こんちはー!地方でファシリテーションを仕事にしてます、otmです!
前々からブログを書きたいと思っていたのですが、どうせ始めるなら新しいサービス使ってみようかなってことでALisブロガーとしてデビューしました。
ファシリテーションって何やねん。と思われがちですが、意外に有用で誰でも身につけられるスキルなのですよ!
地域活性化とか都市計画の分野で注目されている「ファシリテーター」って、どんなものなのか参考になってくれたら嬉しいです。
さて、このブログで「ファシリテーション」について書こうと思ったのかというと、町の会議やイベント、何か物事を決める会議の時に、こんな経験ありませんかね?
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「えぇ〜、話は以上となりますが何かご質問やご意見のある方いらっしゃいますか?」
...シーン...。
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そりゃそうなりがちですよね!
普通of普通に生活している人たちとか、なんで集められたかも分からない会議とかで、いきなり意見求められても出てきませんよね。メンタルタフネスが極値に及んでいる人とかは別にして。
うわ〜...言いたいことあるけどモヤモヤする〜って帰っちゃう人も多いのでは?
そんな時に「ファシリテーション」という技術を使って場をまとめて進行する人間がいると、実りある時間を作りやすいのです。
まず、一般的な「ファシリテーション」の定義を見てみましょう!
ファシリテーション(facilitation)とは、人々の活動が容易にできるよう支援し、うまくことが運ぶよう舵取りすること。集団による問題解決、アイデア創造、教育、学習等、あらゆる知識創造活動を支援し促進していく働きを意味します。その役割を担う人がファシリテーター(facilitator)であり、会議で言えば進行役にあたります。ー引用:https://www.faj.or.jp/facilitation/
おぉ...ちょっと難しそう...。でも、まぁ簡単に考えましょう。
「あれ?今日は何のために話してるんだっけ」っていう道筋を忘れずに参加している人の意見を組み上げていく「編集」が役割です。
場の目的・活発な意見交換・集約・決定という流れをコントロールしていく舵取り役でもあります。
「場や物事を進める」という抽象的な概念でしか説明されないように、役割はケースバイケースです。ほとんど司会と変わらない時もあれば、状況に応じて話し合いを深めるトピックを提示することもあります。「正解がない」というのは、なかなか難しいのですが、基本的な部分を意識していれば誰にでも出来ます!
初心者向けにファシリテーターが意識すると良い汎用性のある3つの要素を紹介して見ますね。
① 目的・ゴールの設定
「何を目的にして集まったのか?」
「今日の話し合いでは何を決めるのか。(決めないのか)」
そんなことを全体に投げかけつつ、一つのゴールを設定してあげてください。
大きなゴールだけではなくて、区切りごとに小さなゴールを設定してあげると話が脱線せずに進めることが出来るはずです。
例えば...
「教育について考えましょう」というテーマがあった時に
小さな目的(ゴール)
「教育を考える視点・視野を広げましょう」
→視点や視野を広げるために「教育の種類」や「自分にとっての教育」ということについて意見を言ってもらおう。
大きな目的(ゴール)
「教育政策の提言が出来る力を身につけましょう」
→地方の公教育の課題を抽出して、その課題を解決するために何が出来るか考えよう。
という具合に目的を設定するだけで、どんな話をしてもらえたら良いのかが見えてきます。ファシリテーターがイントロダクションプレゼンをするという方法が導入としてやりやすいのではないでしょうか。
② 前提条件の共有
意見交換や議論をする時に平行線になってしまうのには理由があります。
それが「前提条件の食い違い」です。
特に
「立場、知識、解釈の仕方、マクロとミクロ」
という違いを差し置いて好き勝手に意見交換をすると、収集がつかなくなってしまいます。
例えば、先ほどの「教育について考えましょう」というテーマの中で
「地方高校の進学率の減少が課題。地方と都心の情報格差を減らすのはどうか」
というAさんの意見と
「私は高卒で良かったと思っている。だから進学せずに就職してくれた方が良い」
というBさんの意見があった時に「どちらも間違っていない」ようにも思えます。
ただ、お互いの立場や視点、知識、視座(マクロ/ミクロ)を考えると、永遠に噛み合わずに1日が終わるでしょう。
ここで2人のパーソナリティを明らかにしてみます。
Aさん
立場:大学教授
解釈の仕方:学力 / 進学率
視点:客観 / マクロ視点
Bさん
立場:地元経営者
解釈の仕方:人手不足
視点:主観 / ミクロ視点
こうして見ると、同じ「教育」というテーマでも意見が違うのは当たり前ですよね。
ファシリテーターは「今はどんな視点で話をするのか」ということについて、時折、確認をしていくということが必要になります。
先ほどの例であれば
「進学意欲を啓発するためには、どうしたら良いでしょうか」
「今の高校生が地元の企業で働きたいと思えるような取り組みは何かありませんか?」
というような2つの質問に置きかえ、視点を「高校生(教育を受ける側)」とすることで、より深い話し合いへ発展させることが出来ます。
知識に関して言えば、自分にしか知らない情報を根拠に議論するのは不毛です。
知らないことが悪いのではなく、お互いに持っている知識を共有した上で話を進めることで生産的な話し合いが出来るでしょう。
ファシリテーターとしては、最初に参加者へ「自己紹介」を促して、その中に「自分の教育に対するスタンスや立場」を組み込んでもらうことで、参加者自身も場の性質を理解しながら話をしやすくなります。
③ 安心・安全な雰囲気づくり
これが最も大事です!安心と安全!
マズローの欲求5段階説でも基盤となっいる欲求、安心と安全!
正直、みんなの前で発言するのは怖いんですよ。たまにめっちゃ強い人もいますけど、羊のように簡単に人は怯えます。
発言をする恐怖、否定される恐怖、大阪人の前でオチのない話をしてしまった時の恐怖。
そんな恐怖から守ってあげるのもファシリテーターの役割です。
バレーボールのセッターばりに、どんなボールにもタッチしにいく姿勢!
それだけではなくて、イントロダクションで「否定は禁止!」とか「結論や落ちを出さずに思ったことをポンって言っても良い」というルールを設定してあげるだけでも、大きく違います。
言葉だけで説明しにくい人のために、スケッチブックや付箋を用意してあげるというのも方法の一つです。(ファシリテーター7つ道具については、こちらのブログで。)
愛を持って、参加者を包み込んであげてください。
ひとまず、これだけ押さえていれば立派なファシリテーターです。
演劇と一緒なのですよ。会議という場でファシリテーターという「役」をやることになった人。その役を演じれば、物語は進んでいくのです。「誰かがやる」ということが何よりも大事なんです。
ファシリテーションは、色んな場面で使えます。
バイトのミーティングでもサークルの会議でも、旅行の行き先を彼女と決める時にだって使えます。
これを機会に、少しでもファシリテーションに触れてみてくださいね!
ご意見やブログに関するアドバイスなんかもいただけたら励みになります!
それでは、また!