クリスペでは、毎月「ガバナンス投票」が実施されています。
特に運営からの提案は、文明のバランスを意識して弱い文明を救済したり、強い文明を弱体化させたりする提案が行われてきました。
この中で、ブロンズカードが弱体化(ナーフ)される提案が続いていましたので、そのことについてのお話です。
ただし、今月頭は運営がガバナンス提案を行いませんでした。
運営からユーザー提案へ移行する方針かとも思いますが、今後のユーザーによるガバナンス提案にも生きるかも知れないので、あえて本記事を発表します。
さっそくですがシンプルな質問です。
以下の2種類のゲーム、どちらのゲームをやりたいですか?
(1)お金を出して買った強いカードを使えば絶対に勝てるが、強いカードを使わないと絶対に勝てないゲーム
(2)お金を出して買った強いカードを使えば勝てる可能性は上がるが、強いカードを買わなくてもチャンスがあるゲーム
さて、どっちですか?
・・・
・・・・
・・・・・
・・・・・・
・・・・・・・
当然、(2)ですよね?
もし(1)をやりたい方は前提が違うので、あまりこの記事は役に立たないかもです。とりあえず、ここでは(2)のゲームの方が魅力があることを前提とします。
ブロンズカードは、初心者でも無課金者でも使えるカードです。このカードを使っても勝てなければ、結局お金をかけないと勝てないということになります。
したがって、ブロンズカードをナーフすることは、クリスペというゲームを(1)のゲームにすることに近づきます(いや実際は文明間の切磋琢磨は残りますから、いわば「横」の関係では(1)にはなりえないのですが、ここではあくまで課金している人としていない人とのいわば「縦」の関係を問題にします)。
もちろんカードゲームの性質上、完全に(1)になるということはありえないと思いますし、また逆にBCGの性質上、完全に(1)の要素をなくすことも不可能です。したがって程度問題となりますが、しかしブロンズカードをナーフすればするほど、傾向としては完全にゲーム全体が(1)に近づくことになってしまうことは、明らかです。
それは誰にとって良くないでしょうか?
初心者?
そうかもしれません。
ただ、僕はもう初心者ではないと思いますし、自分の意見に想像上の「初心者」の口を当てはめて議論するのは好きではありません。事実、僕が初心者の頃は、強いカードに負けて「つまんない」とは思わず、その強いカードを買おうとしたわけですから。
なのでちゃんとすでに重課金者である自分の口で言うと、ゲームが(1)に近づくことは
なのです。
今から身も蓋もないことをいいます。
(どうでもいいですが僕は身も蓋もないことをいうのが好きです。)
お前だけだろと言われるかも知れませんが。
カードゲームに限らずゲームに熱狂する人達は、絶対に
をやりたいのです。
僕もそうです。そうじゃなければ、なぜレーティングの数字や順位に一喜一憂していますか。もちろんゲームをする目的はそれだけではないと思いますが、多かれ少なかれ、自分が人より強くありたいのです。
そうすると、その「強さ」は、「自分の実力」じゃないといけません。NFTが強いから勝ちました、という世界は「俺強い!!」とは実は真逆の世界。
あ、カードが強いから勝ったんだ、と思った瞬間、しらけてしまうのです。
・・・
・・・・・いや、実際はカードの力を借りて勝ってますよ?笑
僕が使っている黒文明なんて「カードパワーだけ」とか揶揄されることもありますし(ちなみに僕自身は真に受けていません笑)、レジェンドも買ってるんで僕の勝利の大部分はカードの力によるところが多いでしょう。
だけど、そこに夢を見させて欲しいわけですよね。
俺が強いから勝ててるんじゃないか・・・と。レジェンド出したらゴールドは手も足も出ない世界、ゴールド出したらブロンズは手も足も出ない世界、これは、はっきり言って強いカードを使う方もつまんないです。
そういえば、「俺強い」という夢を見させてくれるゲームでめちゃくちゃ人気のあるゲームがあります。
です。麻雀は短期的に見ればほぼ運なのですが、長期的には打ち方で如実に差がついてきます。だけど、単発で見れば弱い人も強い人に勝てるため、弱い人も「俺強い」の夢を見ることができます。強い人は強い人で、負けるかも知れないという緊張感の中で長期的なレーティングやスコアが上がれば「やっぱり俺強い」となることができます。もし麻雀が、毎回強い方が99%勝つゲームだったら絶対こんなに流行ってないです。将棋と麻雀どっちが流行ってますか?
カードパワーの話から脱線してしまいました(麻雀は全員同じデッキです)が、もしかしたら運が悪いと負けるかも知れない、もしかしたらブロンズに返しきられるかも知れない、と思う中で戦って勝つ方が価値があり、勝利に価値があるからゲームが楽しいのです。
じゃあ環境のバランス調整はどうすべきかといえば、それは
ことに尽きます。
今運営はカードプールを増やさない方針であるという認識ですが、その弊害として、カードの選択肢が狭まりデッキや戦略にバリエーションがなくなるという点があります。
カードプールを増やさないようにしつつ、この弊害を取り除く非常に簡単な方法がブロンズの強化です。だって、全くといっていいほど使われていないブロンズカードがあるのですから・・・。
「魂狩り」や「忌まわしきもの」なんて今のままでどうやって使うんですか!(後者は僕は使ってましたけど笑)
僕は、これまでブロンズのナーフ案にはすべて反対、ブロンズを強くする案にはすべて賛成してきました。強いブロンズを弱くする、というのはバランスの調整方法として手っ取り早いかも知れませんが、間違いなくゲームを面白くなくします。ブロンズを強化して、どれも実戦級でデッキに入れるカードの選択肢も多い方がゲームは絶対に面白いです。
そして、それでもやっぱりゴールドやレジェンドを使ったら勝てる可能性が上がる、という絶妙なバランスが要求されていると思います。
そこが難しいとは思うんですけどね。
ちょっと全体的な論理が雑になってしまいましたが、とりあえず思ってることを書きました。