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Dappsコミュニティを考える(ALIS・マイクリ)

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  • 2019/08/18 05:57

この記事はGaudiy発ハッシュタグ企画「#Dappsコミュニティを考える」の参加記事になります。最初に書いておきますが、長くなります。

元記事はこちら。

この企画は「みんなが思っているDappsコミュニティの「今」と「未来」についてをみんなで共有して、見解や問題を共有していく」というものです。

 

Dappsコミュニティとはなんだろう

そもそも僕がわからないのは、「Dappsコミュニティってなんだ」ということです。

「ネットサービスのコミュニティ」とかならわかるのですが、Dappsであるがゆえに何か特別なことがあるのだろうかと。

よくDappsは「非中央集権」とかいわれます。非中央集権というのは

「意思決定を下す主体が存在せず、集合知や多数決で意思が決定されるモデルのこと。」

なわけで、その考えから

「運営が作成し、完成させたサービスを提供するのではなく、プロトタイプ段階からユーザーへサービスを提供し、ユーザーからのフィードバックをもとにアップデートを繰り返していく」

ということが多い。よってDappsのコミュニティは「運営とユーザーの架け橋」的な役割になってる場合が多いのかなと思います。

でもそれってDapps関係ないですよね。ブロックチェーンも、仮想通貨も、トークンも、あってもなくても成立する内容だと思っています。

つまり、現代においては単純に「企業にとってユーザーの重要性が増した」ということにたどり着きます。今までは「消費者」としての面しかなかったのが、様々な面を持つようになっているわけですね。

・今までは広告代理店が行わないと実施できなかった宣伝をユーザーが行ってくれる。:販売促進員

・今まではアンケートモニタ企業に頼まないと回収できなかったユーザーのフィードバックをユーザーから直接受け取ることができる。:商品開発者

・著作権についてうるさく言わず、ユーザーの配信、2次創作活動を容認することで、「元ネタ」の商品が売れるようになる。:クリエイター

これらはすべてDappsではなくて「インターネットが普及したことによる影響」といえます。

もうインターネットが普及してから20~30年経つのですが、ようやくインターネットというものを企業が有効的に使用できる基盤が整理されてきたということなのではないでしょうか。

だから「Dappsコミュニティの特徴」ではなくて、「Dappsの企業がコミュニティの使い方がうまい」のだと思うんです。特にブロックチェーン企業は当然スタートアップ企業が多いですし、コミュニティを作成した時期も最新です。なのでこういう部門で先手が取れる。

 

しかし、この記事は「Dappsコミュニティを考える」ですから、最近のDappsが敷いている、運営側とユーザー側との関係性についての現状と問題点、解決案を書いていくことにします。

俯瞰的な内容はもやっとするので、今回はあきらめましょう。

 

CASE1:ALISの場合

Content image

 

ALIS記事なのでALISについて書くわけですが、僕はそこまでALISに詳しいわけではありません。僕の認識で書いていますので、途中古い部分、間違っている部分があるかもしれません。その点は平にご容赦いただきたい。

ALISはブログサイトです。

概要

ALISの運営にユーザーの声が届くルートは以下の通り。

・ALIS記事:運営がユーザーの記事にコメントを残すことは基本的にありませんが、どうやら読んではいる様子。

・公式Discode:「DISCUSSION」チャンネルでユーザーからの意見について議論することが可能。運営の担当者あり。

・AMA:運営がユーザーからの質問について何でも答えるというイベント。定期的に開催されていたが、最近開催されていないような気配。

と、主に3つです。
ユーザーの声を吸収する場面として3つも要素が上がるだけでもユーザーと接点が多いということは言えそうです。

1つずつ見ていきましょう。

・ALIS記事:ALISはブログサイトなのですから、ユーザーがALISについて思うことを記事にするのはよくあることです。しかし、運営はALISでALIS自身のことを書くのは快く思っていないようです。理由としては「一方的な言い分を残して逃げているから」だそうです。

・公式Discode:ユーザーと議論を行うためのチャンネルがいくつか設置されていて、実際に運営を交えた議論が行われています。

しかし、Discodeがチャットである関係上、新参が会話に割って入るのは大変勇気がいります。また、各々が言いたいことを言っているため、全体としてまとまりがなく、現在どの会話について議論されているのか、そもそも議論がされていないのか、結果どうなったのかを見分ける方法が難しいです。

そして長文を投下すると、見栄えも悪いし、書いている時間に話題が移ってしまうこともあります。

そして運営が常時滞在しているわけではないので、回答を求めるためには、時間をおいてもう一度Discodeを覗かなくてはなりません。そして結果スルーされている場合もあるし、回答をされているかどうかを探すのが困難です。

つまり、Discodeで常駐していない人相手に議論を行うのはやめたほうがいい。

少なくとも僕はそう思います。

・AMA:「どんな質問でも受ける」というコンセプトなのですが、時間内に質問を消化することが優先されている、かつALISのことをかなりよく知っていないと質問を鼻で笑われる印象が強かったです。

つまり、「どんな質問でも受ける」というコンセプトに反して敷居が異常に高い。

問題点

総じて、今のALISでは「議論がとてもやりずらい」という認識です。

個人が思い思いの意見を出した結果、それをほかのユーザーが俯瞰してみることは難しいので、一個先の建設的な意見を出していくことが難しい。

Discodeは1つのチャンネルに違う話題が縦にならんでいるのでとても分かりにくいです。あと、「ALISトークンの価格が上がった下がった」というような僕個人が見たくない話題を強制的に見させられるので正直不快です。

