3月末付で現職を退職するのですが、地味に今日が最終出社日でした。
コロナウイルスの影響で原則リモートワークになっているので、私が所属するチームもほぼ出社していない状況。でもそれが悲しいとかは思わなくて、まぁこんなもんだろってな感じで自分でも思いの外ドライでした。
現職で過ごしたこの数年は後日ゆっくり振り返るとして、端的に言えることは「きっと俺この会社好きじゃなかったんだな」ということ。好きなのは広告ビジネス(メディアビジネス)。だから広告の仕事をさせてくれる会社であればどこへでも行きます!というのが自分の姿勢だと思う。
noteでも流行っている退職エントリを書いてみたいと思うけど、それってスタートアップの方々が超前向きでポジティブな内容を書くもののように思えて、そこそこ大きい企業に勤めていて転職しようと思った人間が書こうとすると(自分を含めて)ポジティブな内容なんてほぼ出てこないんじゃないかと思うんですよ。
嘘だと思うのなら、OpenWork社が提供する口コミサービスを覗いてみたらいいと思う。恨み辛みの方が目につきやすいのかもしれないけど、目につきやすいだけじゃなくて実際にも多い気がするんです。大企業で働く人間を元気にするのって、やっぱり結構難しいのかもしれない。働いても働かなくても定額固定の給与をもらえて、ブツブツ文句を言いながらも会社にしがみつく、そんな人意外と多いんだ。
上記のツイートもそう。「あー、やっぱり辞めるっていう選択は間違ってなかったかも」と思わせてくれる一件だった。電通が赤字っていうニュースは日頃電通に煮え湯を飲まされている2番手以降の会社社員を喜ばせたのかもしれないけど、最大手が苦しんでいて自社が全く苦しんでないとでも?電通社員の給与が下がって俺たちのレベルにまで落ちてくるかもしれないのを「飯ウマだー!」と言って喜んでいるその卑しさだよ。
電通はね、一時的には苦しくなるタイミングもあるかもしれないけど、またすぐ復活するよ。広告業界がこの先苦しいのはわかっている。むしろこの数十年ずっと「斜陽産業」と言われながらもしぶとく生き残っているのが凄いと思うよ(別問題として、それが誰かの犠牲の上に成り立っていたのは反省しなければならない)。業界は違うけど総合商社だって「商社不要論」とかずっと言われていたけど投資会社に変貌してまぁ生き残ってる訳じゃん。陰謀論的に語られて電通の得体の知れなさが強調されるけど、単に日本で一番メディアビジネスを知ってる会社なだけだから。けど、それが一番強いんだよ。
そんな機会無いけどさ、もし私が学生に何か伝えるとしたら「広告の仕事をしたいなら上に行け」あるいは「力をつけて独立したら」ということだな。電通だろうと博報堂だろうと、地方の小さな広告会社であれ、極論を言えばやってることはほぼ一緒(規模が違うだけ)。そんで、何が違うのかと言えば「そこで働く人の質が違う」それだけ。やっぱり電博には凄い人が多い。そんな仕事できる人はどんどん独立してしまうけど、それでも中にはまだ優秀な人が残っている。
(業界ランキングに意味が無いことは断っておくけど)同じ業界にいたとしても、下にいる人は上に向かって石を投げがちであるということ(上に石投げたら自分に向かって落ちてくるんだけどね笑)。初めはそれを見て「ダセーな」と思っていてもそれに慣れてしまって、いつの間にか石を投げることが快感になってしまったらもう自分は終わったと思っていい。
結局、居心地の良い環境というのは自分を甘やかしてしかくれないよ。転職でも独立でもどっちでもいいけど、チャンスが巡って来た時にタイミング合わせてチャレンジできるだけの実力も経験もフットワークも常に準備しておきたいよね。なんて思った。