糸魚川ジオパークとフォッサマグナのプロ家庭教師の教育旅行ガイドです。新潟県の糸魚川市(いといがわし)にある世界ジオパークはユネスコ認定されています。見所は日本列島を東西結合するフォッサマグナと豪華絢爛な岩石標本です。日本の国石である翡翠(ひすい)は古事記にも登場する宝石で、縄文時代から装飾品として勾玉(まがたま)に加工されてきました。関東地方・関西地方のどちらからでも半日で到着するので、北陸旅行に組みこめます。(元記事)
【実物教材の魅力】
学校教科書による学習だけでは「言葉で知っている」だけです。きちんと実物を見ることで、さら理解が深まります。また五感を用いるので創意工夫(クリエイティブ)や意欲動機(モチベーション)にも良い影響があります。
【学習キーワード】
国語:記紀神話(古事記・日本書紀)
理科(地学分野):岩石・地層・堆積岩・河川の浸食作用・フォッサマグナ
社会(地理分野):日本列島・北陸地方・三角州・縄文人のヒスイ交易
【最低予算】
1人当たり10万円から20万円
【学習日数】
2日
【交通機関】
新幹線+JR在来線
糸魚川駅直結レンタカー有
Q:ジオパークとは何ですか?
A:ジオパークとは、ジオ+パークの造語です。ジオ(geo)とは大地のことです。パーク(park)とは公園のことです。小学生風にいうと、カッコイイ土地をさらに整備してカッコヨクした公園です。さらに名前もカッコヨクするためにジオパークと名乗っています。
Q:ジオパークの良さは何ですか?
A:景色が良く、面白い体験ができて、勉強にも役立ちます。理科社会は学校教科書を読むだけでは「言葉で知っているだけ」なので、きちんと実物を見るとよいです。教育旅行として楽しみながら学べるように、以下にまとめています。
Q:ジオパークはユネスコ認定?
A:世界遺産を認定しているユネスコは、世界ジオパークの認定もしています。2019年の日本列島には9つの世界ジオパークがあります。日本国内では2009年に洞爺湖有珠山(とうやこうすざん)が初認定されたのが始まりです。ジオパークはひとたび認定されても、整備しておかないと認定取消になります。厳しい基準があると、かえって人間は価値を守ろうと努めるので、ジオパークはおすすめです。
Q:糸魚川ジオパークとは何ですか?
A:糸魚川(いといがわ)ジオパークとは、大地を楽しむ公園です。ユネスコ認定されており、日本列島を東西に結合するフォッサマグナで有名です。豪華絢爛な岩石標本を楽しめ、日本の国石である翡翠(ひすい)の原石も発見されています。理科社会のカリキュラムに沿って勉強もできます。
Q:糸魚川ジオパークはどこにあるのですか?
A:新潟県の糸魚川(いといがわ)市にあります。「いとおがわ」は間違いで「いといがわ」が正解です。糸魚川駅には北陸新幹線が通っており、関東地方・関西地方のどちらからでも半日で到着します。また長野県(軽井沢)や石川県(金沢)も近いので、観光日程に組み込みやすいです。
Q:北陸地方とは何ですか?
A:北陸地方(ほくりく)地方とは、日本の地域区分で、日本海側の新潟県・富山県・石川県・福井県を指します。北陸地方は冬の寒さと町の清潔さが共通しています。
Q:糸魚川ジオパークの見所は何ですか??
A:糸魚川のジオパークの見所をまとめると以下になります。
【糸魚川ジオパーク 見所まとめ】
翡翠(ヒスイ)海岸 B
フォッサマグナミュージアム A
フォッサマグナパーク C
翡翠(ヒスイ)峡 A
ジオパーク認定された地域にはいくつかの施設が点在しています。施設同士は歩いていける距離の場合もありますが、電車・自動車がなければ行きにくい距離の場合もあります。事前に旅行地図を作成してから出掛けましょう。
Q:フォッサマグナとは何ですか?
