仮想通貨市場が低迷している中で注目されているのがステーブルコイン。
一部のアナリストからは来年は「ステーブルコイン元年だ」と評する方もおられ、注目されています。
仮想通貨に深く関わっている方はその存在を理解している方もおられますが、その反面まだよくわからないと思う方もおられます。
そこでステーブルコインの現状と、期待されている部分とそして注意点についてまとめてみます。
ステーブルコインと言う自体何なのかわからない方もおられます。
ステーブル(Stable)を英語で調べると「ぐらつかない、しっかりした、変わらない」以外にも「持続性のある、永続する、変動のない」と意味もあります。
そのことからステーブルコインが変動がほとんど少ない仮想通貨と理解した方がいいでしょう。
変動しないことが前提ですから、何かに繋がれているいうことがわかります。
その繋がれているのがどれかによってステーブルコインでもその特徴が分かれます。
主にステーブルコインに3種類あると言えます。
①法定通貨に繋がれている「通貨型」
②資源(金や石油)に裏付けされている「資源型」
③仮想通貨に裏付けされている「仮想通貨型」
などがあります。
他にも様々な特徴のあるステーブルコインがありますが、将来は様々な特徴のあるステーブルコインが出現される可能性があります。
ステーブルコインは通称ペグコイン、ペグ通貨とも言われています。
ペグとは「釘を打つ、固定する」と言う意味で、ステーブルコインには何か固定しているコインである事を理解する必要があります。
そのため、ステーブルコインと発行元が言ったとしても裏付けされているペグ先がはっきりしていなければ、注意が必要と言えるでしょう。
今後ステーブルコインは増えていく可能性があるために健全なステーブルコインを見分けるには何に「裏付け」されているか、明確にされているのか見極めていく必要があります。
過去、ステーブルコインとして発行されたにも関わらず、破綻してことがコインの価値が無くなったと言う経緯もあったため、発行元の健全性も保有していいものか見分ける必要があると言えます。
そこで通貨型ステーブルコインの代表格であるテザー(USDT)を基にステーブルコインについてさらに深掘りしていこうと思います。
ステーブルコインは裏付けされている通貨や資源が裏付けされている事から、ビットコインのような主要仮想通貨に比べて価格変動が少ないと言えます。
ビットコインが去年末(2017年末)頃は最高値を更新した事もあり、世間的にも買えば儲かるような風評が流れ出していました。
その後年明けからは暴落し、多くの投資した者が損益を得るようになりました。
まだその当時はステーブルコインを認識している投資家が少なかったこともあり、避難先としてステーブルコインの代表格であるテザー(USDT)に避難先として資産を移動した人は全体から見てごくわずかであったことと思われます。
まだ日本の仮想通貨取引所でもテザー(USDT)を取り扱っている所もないために日本の仮想通貨取引所のみ取引している投資家は逃げ場を失ったことにもなりました。
ステーブルコインで知られているテザーは米ドルに裏付けされているために仮想通貨が暴落した時でも米ドルにペグされていたため、テザーに回避してた投資家はある程度資産が守られたことにも繋がりました。
米ドルにペグされた分、リーマンショックなどの大きな影響がない限りには変動が少ないことで守られやすいとも言われます。
現在ステーブルコインは50種類以上あると言われ、その裏付けされているペグ先も様々となっています。
ステーブルコインが仮想通貨市場で安定的であるために、損益を増やしたくない安定思考を望んている投資家が増えている事もあり、ある調査会社ではステーブルコインの取引高が急激に増加していると発表しました。
11月のステーブルコインのオンチェーンでの取引高は9月に比べ1032%増加したと言われており、テザー(USDT)だけでなく、パクソス(PAX)やTrueUSD(TUSD)、USDCoin(USDC)、GeminiDoller(GUSD)、Maker(MKR)なども躍進しています。
アナリストによっては今の仮想通貨市場はステーブルコインが下支えしているとさえコメントしています。
ステーブルコインの人気を把握してか、大手仮想通貨取引所バイナンスでは複数のステーブルコイン市場を統合し、「ステーブルコインマーケット」に改称すると発表しました。
人気が出ているステーブルコイン市場ですが、注意すべき面もあります。
ステーブルコインが安定しているから積極的に投資すべきかについて注意すべき点もあります。
大まかに2点あり、
①発行元リスク
②取引所リスク
があります。
発行元リスクは発行するコインに信用が持てるかと言う点で、最近その懸念が出ているのがテザー(USDT)です。
テザーは昔からステーブルコインとして認識されつつ、裏付けとされている米ドルを保有しているのか懸念されています。
その懸念された出来事として米司法省がテザーに捜査した事も話題とされました。
しかしテザーは人気があるために徐々に信頼回復のために改善してきています。
取引所リスクはステーブルコインを保管している取引所にハッキングされることで、無くなるともしくは出金できなくなると言うリスクです。
これは取引所がどんなセキュリティ対策を普段しているかを理解しておく必要があります。
しかし理解するにも限界があり、ハッキング被害に会われたコインチェックでもホームページ上では安全に管理しているとしつつも、実際には管理の甘さを突かれてハッキングされました。
理解するために限界があることから、万が一ハッキング被害に遭ったとしても、最小限に抑えるために普段からハードウェアウォレットを使用することや幾つかの取引所に分散保有していく必要もあります。
まとめ
ステーブルコインについてまずは入り口の部分をお伝えしました。
安定している部分もあれば、注意すべき点もあります。
事前に理解していれば、ただ購入すればいいと言うような分別のない状態から守られることにも繋がります。
あくまで投資であるために、投資する事前に知識や分別は後に利益や回避にも役立ちます。
ステーブルコインについてはさらに深掘りにしていく予定であり、今後はステーブルコインにおける利益確定の考え方や保有における立ち位置もシェアできればと思います。