アギトの前に現れるG3-XとG3
そしてアギトに向かってバズーカ砲を向けます。
アギト「何ですか氷川さん!悪い冗談はやめてください!」
G3-X「冗談ではありませんよ!津上さん!」
G3「アンノウン…無事逃走した模様です!」
G3の方はアンノウンが逃走したことをG3-Xに報告
2人ともマスクだけ外しました。
するとG3は尾室巡査でG3-Xは北條でした。
アギト「北條さん!」
アギトは変身解除で翔一に戻ります。
翔一「何ですか一体?なんの真似です?アンノウンが無事逃走したって?」
北條透「ええ…その言葉通りですよ…G3ユニットの活動内容が少々変わりましてね…これからはアンノウンを保護することが我々の仕事です!」
翔一「何馬鹿なことを言ってるんですか!何だってアンノウンを守らなければならないんですか?」
北條透「詳しいことはまだ言えません…だが我々普通の人間にはアンノウンの存在が必要なのかもしれない…そういう見方もあるということですよ!」
翔一「そんな…めちゃくちゃじゃないですか…氷川さんは?小沢さんはどうしたんですか?」
不敵な笑みを浮かべる北條透
警視庁
小沢澄子が白河尚純に抗議しています。
小沢澄子「北條透と尾室隆弘がG3ユニットとして出動!アギトの動きを封じたというのは本当ですか?」
白河尚純「そのとおりだ…何か問題があるのかね?」
小沢澄子「それは!」
氷川誠「自分も全く理解できません!何故アンノウンを庇うような真似を!」
そこに北條透と尾室隆弘が入ってきました。
小沢澄子は北條透を睨みつけます。
北條透は不敵な笑みを浮かべています。
白河尚純「分からないのか?この世界がアギトとアギトならざる者に分かれたらどうなるか?それこそ聖書の中のハルマゲドンを招きかねない!」
氷川誠「そんな馬鹿な!」
白河尚純「美辞麗句はよそう!アギトはアンノウン以上に危険な存在と言える!我々が今、アギトを狩るような真似はできない…ならばアンノウンに任せればいい!我々も手を汚さずに済む!」
小沢澄子「そんな!それでは我々G3ユニットが今までやってきたことは?」
白河尚純「過去のことはどうでもいい!問題はこれからのことだ!小沢澄子!氷川誠!両名には新しいポストを用意した!」
小沢澄子「新しいポストを?」
「氷川主任は元々香川県警の人間だ!」
「そろそろ故郷が恋しくなる頃ではないかね?」
上層部が口をはさみます。
氷川誠「香川県警に帰れと?」
「小沢管理官については君のためにG3ユニットの兵器開発部を新しく設立したい!」
小沢澄子「私はアンノウンを守るための武器を作るつもりはありません!」
北條透はニヤリとしています。
スコーピオンがバイク屋にやってきました。
スコーピオン「こんにちは!」
親父「よう!あんたか!」
スコーピオンは涼の姿を見ます。
スコーピオン「あら!涼!もう体の具合いいの?」
涼「お前に呼び捨てにされる覚えはない!」
スコーピオン「カッコつけちゃって!嬉しいくせに!そうそう!誕生日おめでとう!仕事何時に終わるの?」
涼「お前には関係ないだろう!言ったはずだ!もう俺には関わるなってな!」
親父「こいつなら今日は早番だからな!2時には終わるよ!」
スコーピオン「分かった!じゃあお祝いしに行ってあげるから!」
ニヤけるスコーピオン
親父「何だお前達!一体どういう関係なんだ?」
スコーピオン「これから恋人になるんです!ねっ、涼?」
涼「ふざけるな!!」
スコーピオン「もう!照れ屋さん!!じゃあ後でね!!」
スコーピオンはバイクで走り去ります。
親父「おい!なかなかいい娘じゃないか!えっ!
」
涼「ただの変わり者さ!」
そこにスコーピオンが戻ってきました。
スコーピオン「涼!チョコレートケーキとチーズケーキどっちが好き?」
涼「どっちも嫌いだ!!」
突っぱねる涼
しかしその直後の顔はニヤけています。
レストラン
加奈が仕事中に目眩に襲われます。
ぐったりとしている加奈
翔一「加奈さん!どうかしました?」
加奈「すみません…身体が熱くて…」
倉本「何だ加奈!またお前か!」
加奈「すみません…」
加奈は立ち上がろうとしてふらつきます。
加奈の身体を支える翔一
加奈には目の前の鍋が揺れて見えます。
泣きそうな顔で飛び出す加奈
トイレに行った加奈ですがトイレの鏡を見てビックリ!!
