「みんなの意見は案外正しい」という考え方があります。
インターネットでの集合知や、市場が出す結論は、少数の専門家が出す結論よりも正しい、というものです。
その事例としてよく引き合いに出されるのが、1986年に起きたスペースシャトル「チャレンジャー号」の事故です。
事故直後、まだ原因もわからない段階から、ガス漏れを起こしたリングを製造している会社の株だけが下落を始めました。
実際、詳しい調査結果が判明し、その会社のリングが特定されたときには、株価が大きく下落した後でした。
市場における「みんなの意見」は完璧に正しかったのです。
「みんなの意見は案外正しい」という命題が成立するには、以下の4要件を満たす必要があります。
①意見の多様性
②意見の独立性
③意見の分散性
④意見の集約性
①の多様性については、様々な意見を持った人が十分な数だけ集まっているという意味
②の独立性については、他人の意見に左右されないという意味
同じような人物の集団や、周りの意見に左右される人ばかりでは、意見は片方向に流れてしまいますよね。
③の分散性は、意見をいう個人が別々の情報源から判断しているという意味です。
④の集約性は、それぞれの意見を全体の結論に集約する仕組みがあるという意味です。
ALISでいうところの人気記事一覧に相当します。
市場がスペースシャトルの事故原因を正確に認識できたのは、株式市場がこの4要件を満たしていたからです。
投資なのでお金がかかっており、参加している人はみな真剣。
また多くの投資家が自分自身の信念を持っています。
さらに市場参加者は世界に散らばっているので、情報源も様々です。
そう考えると、市場で裏付けられているネット企業のバカ高い株価も、あながち嘘ではない可能性が出てきます。
実際バブルの歴史をたどってみると、バブル発生当初は説明不能と言われた株価も、最終的には帳尻が合っているケースが多い。
1800年代には鉄道が、1900年初頭には自動車が、戦後はエレクトロニクスや半導体が、バブル的な株価を演出しています。
しかし、ほとんどのケースにおいて、最終的にはその株価が妥当となる水準まで、技術や市場は発展してきました。(中には電卓のように完全失速したものもあります笑)
もしかしたら仮想通貨も同様に昨年末の価格が妥当となるかもしれません。
「市場のことは市場に聞け」とよくいわれるが、まさにその通りです。
市場の期待にもっともうまく適合できた人が、もっとも多くのお金を稼ぐことができるという単純なメカニズムです。
ALISでもそう。
読み手の期待にもっともうまく適合できた人が、もっとも多くのトークンを稼ぐことができるようになるでしょう。
ですが、ALISは株式市場に比べるとまだまだ未熟で、4要件の内1つも満たしていないです。
ALISのプロジェクトが成功するのか否かについて
多様性
独立性
分散性
集約性
この4要件に着目してみると面白いかもしれません。
・「みんなの意見は案外正しい」という考え方がある。
・上記の命題が成立するには、
意見の「多様性・独立性・分散性・集約性」の4つを満たす必要がある
・ALISのプロジェクト成功は、この4要件にかかっているかも
意見の多様性・・・様々な意見を持った人が十分な数だけ集まっているか
意見の独立性・・・他人の意見に左右されないか
意見の分散性・・・意見をいう個人が別々の情報源から判断しているか
意見の集約性・・・それぞれの意見を全体の結論に集約する仕組みがあるか
記事を書いた人 しまりす
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