こんにちは!
ポロシャツリーマンのyoshikiです!
今回は⬇︎この本を読んだので、その感想を書きます。
タイトルからどうも難しさが漂うこの本。
僕は人生でほとんど美術に関わってきてません。
デッサンの描き方や色の使い方はまったく分かりません。
そんな美術オンチの僕はなんとなく、
ビジネスマンたるもの、美術の知識は必要でしょ
と、この本のタイトルにまんまと釣られてみました。
ただ、読んでみると見え方が一変。
本のタイトル通り美術"史"について言及されており、
作品の歴史的背景からその絵画の意味合いを紐解いていく
と言うような知的細胞をビンビンに奮わせる内容でした。
美術の授業で写実的や古典派など
記憶に残しにくい言葉をひたすら記憶させられた思い出があり、
美術への取っ付きにくさを植え付けられてきましたが、
この本はそれを世界史と当てはめ、
わかりやすく解説しています。
・教会の壁画に今の絵画のルーツがあること
・印象派の絵が一般人にはテキトーに塗ってるように見えてしまうこと
・印象派やポスト印象派のどこが革新的だったのかということ
絵画の歴史を知れば、これら全てがわかってきます。
絵画は所謂、当時の社会を切り取ったようなものだと。
特に衝撃だった話は、バレリーナの絵。
絵画と言えば、バレリーナ、
バレリーナ=上品というイメージがありますが、
中世ヨーロッパにおいて、バレリーナは
成金男性の愛人の対象であり、
バレエ会場は「品定め」の場となっていたようです。
踊りの上手さは二の次で、美しさが重視されていました。
そのため、バレリーナの多くは貧しい少女で、
男達に見初められ、愛人として囲まれました。
ドガはその娼婦の世界となっているバレエ界を風刺し、
バレリーナの絵を描いています。
しかし、その後歴史が進み、
アメリカが栄え、アメリカンドリームを手にした金持ちは、
自己顕示欲のためにパリ貴族の真似事として、
どういった背景があるにも関わらず、
バレリーナなどの絵画を飾るようになりました。
そうした動きが
バレリーナの絵=金持ちが持つもの=価値があるもの=品が高いもの
と、今のバレリーナの印象まで昇華していったようです。
この話にはすごく驚きました。
絵画には一枚の絵の向こうに大きな歴史があり、
一つ一つの作品が繋がっていることを教えてくれます。
これは絵画のお話ではありますが、
おそらくビジネスも共通点はあると思います。
画家は常に革新的な表現を求め、新しい表現に挑戦してきましたが、
ビジネスも今を疑い、
新しいやり方に挑戦し続けなければいけないのでしょう。
そのためにも社会の現実に素直に目を向け、
よく観察し、目の前の出来事を深く理解する必要があるのだと思います。
画家のように。
とまあ、かなり小並感ありますが、この本を読んでから
美術館に行くのがすごく楽しくなりました。
僕も何度か足を運んでます。
最もお気に入りは、
ルノワール「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢の肖像」
です。
かなりミーハーですね。
モネの睡蓮も好きですよ。
これもミーハーに拍車をかけますね。
美術の世界はものすごく面白いことに気づかされました。
なんで学校の先生はこういう教え方してくれないだろう。
今回はこれにて。
ではでは、さようなら。
ご視聴ありがとうございました。