今月から報酬体系が変わり、上のリーグを目指したり、バトルに復帰したり、遊び始めたり、Splinterlandsへの取り組みが変わった人も多いのではないでしょうか。
最近はBrawlでのαβ限定戦ばかりだった私も、デイリー報酬に期待がもてるならばとランク戦を楽しみはじめました。ゴールド滑り込みを目標としていた時は青と竜での魔法ゴリ押しで済んでましたが、デイリーフォーカスで色を制限してプレイすることになり、中々苦戦しております。
以前コモディティをテーマにした記事を書いていながら、カードの価値をあまり分かっていなかった訳です。これは勿体ないだろうということで、トレードの記事も置いておき、強いカードについて調べ始めました。
この記事は、シルバーリーグで使えるカードをざっくり知ることを目指しました。言語学習で頻出単語を覚えるように、よく使うカードを把握しておこうという狙いです。
※具体的な戦略やカードの使い方は強い人の記事や考え方から学ぶのが良いと思いますが、体系的なものってご存じでしょうか?何でも読みたいのでコメントで紹介して頂けると嬉しいです
バトルの情報を追いかけ始めたところ、ちょうど作成されたサモナーカードのティア表を見かけました。これは素晴らしい。
普段から借りているサモナーがSランクに居るのが分かると、では同じサモナーでどこに差がついてくるのかが気になってきます。
モンスターのティア表が欲しい!そこまで行かずとも有力なカードを知りたい!ということで記事を探してみるも、見つかったモンスターのティア表は少し古め。
そんな中に見かけたのがこちらの記事です。去年の1月とかなり古めですが、モンスターの使用率や勝率が数値化され、有力なカードが一目瞭然です。
おそらくゲーム業界では特殊ですが、BCGであるSplinterlandsではバトルの履歴も所持カードも筒抜けです。上位プレイヤ―のバトルログから、使用頻度の高いカードや組み合わせを調べることが可能です。では新しいデータでざっくり調べてみようと思い立って今に至ります。
なおちょうど分析を始めたころに、ゴールドリーグ1位を目指すのに必要なカードの記事が投稿されていました!戦略や使用例も触れていてとても勉強になります。リーグは異なりますが、利用シーンが似ているのが読み取れて、答え合わせのようで面白かったです。
ここではまずは、単純に利用回数の多いカードを探ることにしました。単体で強いと言うべきか要警戒と言うべきか、デッキ構築時の選択肢にまず考えるカードが分かるように重要なものに絞って可視化します。先に重要なものを抑えることで、ようやくルールとの関りや細部についても判断できるようになると考えます。
ということで、データを集め、加工し、利用回数と共起関係から作成された図がこちらです。詳しくはのちほど見ていきますが、ここには全体像と作成条件を載せます。
【集計元データ】
* シルバーリーグTOPプレイヤーの対戦リスト @Splinterboard
* 5/28 ~ 6/4 (少し古めですが、その分Focusによる無理なデッキの影響は少なめ?)
* 1000デッキ
【グラフ作成の設定】
* 表示条件:30回以上(3%)出現したもの
* 円のサイズ:出現頻度の高いほど大きい
* 枝の太さ:同時に出現する組ほど太い
* 円の色:ページランクに沿って着色。明るいものほど重要なハブになっていて使い勝手の良いカード
* 作図:networkxで作成。反発係数k=0.4
ざっくり中央部分と上下左右に塊があるように見えますね。5色+無色ということで、部分ごとに見ていきましょう。
グラフの右側に焦点を当てましょう。ここにはZakuを中心とするFire属性のクラスタができていました。
Magnor, Chain Golem, Spirit Minerを盾にしつつ、Blastを活かす素早い遠距離攻撃モンスターで固める感じでしょうか。速攻のためのスロー要因にGoblinShamanやCreepingOozeとのパスも見られますね。
今度はグラフの下部、Djinn OshannusとRuler of the Seasを中心とするWaterクラスタです。
こちらはFireと違って、強力な魔法モンスターを軸に複数のサモナーがぶら下がる形でした。見ての通り潤沢な高マナ高火力モンスターをこれでもかと並べており、他の色と比べても使用頻度の高い属性かもしれません。
魔法モンスターが多かったために入りませんでしたが、実はUraeus, Elven Cutthroatのスニークモンスターとも、Kelyaにパスが繋がっています。低コスト時のアーマー+スニーク攻めというスタイルも見えるのが青は強いですね。こちらの記事のGoldとも、使う感覚は似てそうです。
グラフ上部のEarthは、Failed Summoner/Khmer Princess/Queen Mycelia/Fungus Fiendの低コストカードが中心になっているのと、ラマクーロン/ラマゴーレムのパスができているのが見て取れます。これもHalfBlueさんの記事と合致していて、緑は低コスト戦での運用でよく使われているようですね。
Prince Rennynが浮いているように見えるのは、他に合わせるカードのバリエーションが多く、分散しているのかもしれません。
・低マナで魔法
・低マナでトゲトゲサモナー(MYLOR CROWLING)
・マナ4以下:Little League(リトルリーグ)
左部のLife属性は、Lorna ShineとPelacor Conjurerを中心としながら、Defender of Truthも良く使われているのがわかります。
もう一枚のサモナーであるChanseus the Greatを除くと、4コスト以下のカードが高頻度で用いられていることが分かります。1回無効のDivineShieldにアーマー+2を添えて、スニークで後列から倒していくという一体感が見て取れます。
右下には小さいながらも、5色目のDragonのグループができています。
Byzantine Kittyから、高コストユニットに太いパスが伸びているのが分かります。高コスト時には、Dragon JumperとCarnage Titanを軸に、タンクを添えつつ高火力で押し切ることが多いということでしょうかね?
最後に中心部、無色のカードを見ていきます。
Furious Chicken, Creeping Ooze, Lord Arianthusがハブになりつつ、使い勝手の良い低コスト、高耐久、バフ、デバフと優秀なカードが揃っているのがよく分かります。これまでスターターカードがメインだった人は、これらを一度借りてみるとやみつきになってしまうかもしれませんね。
実際のバトルデータから生成したグラフを元に、色ごとに使えるカードを考えてきました。使われる頻度の高いカードを出すだけの予定でしたが、思いのほか色ごとの特性が見えてきました。戦略的なカードレンタルに役立てば幸いです。
さて。皆さんお気づきと思いますが、この図には大きな欠陥があります。
勿論全く使われていなかったわけではなく稀には入っていましたが、使用率3%の壁を超えられず。閾値下げるとごちゃっとするため省くことになりました…無念。
色ごとに表示数を固定したり、あるいは色ごとにグラフを作ったり、ルールごとの特徴を見ていったり、色々掘り下げることはできると思いますので、興味のある方は試してみると面白いかもしれません。
個人的には今後の掘り下げとしては、コンボやシナジーの可視化を考えています。今回はFurious Chickenをはじめ空気のような便利カードが高評価となりましたが、組み合わせて効果が発揮されるカードの組が高く評価されるように可視化するのも、抽象的なカードの相性が読み取れて面白かったりするかもしれないと思っています。
ひとまず今回の記事はこれで終了です。感覚と違うなとか、記事で触れてないあのカードはこう使うんだよ、などなどコメント頂ければ嬉しいです。それでは。