こんにちは。
先日、医療用の花粉症薬が保険適応外になるかもしれないという衝撃的なニュースを耳にしました。
簡単に言うと、
「市販(OTC)でも売ってる薬は医療費削減のために市販薬を買いなさい。どうしても病院でもらいたい場合は、自費でならいいですよ。」
ということです。
詳しくは、「ねずこちゃん」さんがまとめてくれているので、こちらををご覧ください。
職業上、この問題には関りが深いのであえて言わせていただきますと
としか言いようがありません。
元々ドラックストアなどで手軽に購入できる同成分の医薬品があるのに、わざわざ医療機関にかかってまで花粉症薬を処方してもらっているのには、いくつか理由があるかと思います。
①価格が安い。 (ジェネリック医薬品を選択すれば市販よりも安いです。)
②市販にはない薬も一緒に欲しい。 (点鼻薬・点眼薬など)
③定期的に受診してる医療機関で一緒にもらう。(内科・整形外科など)
①の方は、自費になるなら市販薬にしたほうがいいかと思いますが、全体の中で①の方の割合はそんなに多くないと思います。
問題は、②と③の方が自費になるからと言って医療機関でもらわなくなるかということですが、おそらくそうはならないでしょう。
ほとんどの方は、
とドクターにお願いすると思います。
今回自費が検討されているのは市販薬にもある成分の医薬品なので、比較的新しく発売されている医薬品は対象外です。
そのため、そちらに変更すれば自費にならなくて済みます。
またドクターも保険適応と適応外の混合診療になると手間が増えてしまうので、あえて自費の薬を使おうとはならないはずです。
そして問題は、この比較的新しい医薬品には
ということです。
市販化されているよう昔からある医薬品に比べて、新しい医薬品は薬の値段が高いものが多く、特許も切れていないものも多くジェネリック医薬品が未発売のものがほとんどです。
ここまでの話から
この流れになり、医療費削減のためという元々の目的とは真逆の結果になることが容易に想像できます。
だから、この提案は現場のことを全く知らない人が考えた愚策なのです。
医療費を削減したいなら、もっと他にやらなくてはいけないことがたくさんあるのではないかなーと思いますが、、、
この提案が実施されないことを、せつに願うばかりです。