そして、「ALIS記事以外は報酬が発生しない」という問題。

ALISは記事に報酬を発生させるシステムです。しかし、ALISをよく使用という活動については報酬は発生させない。発生させる気がない。理由はわかりません。

単純に報酬を配るシステムがないので仕方なくなのか、意図的なのかもわかりません。結果ALIS記事で改善提案を書くのが報酬はもらえるし、ほかのユーザーにも読んでもらえるし、ゆっくり書けるしで最適なのですが、運営はそれをよしとしません。「卑怯」とまで言われたことがあります。記事の「カテゴリ」に絶対に「ALIS」を入れないのにも強い信念を感じます。

解決案

ALIS記事に意見を集約させます。

ALISはブログサイトなので、記事で何かを訴えるのは理にかなっていると感じます。

また、ALIS記事に乗っているユーザーの意見を集約するのはとても簡単です。

記事には「ハッシュタグ」が付いているわけですから。

また、運営が「親となる記事」を投下して、その記事にコメントという形でユーザーの意見を吊り下げていくほうがまだ体系的に見やすい気がします。

記事を書いたことでの報酬(ALISトークン)も貰えますし。

ALISを使用しているユーザーがALISについて考え、行動し、発言をすることはALISにとって間違いなくプラスに傾きます。いわば大事な資源なわけです。しかし、ALISはその大事な資源についてのみ報酬を支払うことを拒否しています。これはまったくもって不思議でなりません。是正するべき内容かと思います。

 

CASE2:マイクリプトヒーローズの場合

Content image

マイクリプトヒーローズ、通称マイクリはゲームです。

ゲームは「楽しい」ことが最も重要です。

概要

マイクリの運営にユーザーの声が届くルートは以下の通り。

・公式Discode:suggestion_jpというチャンネルで、意見を公募しています。運営が確認すると発言に対して「目のアイコン」が付くようです。

・Twitter:ユーザーのツイートに対して、運営や運営関係者から積極的にいいね、リツイートが行われます。また、返信がある場合もあります。

問題点

どちらの方法でも、議論は不可能に近いです。

公式Discodeは現在も大量の意見が投稿されており、それはとても良いことなのかもしれませんが、正直意見の内容は玉石混合。かつ投稿されているのは意見のみです。

つまり誰もその意見を料理していない。採用・不採用・保留中の判断が誰にもされません。よって、定期的に同じ意見は出てくるし、そもそも意見を書くこと自体の生産性に疑問が生じます。

Twitterの場合は意見をどうこうというより、「このゲームを話題にしてくれてありがとう」というお礼の意味が強いように感じます。

問題は、運営が次期の方針発表をした際、ツイッター等のユーザーの反応を見て方針を転換してしまう、つまり「日和る」ことです。

これはとがったゲームを作ろうとしている場合は結構致命的で、とがったものは基本的に反対にあうわけです。全員の意見を聞いてしまっては、結局は可もなく不可もないものができてしまいます。つまり存在価値がなくなってしまう。

解決案

データを開示するべきです。

ユーザーがロクな意見を言わないのは現状がわからないので、体感で話しているからです。状況がわかっていれば、提案される意見も変わってくるでしょう。

また、マイクリは「運営とユーザーが対等の関係でお互いに協力し合ってゲームを進化させていく」ことを方針に掲げていますが、実際の関係は上司と部下、親会社と子会社、王と市民のような関係です。

運営とユーザーの間には明確に上下関係が存在し、その内容は主に情報格差と意思決定力なわけで、基本的には「運営がやってほしいことをユーザーが組んで実践してもらう」ことを前提に話が進んでいます。その割にはユーザーの集団蜂起に常におびえているため、方針をコロコロ変えると。

 

CASE1と2の共通点

ユーザーをなめている。

少なくともなめていると思われるような方針をとっているということです。

ユーザーをツールとして使いたいのであれば、使うためのコストをもっとかけるべきだと思います。

まず距離が遠い。「準備した原稿を読み上げているような文章」がユーザー全員に配布されるので全く親近感がわかない。この団体のために何かをしたいという気になれない。

これに関連して、ユーザーを利用しようとしているのに、説明が足りていない。

全然数字は出さないし、不利な内容は隠すしで信用が置けない。企業としては普通のことかもしれないのですが、そのおかげで味方にするはずのユーザーが敵に回ることもあるわけです。

現在ユーザーであるということは少なからず味方よりであるはずなので、ちゃんと地盤となるデータを提供すれば、そこからよりよくする方針などを各ユーザーが考えて発言する可能性は高いと思うのです。

それをユーザーが個人観測しただけの情報をもとに、あれこれ正しくない情報を拡散されて業務を妨害されるのはとてももったいない。

最後に、ユーザーが議論したところで、実際問題有益だと思ってないんじゃないですかね。つまり、「ユーザーの意見を聞いてますよ」というポーズ。

ユーザーの意見はいらなくて、ユーザーの意見を聞いているという事実だけが大事。と思っているように感じます。

結論「本気じゃない」ってことです。

 

取り留めなくなってしまいましたが、以上です。

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