多くの方がご存知だと思います、2・6・2の法則。
どんな組織でも、収益の8割を稼ぐのは2割の従業員である。どんな組織でも2割の構成員はサボっているというものです。
ある学者の書いた新書で、2割のアリが働かないのはなぜかという本がありました。
緊急事態に備えるためのものだそうです。
もちろん仮説ですので「二割の余裕を持つべきだ」という法則化はできません。
しかし、自然界という中である程度の余裕を残しておく種が様々な状況を乗り越えて現状に至っているという点は事実なわけで。
自然に敬意を表して「余裕がないと急な出来事に対応できない」程度の事は頭の片隅に入れておいていいのかな?と思います。
投資の世界でもフリーキャッシュフロー、現金を一定量持っておくのは大事なようです。私もある割合で持つようにコントロールしています。(この割合は人によるし状況によると思います)
よくわからないけれど、なんだか全体が下がったときに、「これは固い」という商品を安値で購入するためです。
さて。maneoさんの話に移ります。
maneoさんはソーシャルレンディングの会社です。市井に散在する小口の投資資金を集めて、判断期間が長くて銀行では資金を調達できないところなどに貸し出します。(案件によりますが、実際には中間に業者が入っていたりします)
ミドルリスクミドルリターンの商品を販売する事業者と言えるでしょう。
今年はmaneoさんにとって厄年だったようで、プラットフォームを利用している会社が悪いことをして監督責任を問われたり、遅延案件が複数発生したりしました。
11/01のお知らせをご覧ください。(これだけではありませんが、この記事を書くきっかけになったのが上記です)
最近maneoさんで新規案件の組成が少ないなぁ、と感じていたのです。
もしかすると、遅延案件の処理や、新しくプラットフォームを利用している会社及びその案件を監督する、という業務が忙しくなったのかもしれません。(そうじゃないかもしれません)
ギリギリの人員で業務を回していたのであれば、新規案件組成要員等が、遅延案件や他社の案件検査に人員が割かれることになります。
検査人員はともかく、遅延案件対応要員は平常時は言ってしまえば無駄です。
無駄でいる時が平和な時というのは皮肉な話ですが、働かないでいる2割のアリも同じ感じかもしれません。
上記の推測が邪推でないのであれば、利用者側ではそういう状況は困ります。多くの利用者は遅延があろうがなかろうが案件組成のスピードや質が落ちない状態を期待しています。
となると、平常時は働かない人員を抱えるか、トラブルが起きた時には業務効率が起きるのかを選択することになります。
投資商品になると、投資者保護の名目で金融庁から指導が入ることがあります。
それにより、中間業者のコストが上がり、商品のリターンが下がることはあり得る話です。
その一方で、一般市民が判断できないリスクとリターンを判断してくれているフィルタリングをかけているとも言えます。だからこそ、ある程度安全性が高いものに手を出せる。
中間業者も貸したお金が返ってこなければ「案件を組成した目利き」を疑われるので、リスクを分散しているとも言えます。
P2Pレンディングは全く逆の発想です。
中間業者を排して個人の責任において貸し借りを行う。貸す側からすれば担保の目利きが非常に重要になります。
P2Pレンディングをしよう、という場合は、おそらく、知らない人を相手にしているか、知っている人でも「こいつは危ない」という人を相手にしているからです。
この人は誠実だし、今日はたまたま千円困ってるだけだから、なんて場合はそんな仰々しいこと自体必要ないのでは?
なので、コスト(仲介者を排す)を下げる仕組みで進む場合は担保価値の算定技術を向上させる必要があると思うのです。
先述の通り、maneoさんは今年厄年のようです。
ソーシャルレンディングで貸し倒れや遅延が0というのはそもそもの案件が少ない事を意味するように思えます。
そういう点からいえば、老舗が先頭を走って向こう傷を受けたのかな?と。
ここから、「もしもの時の余剰人員」を作りつつ継続していけるかどうか、注目されていると思います。
ではでは
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