね!」
圭吾「神谷!ちょっと時間あるか?」
愛波「うん…」
圭吾「行くぞ!」
圭吾は愛波の手を取り走ります。
圭吾と愛波は花火を楽しんでいます。
愛波「なんでこの時期に花火?」
圭吾「だってLINEで俺に聞いて来たじゃん!花火好きかって!」
愛波はコンテストの日のことを思い出します。
圭吾「俺に聞くってことは神谷も好きなのかなって!」
愛波「あれは後夜祭の…」
圭吾「えっ?」
愛波「ううん…好きだよ!家族以外とやるの初めてだけど!」
花火をしながら本当に楽しそうな愛波
圭吾「なあ、1つ聞いていいか?」
愛波「うん…」
圭吾「ほっぺた痛むのか?」
愛波「傷は痛くない…けど隠しててもずっと痛い…怒っても泣いても痛い…何しても痛い…でもどうせ痛いならそんな自分も悪くないって心から思えることをして生きたい!今はそんな感じ…」
圭吾「神谷は強いな…スゲえよお前…」
1人で夜の街を歩く空は胸の痛みを感じていす。
「何だ、これ…」
本人も戸惑っているようです。
愛波と圭吾は見つめ合っていいムードです。
愛波「何?あっ、あれやめてね!見惚れてんのってやつ…あんなふうに言われたら普通誰でも勘違いするし」
圭吾「勘違いじゃねえし!」
愛波「えっ?」
圭吾「あのさ…俺…」
圭吾が愛波に告ろうとした時、お邪魔虫の百合が「圭吾〜こんなところにいた!」と言ってやってきます。本当に性悪女です。
ここで今回は終了!!