以前この様な記事を書いていました。
こちらは医療費の増加は国のインセンティブ設計によるもので構造的問題が大きいのにそれを増税への理由にしているという内容です。
医療費=P×Qの中で日本は出来高払いを採用していますので医療行為の量Qが多ければ多いほど収益になります。
Qを稼ぐ為には無駄な検査、無駄な処方、無駄な入院が横行します。しかしこれは必然です。医師としても少しでも不安がある場合検査をしますし、薬の処方も念のためこちらの薬もとなる気持ちもわかります。実際医療の現場に立ち会ったり、医師の悩みを聞くと医療費削減を考えて細かな対応をされている医師も多くいます。
しかしながら、中には悪い医師もいますし、悪い病院もあります。分かっててやってる確信犯もいるのは事実です。
何せQを増やせば利益を稼げますから。
前回の記事でも記述しましたが、医療費増大には病床数の数がかなり正の相関を示しています。
こちらは厚生労働省の資料になりますが、病床数の多い地域は国民の医療費も増大しているのが見て取れます。
今の日本の問題は急性期病院が多く存在する事です。
急性期病院とは突然病気になったりして短期的の入院で治療して退院する事を目的にしています。
佐賀新聞に最近のデータから病床数の推移グラフがあったので引用しますが急性期がまだまだ多いですね。
日本は高齢者が多い国ですし、今後もそれは更に加速します。高齢者は基本的に持病があり、持病と付き合いながら生活していくのが基本です。治療に重きを置きません。そこはリハビリなどをする回復期や慢性期の病院、介護施設などの福祉へ転換していく必要があるのですが現状その病院などの病床数は少ないままです。
25年の再編の数まで急性期病床数を削減できると28%医療費を削減できるとされており、厚生労働省もそこへ向けて動いています。
28%削減できればその分を消費に回したり、雇用する事にも回せるかもしれませんね。
しかし、この病床数の増減に関して地域によっては急性期病院が多く必要な場所もあるでしょうし、ベットが空いている病院とそうでない病院が同じ地域に複数ある事はよくありますね。
この変に関して更に考える必要はありそうです。