A:フォッサマグナとは、大地の割れ目です。フォッサ(割れ目)+マグナ(大きな)の造語です。糸魚川のフォッサマグナは、日本列島の東西を結びつけています。フォッサマグナが観察しやすいように、フォッサマグナパークが観光拠点として整備されています。
Q:日本列島の東西で、どのように地質が異なるのですか?
A:フォッサマグナ(糸魚川―静岡構造線)の東側には約1600万年前の岩石があり、西側には約3億年前の岩石があります。
Q:糸魚川―静岡構造線とは何ですか?
A:糸魚川―静岡構造線(いていがわ―しずおかこうぞうせん)とは、フォッサマグナの断層です。北は新潟県糸魚川市から、南は静岡県静岡市まで、日本列島を走ります。糸魚川―静岡構造線の東と西では、地質が異なることがわかっています。
Q:どうして日本列島にフォッサマグナのような珍しい地形があるののですか?
A:日本列島が北アメリカプレートとユーラシアプレートに挟まれているからです。地球の陸地は、プレートに乗って動いています。陸地をプレートで分析する理論を、プレートテクトニクス理論と呼びます。
Q:フォッサマグナは誰が名付けたのですか?
A:フォッサマグナを命名したのはドイツ人のナウマン(Naumann)博士です。ナウマン博士はドイツ人ですが、科学(理科)の世界ではラテン語で命名する習慣があり、ラテン語でフォッサマグナと命名しました。
Q:糸魚川の岩石標本とは何ですか?
A:糸魚川の岩石標本(がんせきひょうほん)とは、さまざまな岩石を集めた箱です。糸魚川の海岸へは、山からさまざまな岩石が流れてくるようになっており、いわゆる「岩石のたまり場」になっています。他の海岸よりも、岩石の種類が豊富なので、岩石集めが楽しめます。集めた岩石を保存しやすいように、糸魚川では標本箱が販売されています。またフォッサマグナミュージアムでは、プロの鑑定士さんから岩石鑑定をしてもらえます。
Q:糸魚川の翡翠とは何ですか?
A:糸魚川の翡翠(ひすい)とは、宝石です。ヒスイは縄文時代には勾玉(まがたま)に加工され、魔法のアクセサリーとして身につけていました。
Q:糸魚川の翡翠峡とは何ですか?
A:糸魚川の翡翠峡(ひすいきょう)とは、翡翠の原産地です。翡翠の原石が山に眠っています。糸魚川駅から一時間ほど山道を進みます。
小滝川ヒスイ峡と青海川ヒスイ峡の2地点が天然記念物に指定されています。
ヒスイ峡へは狭い山道を登っていくので、運転免許の取りたての方はやめたほうがよいです。運転歴が3年以上あれば大丈夫でしょう。
Q:日本の歴史でヒスイはどのような点を押さえればよいですか?
A:日本の遺跡からはヒスイがたくさん発掘されていましたが、そのヒスイはどこかから交易によりもたらされたと考えられていました。1938(昭和13)年に、で日本初のヒスイが小滝川で見つかり、日本の遺跡からのヒスイは、すべて糸魚川地方から産出したものと考えられるようになりました。古代人の交易品は、ヒスイという宝石でした。
Q:糸魚川のヒスイにはどのような物語があるのですか?
A:糸魚川のヒスイには、古事記による神話があります。出雲の男神である大国主命(おおくにぬしのみこと)は北陸の女神である奴奈川姫(ぬなかわひめ)に求婚しました。彼女はヒスイの装身具を身につけていました。
Q:糸魚川での宿泊はどこがおすすめですか?
A:糸魚川駅前にはジオパークホテルがあり、観光拠点として便利ですが、ビジネスホテルです。糸魚川駅前はあまり開発されていないので、他所で1泊してから糸魚川へ移動してきてもよいでしょう。
Q:糸魚川の観光旅行では自動車は必須ですか?
A:必須です。電車やバスはありますが、本数が少なく、利便性に課題があります。自動車を運転できる人間向きです。