アギトになった自分が一瞬映りました。
倉本の許可もなく勝手に帰ろうと店を出る加奈
翔一「加奈さん…」
後を追う翔一
翔一「加奈さん!どうしました?具合が悪いんなら俺おくっていきますけど…」
加奈「放っておいて下さい!一人で帰れますから!」
帰る加奈
翔一「加奈さん…」
そこに氷川の車がやってきて止まります。
氷川誠「津上さん!」
翔一「氷川さん!」
翔一と氷川は話をするためにお出かけ(翔一は仕事中ではないんでしょうか?)
氷川誠「すみません…突然お邪魔しちゃって!今はこちらで働いていると真魚さんから聞いたもので…」
翔一「ええ…いつまでも先生のところでお世話になっているわけにもいかないかなって…まあ結構楽しくやってます!」
氷川誠「楽しいですか?津上さんらしいですね!僕達の間もいろいろありましたが、いつまでも津上さんは津上さんのままでいて欲しい…今ではそう思ってます…」
翔一「何ですか氷川さん?なんかしんみりしてません?」
氷川誠「ええ…実はこの度香川県警に帰ることになりまして…」
翔一「帰るってどういうことです?G3-Xはどうするんですか?」
氷川誠「それは…津上さん…詳しいことは言えませんがこれからはアギトとして生きていくのが辛い時代になるかもしれませんよ…」
翔一「アギトが辛い?どうしてです?」
氷川誠「世の中にはアギトを恐れる人達もいるということですよ…いやむしろそういう人間のほうが多いかもしれない…」
翔一「ハハハハ!まさかそんな!!」
何か心当たるところがあるらしく笑った後で顔がひきつる翔一
氷川誠「とにかくいろいろとお世話になりました!君には何度お礼を言っても言い足りないくらいだ!」
翔一「何を言ってるんです!同じアギトの会のメンバーじゃないですか!」
氷川誠「補欠ですけどね…僕は…」
翔一「この際正会員にしてあげます!」
笑顔の氷川、翔一
氷川誠「そらそうとちょっと気になることがあるんですが…最近、さそり座の人達が何人も原因不明の自殺を遂げています…もしかしたらこれもアンノウン関連の事件と関係があるのかもしれません!」
翔一は深刻な顔
スコーピオンは占いにやってきています。涼との恋の行方が気になるらしいです。
占い師「彼氏の名前が芦原涼…水瓶座…あなたは?」
スコーピオン「水原リサ!さそり座です!」
水晶占いをする占い師
スコーピオン「どう?二人の相性は?」
占い師「これ以上ない最高のお二人です…きっと素晴らしい未来が待っていますよ…」
喜ぶスコーピオン
スコーピオン「お釣りはいらないわ!取っといて!」
嬉しさのあまりお札出してお釣りはいらないと言うスコーピオン
家で休んでいる加奈
鏡の前に座っています。
何やら動悸が激しくなってきています。
そして目の前の化粧台が揺れています。
加奈「何よ!何なのよこれ!!」
スコーピオンはケーキを買いにケーキ屋にやってきました。
店員「お客様こちらでよろしいでしょうか?」
スコーピオン「はい!お願いします!」
部屋で寝ている涼
しかし時計を気にしています。
何やら外出する涼
翔一は加奈のことが気になって加奈の部屋にやってきました。
翔一「加奈さん!加奈さん!!」
ドアをノックする翔一
加奈はうずくまっていて応答しません。
加奈が立ち上がって鏡を覗くとまたアギトになった自分が映っています。変身する時のブーンって効果音が入りました。
加奈「イヤー!!キャー!!!」
悲鳴を上げる加奈
翔一「加奈さん!どうかしましたか?」
勝手に中に入る翔一
翔一「加奈さん!加奈さん!!」
うずくまっている加奈に声をかける翔一
翔一「どうしました?」
顔を上げる加奈
一瞬アギト化した加奈が見える翔一
これには翔一もビックリ!!
翔一「加奈さん…」
踏切の前に立っている涼
踏切の向こう側にスコーピオンがやってきました。
手にはケーキを持っています。
スコーピオン「涼!!」
手を振るスコーピオン
スコーピオン「買っちゃった!」
ケーキを見せるスコーピオン
二人の間を列車が通過します。
そしてスコーピオンは列車にもう一人の自分が乗っているのを目撃!!
