これも以前あった、信じられないような話。
月に数十万セッション、シーズンには数百万セッションのアクセスのあるサイトを、運用費削減の為、いきなり来月廃止すると言う話が、グループのとても上の方から落ちてきました。
自然流入等、かなりの流入数があるサイトなので、運用費の見直し等を行えば資産として十分活かして、全体の利益に貢献可能なサイトです。
上層部の話を聞いてみると、自社のWebサイトの資産価値に気がついていない、または、理解していないようでした。
その会社は路面店での自社商品との顧客接点の減少に頭を悩ませており、こうしたWebでの顧客接点の創出は急務のはずなのですが、どうもそこら辺に勘違いや偏見、無理解があり、どうもそれが複雑にからみあっている。
この会社さんは、そうした話がけっこうあり、価値を考えずにすぐにサイトを閉鎖してしまうことが良くありました。
一方で、顧客接点の減少については、お店が減少しているから仕方ない、沢山商品を作って発売するしか無いという、デスマーチに陥っていたりします。
サイトの資産価値は非常にシンプルです。
実際に有料広告でプロモーションを行って、対象サイトに流入を作り出す場合、
対象ユーザー1流入辺りの単価 × 対象ユーザーの流入数 = 費用
となります。
1人当たり90円の場合、10万流入を作り出すには、
90円 × 10万人 = 900万円
もし、現在の対象とするユーザーの流入数が同じ10万人であり、初期開発分等の減価償却、運用費が毎月200万円とすると、
900万 ー 200万 = 700万円
かなりざっくりしているが、これがサイトの資産価値になると思います。
すぐに利益を生み出すサイトでないとしても、対象とするユーザーと、自社の商品との有効な接点を生み出している状態であるなら、
その閉鎖対象のサイトがどれくい全体売上に貢献しているか?
そのサイトを活かすことで、新たな売上を創出できないか?
サイトの運用費等のコストを低減できないか?
を、しっかり検討した上で閉鎖しないと、
せっかく社員達が作り出した”金脈”
を、経営者自ら潰してしまうことになります。
顧客接点を新たに作り出すのでは無く、既にある接点を如何に活かすか、増やすかも検討して欲しいですね。
上層部の勘違いで多かったのが、
Webでの接点が果たしてどの程度の効果があるかわかっていない
または、効果が無いと思っている
場合があることです。
特に老舗企業さんで、上層部の年齢が高い場合、こういったことが多い。
実際、YouTube、ディスプレイ、SNS等での有料広告への投資を行って、昨年プロモーションを行わなかった同時期より、サイトのセッション数が増加、売上が3倍になったことがあったが、上層部は懐疑的だったことがあります。
何度か同じ事例を繰り返す
他社の事例を参考にする
といったことが必要になる場合もあります。
最終的には、事例を積み重ね、検証を重ねることで、
自社サイトへの流入数 × 購入率 =売上
といった方程式がだせると、Webへの投資が行いやすくなると思います。