少年漫画誌というとキラキラしていて世の男子皆が憧れるようなイメージが未だ私の中にある。少年ジャンプが「友情・努力・勝利」の三原則を掲げているように、ドラゴンボールやワンピースが昭和世代においての漫画イメージを牽引していたことだろう。
しかしながら、現在の週刊少年ジャンプ本誌は大きく様変わりしている。以前こんな記事を書いたのだけど、今やジャンプを読んでいるのは何も少年だけではない。少女だって読む時代なのだ。
とは言っても、呪術廻戦がその中で異彩を放っているのは明らかだろう。並行して連載中の「チェンソーマン」も同様かもしれない。これをダークヒーローと呼んでしまうことには抵抗感があるのだが、「呪い」というのを世界観の軸に据えていることにその特異性があると思う。チェンソーマンだって悪魔だし。むかしはデビルマンとかだろうな。
ちなみに、どうして怪物(呪い)が生まれるか?という問いに作者・芥見下々氏は本誌においてこう説明している。
人間から出た負の感情、それが呪いのもと。人の心が呪いを生む。
面白いのは「学校」や「病院」が呪いが吹き溜りしやすい場所されているのと、加えて釘崎野薔薇のデビュー戦のとき、先生・五条悟はこうも言っている。
人口に比例して呪いも強くなるでしょ。地方と東京じゃ呪いのレベルが違う。
人口が多い上に、欲望渦巻く都会にはそれだけ人の負の感情が詰まっていて呪いも強くなる。個人的にとても面白いシステムでした。話をどんどん読み進めていくと、物語の舞台は渋谷が特に重要な場所として出てくるのだけれど、妙に現実とリンクしてしまうところに作者芥見氏の読者をストーリーに引き込む上手さがあると思う。フィクションとリアルの絶妙なバランス。ちょっと古いけど広告業界でもO2O(Online to Offline)とか言って、オンラインとオフラインをどう組み合わせるかを皆が必死に考えていました。
呪術廻戦が面白いポイント、まだまだ他にも沢山ありますが。今日はここいらで。ではまた明日。これからまた漫画を読みたいと思います。