じっと自分を見つめているもう一人のスコーピオン
ハッとするスコーピオン
列車が通過した後で涼が目にしたのは倒れているスコーピオン
涼「リサ…」
慌てて駆け寄る涼
涼「リサ!!おい!リサ!おい!!」
加奈の部屋
意識を失った加奈
翔一「加奈さん!しっかりしてください!加奈さん!」
涼は悲しみに打ちひしがれています。
涼「リサ…」
側にはケーキの箱が転がっています。
そしてお誕生日おめでとう、涼のメッセージが…
涼「何で!何でこうなるんだ…どうして?」
その時地のエルの姿が見えた涼
涼「お前か!お前のせいか!」
警視庁
小沢澄子が廊下で北條と顔を合わせます。
小沢澄子「やってくれたわね!あんた!アンノウンを守るためにG3ユニットを乗っ取るなんて!」
北條透「それは違いますよ小沢さん…これは私個人の意思ではない…私は人類全体の意思を代表しているだけです!」
風のエルがまたアギト候補の一般人を殺害
土をかけられた相手は土になっています。
立ち去ろうとする風のエル
そこに涼が登場!
ギルスに変身する涼
北條透と小沢澄子
北條透「アギトの存在は世界を混乱に陥れる…これは間違いのないところだ…」
小沢澄子「違うわ!アギトを恐れているのはあなた自身よ!あなたにはない力を持ったアギトをあなた自身が怖れているのよ!」
ギルスは風のエルに歯が立ちません。
ボコられています。
北條透は相変わらず思い込みが激しいです。
北條透「いけませんか?私はごくまともな人間です…私がアギトを恐れるならほとんどの人がアギトを恐れるに決まっている!!」
小沢澄子「いいえ!私は人間を信じている!アギトは人間の可能性そのものよ!アギトを否定するなら人間に未来はないわ!」
ギルスは風のエルにぶっ飛ばされて倒れます。
角がやや小さくなったギルス
ギルス「構わないぜ!やれ!!」
観念したギルス
こういうところも涼らしい、悪あがきしないところがらしいのですが、何故エクシードギルスにならずにギルスのまま戦ったんでしょう。
ベストを尽くさずにボコられて観念は不味いです。
結局ギルスは川に転落!!!
風のエルは意気揚々と立ち去ります。
涼はしばらくすると気絶したまま川に浮かび上がります。
スコーピオンの夢を見ています。
そしてまた沈みました。
これで死なないのはやはり人間ではないです。
気を失った加奈を介抱していた翔一
加奈は意識を取り戻します。
加奈「津上さん…」
翔一「あっ!目覚めました?」
加奈「すみません…お水をいっぱいもらえますか?」
翔一「はいはい!」
加奈はボーッとしています。
翔一が水をコップに入れて戻ってきました。
すると加奈はいません。
玄関が開いたままになっています。
翔一「加奈さん!」
慌てて加奈を探しに出る翔一
加奈を探す翔一を離れたところから見ている沢木哲也
北條透と尾室巡査がレストランで食事をしています。
尾室巡査「北條さん!実は俺…」
北條透「何か?」
尾室巡査「俺、自分のしていることに今ひとつ自信がないんです…アンノウンを守るって本当に正しいのかなって…」
北條透「勿論です!アギトを排除するために必要なことなのですから!」
尾室巡査は悩んでいるようです。
北條透「人間は小沢澄子が言うほど賢くはない!アギトの存在は多分人類にとっては早すぎるのです!我々は正しい!正しいのです!!」
強い確信を持っている北條
尾室巡査「はあ…」
翔一はデパートの屋上から飛び降りようとしている加奈を発見!!
