大山崎山荘美術館って名前長くて、大山崎くらいまでしか覚えずらい。
関西の実業家であった加賀正太郎氏が大正元年から自ら関わって、昭和初期までかけて作った邸宅が、氏の没後、加賀家の手を離れた後荒廃してしまったものを、アサヒビールが美術館として再生させた。加賀氏とアサヒビールのかかわりは、加賀氏がニッカウヰスキー設立に参画していたことと、アサヒビールの初代社長の山本爲三郎氏と親交があったためだそう(HP参照。)。
(前記事の続きです)
いつか行ってみたいと思っていたので、新幹線の中でガイドブックでこれのページを見て、美魔女さんにここはどう?と聞いたら、
わあ!素敵!私洋館大好き!ということで、昼ごはん後はここに行くことに決定したのだった。
昼ごはん後、解散し、自分と美魔女さんはJRの改札に入った。
入った後で、美魔女さんが、
あ・・・・駅からホテルに荷物運んでくれるサービスあった・・・
というので、預けたいなら、預けに戻ってもいいよ(改札で一声かければいったん出させてくれるだろう)と言ったが、あ~、まあ、いいかな、大丈夫、というので、
そのまま電車に乗った。
結構遠いかと思っていたが、大阪方面の電車に15分乗ったら着いた。
小さな駅で、駅の外も何にもないっていうか・・・・
京都駅からたったの15分でこの・・・・っていうくらい、いきなり遠くに来た感じ。
駅出てすぐに、妙喜庵というなんか気になる建物あったが、予約しないと入れないと書いてあった。しかも往復はがきで予約申し込めとか、拝観料1000円だとか・・・・
なんか気難しい雰囲気。
美術館まで向かおうと歩きだし、のどかな道を進んで曲がったらすぐ上り坂になった。小山を上る感じ。
自分は一泊二日から、二泊三日または三泊四日くらいなら、リュックサックで行くことがほとんど。
今回は一泊二日だったし。
美魔女さんは、社員旅行の一泊に追加して、二泊にする予定だった。
彼女は、スーツケースをがらごろ引いていた。
スーツケースとサブバッグ。
サブバッグにはスカーフが結んであった。
坂道、コンクリートの道って感じの。
その日は半袖で行ける位暑くて、食後の坂道で、スーツケースをひっぱりあげる美魔女さんは見るからにしんどそう。
サブバッグにつけたスカーフが道路引きずりそうになっていて、身体全体で、疲労感をあらわしていた。
バッグ持とうかと聞いたら、大丈夫だと言う。
しかし、キツイってのが全身オーラから湧き上がっていた。
結構急坂だし。
駅からの送迎バスあるのだが、間隔が空いていたのもあって、歩いてきたのだが・・・
美魔女さんはかなり痩せているので余計に、すごい大荷物を引っ張っているように見える。
15分弱で到着。トンネルになった入り口を過ぎて、美魔女さんはやっとほっとしたのか、やれやれ、あーよかったという感じに言い、その言い方にやれやれ感が凄いこもっていたので、かなりしんどかったんだろうと思う。
やっぱり荷物預けてくればよかったなと彼女は口に出していないのに、聞こえるような気がした。
もみじの木がたくさんあるが、まだほとんど青い。時々オレンジがかっていて、その感じもまた綺麗。
観光客はちらほら程度。
夏の終わりという感じ。10月半ばだったが。
洋風でもあるが、和風でもある👆屋根みたいな形の傾斜が洋風になり切れてないのかなw
加賀正太郎氏の別荘として建てられた本館は、加賀正太郎氏が若い時に訪れたイギリスのウィンザー城をイメージして、この場所に作られたそう。英国式建築だそうだが、和洋折衷っぽくも感じる。
2012年に安藤忠雄の設計で増設された山手館の方に向かうそばに、池を中心とした庭園がある。
睡蓮の池。
新館の地中館も安藤忠雄の設計によるもので、地下の展示室にはモネの睡蓮が常設展示。
池にも睡蓮で、絵も睡蓮なわけだ。
なんか、欧州風ってのと違うんだよね。
本館の上の小さなバルコニーから見た池のある庭園方向。
このまま、こんな絵があるよな。
本館の大きなバルコニーからは木津、宇治、桂の三川が合流する景色が見える風景。
イギリスのテムズ河の記憶のイメージの再現?らしい。
領主気分?!
