具体と抽象という本を読みました。
かなり良い本だったので感想文を書こうと思います。
「哲学的な話だ」と思われるかもしれません。
実際そうなのですが、それは十分に抽象化された応用のきく話だという事で、ビジネスにも応用が利く、とビジネスカテゴリで公開します。ご容赦ください。
私が受け取ったメッセージは
・抽象化ができると応用が利くので良い
・この記事のタイトル通り、どちらもできる必要がある
という点です。
人間は身の回りを認知することは訓練無しでもできますが、それを抽象化しさらに他に応用するには訓練が必要です。なので抽象化は人間の知恵と言えるでしょう。
さらに大事なのは、一見「抽象」の方が高尚で高等なように感じられますがどちらかに偏るのはよくないという点です。
「具体か抽象か?」という話は、本書にも紹介されている二項対立の考え方です。具体的な考え方・抽象的な考え方は、程度の差はあれ誰でもどちらも持っています。適時的確に必要とするレベルの「具体と抽象」を使いこなすことが必要です。
例えば、仮想通貨関連でいうのであれば、プロトコルレイヤーだけでブロックチェーンが世の中の役に立っているわけではありません。実際に利用者に便益を届けてこそ意味があります。プロトコルレイヤーの知識がないとアプリケーションレイヤーを考えられないように、抽象化された概念を理解しつつ、個別具体的な考えも必要とされるように思います。
一点、面白いなと思ったことがあります。
自由度の章(第9章)にてでてくる、文章と映像の話です。
小説が、マンガや映像になったとたん、自分のイメージが崩れることは多くの人が経験することだと思います。
これは、小説という文字情報は絵や音声より抽象度が高く、受け手それぞれが自分のイメージを膨らませられることを意味します。
つまり
上記のような並列関係にはなく
このようになっていると。
二つ目の図では文字列として、文章とそれ以外を並列に並べています。しかし、その上の階層で文章とそれ以外に分かれている点にご留意ください。
絵や音楽と並列するものには、彫刻などの実物や、料理や、香水などなど、五感を刺激するものが並ぶように思います。
ではなぜ、文章は他と一線を画すのか、と。それが気になったのですね。
私なりの答えは「文章は言葉が前提としてあり、思考と同じである。言葉という情報に置き換えられている分、抽象化されている」というものです。
こちらには異論がある方も多いと思います。その場合コメントいただければと思います。
本書では三角形の図で表されることが多かった具体と抽象の関係ですが、私はロジックツリーとして、そしてMECEやPDCAサイクル、機能と演繹と絡めて理解しています。
ではでは
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