慌てて階段を登る翔一
階段を登りきった時まだ加奈は突っ立ったままです。
翔一「加奈さん!!」
振り返る加奈
加奈「もうお終いですね…わたしの夢も…何もかも…」
翔一「何言ってるんですか!何だってそんなことを!!」
加奈「津上さんも見たじゃないですか!わたしの身体…何で!一体何がどうなってるの?」
翔一「落ち着いてください!何でもないですから!加奈さんは加奈さんのままです!絶対!」
加奈「何で私があんな…あんな…」
ここで自殺しようとしたわけではなくフラついて転落しそうになる加奈
翔一「加奈さん!!」
翔一は必死に加奈の手をつかみます。
翔一「加奈さん!!」
氷川誠は香川県警に帰るべく飛行機に搭乗しようとしています。
見送りに小沢澄子が来ています。
氷川誠「小沢さん…お世話になりました!」
頭を下げる氷川
小沢澄子「何言ってるの!それはこっちのセリフよ!でも…寂しいものね…本来なら英雄であるはずのあなたの見送りが私一人なんて…」
氷川誠「いえ…充分ですよ…小沢さんが来てくれれば…」
小沢澄子「忘れないわ!あなたのこと!私にとってあなたはいつまでも最高の英雄よ!」
氷川誠「ありがとうございます!」
小沢澄子「元気でね…」
氷川誠「はい…じゃあ…」
飛行機に乗るべくエスカレーターに向かう氷川
翔一は片手で加奈を落ちないように支えるのがせいいっぱいです。
翔一「加奈さん…」
加奈「お願い!離して!!」
翔一「何を言ってるんだ加奈さん!!」
ここで加奈の顔が姉の雪菜に見える翔一
翔一「姉さん…姉さん…」
雪菜「離して!お願い!!」
テレパシーでやり取りしてるような描写です。
翔一「駄目だ!姉さんは間違っていたんだ…アギトだからって自分を追い込んで自殺するなんて!」
雪菜「離して!」
翔一「姉さん…俺はアギトになっても楽しいことがいっぱいあった…アギトになったって人は人のままで生きてゆけるんだ!」
雪菜「違うわ…人はいずれアギトを憎むようになる…アギトを恐れるようになる…アギトはきっと人の手で滅ぼされる…」
翔一「そんな!」
ここで氷川の「世の中にはアギトを恐れる人達もいるということですよ…いやむしろそういう人間のほうが多いかもしれない…」の言葉を思い出す翔一
翔一「そんなこと…」
雪菜「人間に憎まれるのは嫌!だから離して!」
翔一「そんなことが…」
心がグラつく翔一
雪菜「お願い!離して!」
手を離しそうになる翔一
そこで加奈の手をがっちりとつかむ手が!!!
それは沢木哲也でした!!
翔一「あなたは!!」
沢木哲也「離すな!お前の手は人を守るための手だ!!」
翔一は沢木の言葉で自分を取り戻します。
沢木哲也「離すな!」
二人がかりなので加奈を引っ張り上げています。
氷川が乗る予定の飛行機は飛び立ちました。
小沢澄子は寂しそうです。
翔一と沢木哲也は加奈を引っ張り上げて助けました。
公園にやってきた3人
沢木哲也「以前君と同じような境遇の女性がいた…彼女は死を選び、俺は彼女を救うことができなかった…だが所詮人は自分で自分を救わねばならない…君が君でいられるか…君でなくなるか…それを決めるのも自分自身だ…」
加奈に沢木哲也の言葉は響いたようです。
翔一「加奈さん…俺、思うんです…加奈さんの料理を食べて幸せになれる人がきっといっぱいいるって…だからまた一緒に料理を作りましょう!!」
加奈「私、分からないです…どうすればいいのか…本当に…」
沢木哲也と翔一は複雑な表情
そこに風のエル登場!
風のエル「塵に帰るがいい!塵から生まれし者共!」
翔一「加奈さんをお願いします!」
翔一は加奈のことを沢木哲也に頼みます。
加奈を連れて逃げる沢木哲也
翔一はここで変身します!
「変身!!」
デカイ声で叫ぶものだから加奈にも聞こえてしまいます。
振り返る加奈
加奈「津上さん!!」
アギト「加奈さん…生きてください!俺も生きます!」
加奈「津上さん!!」
アギト「俺のために!アギトのために!人間のために!!」
アギトと風のエルとの対決です。
沢木哲也が最初は嫌な奴に見えていたのですが、めちゃくちゃ良い人に思えてきました。
結局のところ人間の側からアギトを滅ぼすべく闇の力のお兄さんが自殺した沢木哲也を生き返らせたが、沢木哲也は裏切ってアギトの側についたって設定ですね。
とても優しそうで魅力ある俳優だと思います。
加奈ですが残念ながらこれが最後の出番です。
魅力的なキャラでした。
そして沢木哲也の一言「だが所詮人は自分で自分を救わねばならない…君が君でいられるか…君でなくなるか…それを決めるのも自分自身だ…」の一言が印象的でしたね。
まあ事実ですよね。他人はアドバイスしたり、相談相手になったりはできますが、その人を助けることはできませんよね。
そして宗教にしても現世御利益を求めても正直無力です。
心の安らぎ、平安を得ることができる人は宗教に適合する人ですが、それで状況が劇的に変わることは少ないです。
結局は自分で自分を救わねばならないと思います。