ベランダには、カフェのテーブルもあり、お茶やお菓子を楽しむこともできる。
館内は、その時々で特別展をしているので、入館料も変わるみたい。
そのときは、アンドリュー・ワイエス展をしていた。
自分の父がアンドリュー・ワイエス好きだったのを思い出した。子供の頃は、親がなんでそれを好きなのか、よくはわからない。大人になって改めてちゃんと見た。
シンプルで荒いタッチなのに、特徴をおさえるのが上手なのか、とてもリアルに見える。ブラシのような使い方で絵具塗ったような描き方でも、
生き生きとした馬か、とか、納屋に入る光が当たった様子か、、、とか疑問なく伝わる。
気に入っていた家と、家に住む家族を描いた作品展で、
家は簡素で堂々とした家。家族も静かな強さを感じさせるひとたち。どういう生活をし、何を食べて暮らしているのか・・・想像がふんわりと広がる。
派手な画像や、鮮やかなビジュアルが多い今。
ワイエスの作品では、色合いもシンプルで、被写体も素朴。家族も美人とか可愛いとかカッコいいとかそんなのではない、険しい感じ。自然体で。
そういうのをどう感じ取れる自分でいるかどうか、を考えさせられた。
陶芸作品も多かったのだが、見学していた人たちがわやわやしゃべっているのを聞いていたら、どうもそういうのに関してあまり関心なさそうな人が多かった。民芸のことはなしていたが、解釈おかしいまま納得していたり。
ここを訪れる人は、ほとんどの人が、山荘を観る方が目的なのだろう。自分たちもそうだったし。展覧会やってることも来るまで知らなかったし。
来館者は、カップルもいたし、女性グループもいた。
梶井基次郎の作品や、大きくどっしりとした器があって、建物の雰囲気によく合っている。
中は撮影禁止だが、箱根の起雲閣や、上野の朝倉彫塑館が好きなひと(自分も)には、わくわくする造り。大正から昭和初期?のお金持ちの別荘とか館って、だいたい、持ち主の好みで凝った造りで贅沢。
美魔女さんは(音楽の学校に行っていたそうだが)、美術はよくわかんない~って言っていたが、洋館の内装には喜んでいた。素敵!こういうの大好き~~!って。
本館を出て、庭の方へ行ってみる。
なんか、なんだったかな・・・小屋。
これまた違う池があり、小川やミニ滝もある。
庭の方から建物を見上げる。
ちなみに庭の面積は約5500坪。
天王山の南麓にあるこの山荘の周りにも、ハイキングコースのようなのがあり、ゆっくり時間かけて訪れても良いだろうなあと思った。
帰りは、出口出てすぐのところに来る、送迎バスで、阪急の山崎駅まで乗せてもらった。凄い楽で、美魔女さんが喜んでいた。
彼女が
錦行きたい錦行きたい、錦で鱧の皮買いたいと言う。
過去に錦市場で鱧の皮を買って帰って、それを酢の物にしたり、酒のつまみに最高だったそうで。
時間があったので、錦市場に行く前にどこか行く?六角堂行ってみたい?か聞いたら、行ってみたいと言うので、やってきた。
ここってほんといつも鳩だらけのイメージ。
雰囲気はなんか面白いから好きなのだが。
その日は平日だったからか?空いていた。
隣にある、生け花資料館の一番はじっこのエレベーターに乗れば、六角堂が六角なのが分かる。
美魔女さん連れてエレベーターに乗ろうとしたが、👆ボタン押すと、はじっこじゃなくて、他のエレベーターが降りてきてドアが開くもんだから、さて、どうすれば、端っこのに乗れるか(他のエレベーターはガラス張りになっていない)、ちょっと手間取った。
六角堂見た後、錦市場行ったが、数週間前に行った時よりも混んでいた。
市場の中にスヌーピーの食べ物売ってる店があり、目立っていた。
美魔女さんが以前鱧の皮買った店はこの辺りだったはず、、、と言っていたがそのあたりは、派手な食玩が並んだ店しかなかった。
そろそろ、ホテルでの集合時刻に近づいてきたので、アーケードを抜けてホテルに向かった。
(続く)