◆ 「クリスペ × ALIS」コラボの「闇」を語ろう ~ その2:クリスペ編 ~
続きです。今回はクリスペ側。
そして、先に結論を言いましょう。
○ 「青髪のフェンサー」を発行してはいけなかった理由について
「青髪のフェンサー」というのは「フェンサー」というブロンズカード(ノーマルカード)の「ゴールド」バージョンです。
ゴールドバージョンになっても、ゲームの戦闘での優劣は発生しませんが、クリスペではレベル(採掘率アップ)を溜めておけるという性質があるため、採掘(カード稼ぎ)の面で、ある程度有利になると考えられています。
そのため、能力を問わず、ゴールドカードには一定の価値があります。
(そのゴールドカードが「強かったり」「使いやすかったり」するほど、価値が向上します)
とまぁ、ここまでなら問題は無いのですが……その……「フェンサー」にはですね。
「赤髪のフェンサー」という「最大発行枚数が100」のカードには、大まかに分けて3つの(金銭的な)価値があります。
赤髪のフェンサーの価値:
1,イラスト
2,限定品
3,ゴールドカードであること(採掘率がアップすること)
そして、クリスペでは(流通量が極端に少ない場合でない限り)、3が重要視されます。
「ユーザー数:発行枚数」の比率が「ニーズ(1と2が理由で欲しがるユーザー数:発行枚数)の比率」以下であるなら、1,2はさほど価値にはなりません。
実際、現在の「赤髪のフェンサー」の価値を維持しているのは、ゴールドカードだから、といっても過言ではないでしょう。
さて、ここで「青髪のフェンサー」という「最大発行枚数が100」のカードも出現したとしましょう。
こちらもフェンサーのゴールド版というだけで、能力の変化とかはないため、価値的には「赤髪のフェンサー」と同じような性質があります。
青髪のフェンサーの価値:
1,イラスト
2,限定品
3,ゴールドカードであること(採掘率がアップすること)
ここで、
・赤髪のフェンサーの価値の「ゴールドカードであること」
・青髪のフェンサーの価値の「ゴールドカードであること」
は共通の要素となります。
すなわち、フェンサーのゴールドカードであること、という価値に着目すると、
今まで(赤髪のみで)最大発行枚数が100枚であったものが、青髪が加わることで、フェンサーのゴールドカードの最大発行枚数は200枚になってしまった、ということになります。
発行枚数が増えれば、当然、金銭的な価値は分散されます。
実際に、この記事を執筆している時点では、赤髪のフェンサーは、どんどん売出し価格が落ちていました。
フェンサーのゴールドカードが増えることで、赤髪のフェンサーの金銭的な価値が少なくなってしまうのは明確ですからね。
ホルダーが投げ売りするのは当然です。
つまり、青髪のフェンサーの登場は、赤髪のフェンサーの金銭的な価値の毀損、につながっているというわけです。
同じ系列のカードが2倍になったので、赤髪のフェンサーの金銭的な価値は、約半分ぐらいになってしまうことでしょう。
◆ 金銭的な価値の保証が行われていない……
実は、クリスペでこのような問題が発生したのは1件だけではありません。
「初夏の採取」と「秋の採取」という同能力のカードでも、似たようなことが発生していました。
つまり、今後も色分けの同能力カードを生成する可能性があり、今ALISで発行されている「青髪のフェンサー」の金銭的価値も、いくらでも落としてくるかもしれないというわけですね。
もしかしたら「緑髪のフェンサー」と「黄髪のフェンサー」という同能力の新規カードを1000枚ずつ発行して「青髪のフェンサー」の金銭的な価値を10円ぐらいにしてくる可能性も否定はできません(流石にこれは言いすぎかもしれませんが)。
ALISで30~50時間頑張って、ようやく入手できた(1000 ~ 2000円の価値がある)青髪のフェンサーの価値を減らすということは、
ALISで頑張ったクリスペユーザーの活動の(金銭的な)価値を減らしてしまう、ということに他なりません。
(もし「無価値」でも構わないという思想であるなら、そもそもブロックチェーンゲームである必要も、あまり無い気がします……)
……赤髪のフェンサーは、Gaudiyのクリスペコミュニティの報酬です。
この赤髪のフェンサーは、このALISコラボが発表された時点で、価値が約半分まで落ちると予想されています。
つまり「Gaudiyのクリスペコミュニティ活動の金銭的な価値」は既に半分に減らされている、というようなものです。
(なお、赤髪のフェンサーをユーザーから購入した方も、既に被害を被っています)
そのうち、青髪のフェンサーの金銭的な価値も、落とされてしまうのでしょうかね……?
(´;ω;`)
◆ どうすれば、この問題を回避することができたのか
批判だけでは、有益になりづらいので、建設的なお話も軽く追加。
事業の失敗や、ユーザー数の減少、他のゴールドカードの登場で、既存のカードの価値が失われてしまうことは仕方のないことですが、今回の件の場合は、対策ができたのではないかと考えています。
1,色違いゴールド版の「合計」最大発行枚数を先に決めておく
2,色違いのゴールド版は、最大1種類までしか発行しない
1の場合は、「赤髪のフェンサー」+「青髪のフェンサー」+「緑髪のフェンサー」の合計最大発行枚数が100枚まで、みたいなパターン。「黄髪のフェンサー」を追加したとしても、フェンサーのゴールド版の最大発行枚数は100枚までを守る。
2の場合は、「赤髪のフェンサー」を作成したら、以降、フェンサーのゴールド版のカードは作成しない、みたいな形です。
このいずれかをルールに加えておけば、フェンサー自体のゴールド版の総発行枚数が増えることはなくなるので、今回のような「赤髪のフェンサー」の金銭的な価値の暴落は防げたと思います。
(ホルスとか)
クリスペコラボの闇に関することは、以上です。
次回はALISの闇について、言及していきます。