最近、ブロックチェーンサービスのWhite paperを読み漁ってます。
今回はALISのWhite paperを読みました。
https://alisproject.github.io/whitepaper/whitepaper_v1.01_ja.pdf
読んだ理由は下記2点を知りたかったからです。
・STEEMという類似サービスとの違いは何か
・ALISトークンの配布ロジックはどうなってるか
では簡単にWhite Paperをまとめます。
ALISを始めたきっかけは、STEEMで石井さんの投稿した写真が評価され、最高級のDomino Pizzaを食べることができたことが始まりだそうです。
その経験にALISのメンバーは感動し、STEEMとな何か、どのように成り立ってるかを徹底的に調べ上げ、STEEMの課題、日本でやる意義を見つけ出しました。
・トークン設計が難しいこと
・日本語対応してないこと
STEEMの課題は2つあります。1つ目は、複数のトークンを使用しており、ユーザーにとって初期利用のハードルが高いことです。2つ目は、日本語対応がなされてないため日本のユーザーがほとんどいないことです。
ブロックチェーンに関する規制の厳しい日本では海外のブロックチェーン企業が参入しづらい状況にあります。それと同時に日本国内の企業もプロジェクトを立てづらい環境です。
だからこそ、ALISはその厳しい環境に挑戦し、市場を独占することができたらインパクトが大きいと考えています。また、日本経済はまだまだ大きい市場でこの日本市場を独占して海外に進出しようと考えています。
ALISのビジョン
世の中の有益な情報と⼈を可視化することにより、CtoC での経済圏の成⻑スピードを加速させること
ALISの新しいところ
1. 多くの良質な記事に素早くリーチできる
2. プラットフォーム価値がユーザに還元される
3. ブロックチェーンによりデータの⾼信頼性を従来よりも低コストで実現できる
日本は少子高齢化で生産人口の減少は確実であるので、国⺠⼀⼈ひとりの⽣産性を向上させることが必須です。その生産性を上げるためには「⼀⼈の⼈間が関わる仕事の幅を増やすこと」が重要であり、仕事の幅を増やすためにALISは個人の信頼を担保するプラットフォームになろうと考えています。
プロジェクトの流れは下記3ステップで考えています。
STEP 1. ニッチな領域におけるマーケットシェア確⽴
STEP 2. あらゆる⼝コミサイトの領域に拡⼤する
STEP 3. 蓄積された⼈の信頼情報をもとに、新たなサービスを展開する
現状は「STEP1」の状態だと考えられます。ALISはニッチな分野として暗号資産関係を想定しています。また初期においてユーザーフィードバックは重要になるのでユートークンのインセンティブを与えながらうまくサービスを成長させようと考えています。
「STEP2」ではRettyなどの他の口コミサイトをディスラプトすることを想定しています。
「STEP3」では、ALISにより「個⼈の信頼度が可視化された」社会で可能になるサービスが創出されると想定されてます。例えば、一億総活躍の時代を支える「仕事発注プラットフォーム」が挙げられてます。
トークンの入手方法は主に下記の2通りです。
記事を書くこと
良い記事を見つけること
記事を書くことによってトークンがもらえるインセンティブと、良い記事を発見する他者貢献へのインセンティブが与えられており、双方向の欲求を満たせる設計になっています。
トークンの配布ロジックはホーさん(hoosan)が綺麗にまとめているのでそちらを参考に(この部分は読んでいてかなり面白かったので自分なりにもまとめようと思います。)
その他トークンの詳細情報をまとめると下記になります。
・トークンを多く持ってるほど報酬額が多くなる
・50%のインフレ率を設計し、インフレ分を記事投稿者に90%、いいねした人に10%の割合で分配
・すぐに引き出されるのを防ぐためNEMのPolを採用している
・トークンの割合は配布額が2.5億で運営側が2.5億
信頼性の担保という⽂脈においてブロックチェーンは既存技術に⽐べて圧倒的な優位性を誇っているため利用しています。また、⽇本において ブロックチェーン上に⼈々の信⽤情報を構築した前例は無いので独占できたときのインパクトは大きいとも考えています。
White Paperを読んでALISに関する考え方が大きく変わりました。
White paperを読む理由となった1つの「STEEMという類似サービスとの違いは何か?」ですが、自分の前提条件が間違っていたと感じました。
読む前は、「フェイク記事を排除し、良質な記事が集まりやすいプラットフォーム」とALISのことを捉えSTTEMと似たサービスだなと考えていました。
ですが読んだ後は「個⼈の信頼度が可視化し、エンパワーメントする」ためのプロジェクトだと理解しました。
現状のSTEEMと似たサービスにしているのはALISプロジェクトのビジョンを達成する一歩だったということです。
「ALISトークンの配布ロジックはどうなってるか」に関しては文中でも言及した通りホーさんの記事がよくまとめられており参考になります。
それにしてもALISの夢はでかいですね!
ALISのビジョンを知った上でALISを利用するとまた違った世界が見えそうですね!