拝読したのは、Shinochan777様の以下の記事です。
最初はコメント欄に書こうと思ったのですが、長くなりそうなので記事にしました。
ご存じの方も多いのではないかと思いますが、一応。
故・やなせたかし先生といえば、あの『アンパンマン』の作者として著名です。
お仕事が好きで、大御所となられた後も安い価格で仕事を引き受けていたとのことです。
しかし、それは良いことばかりではありません。
以下、ウィキペディア様より引用致します。
官庁や地方自治体、公益事業や業界団体などのマスコットのキャラクターデザインを懇請され、無償で引き受けることも多くなった。前述の「詩とメルヘン」編集長時代も初期はほぼノーギャラで引き受けていた。
~中略~
やなせは名声に甘んじることなく漫画の復興にも取り組んだ。1992年(平成4年)から地元高知で行われていた一コマ漫画の大会「まんが甲子園」には立ち上げ時から深くかかわり、晩年まで審査委員長を務めた。2005年(平成17年)には財政難を理由にまんが甲子園入賞校へ贈る賞金の半減を打ち出した高知県に対し総額200万円の資金提供を申し出ている。
故郷の高知県では依頼を受け無償でキャラクターを描き下ろすことが多く、対談した同郷の西原理恵子は自著で「高知県人は(やなせを)無駄使いしている」と述べる一方、それらのキャラクターは直感的で単純なものが多く、これに関して西原は「単純すぎて仕事のあとがどこにあるのか―」と漫画内でネタにしていた。ただし、やなせ自身はどのキャラクターも完成には2時間を要し「単純だからすぐに出来る、と思われるのは困る」と話していた。
引用は以上です。
ここからは以前に読んだ記事から(ソースは上手く探せませんでした)。
高知県は故郷だから無料でしたが、それ以外の自治体でも格安でお仕事をされていたそうです。
それでその後、別のクリエイターさんがそんな自治体に依頼された時「高い」「やなせ先生はこんなに安い値段でやってくれたのに」と言われるらしく。
自治体の人からすると「皆さんの税金なんだから、できるだけ安くしなければならないじゃないか」というのはわかります。
また、やなせたかし先生も仕事が大好きで、仕事がやりたくてやりたくてたまらなかったのでしょう。
しかし後に続く若手のクリエイターの皆さんにとっては、先生のような大御所にそんなことをされると正直、しんどいですよね。
これは自治体の皆さんも「やなせ先生が特別だ」という意識を持ってもらって、後進の育成のためにはきちんとお金を払う、その上で税金を納めている皆さんを説得する、ということが必要ではないかと思いました。
(……あと、やなせ先生、ちょっとやり過ぎではないかと。もうちょっと若手の皆さんのことも考えて頂きたかったと。大御所でかつ亡くなった方に対して言っちゃダメなことかもしれませんが、正直、そう思いました)
(追記。お金のかかわることについては「ミクロ経済だけでなくマクロ経済、少なくともマクロの視点は必須」ではないかと、あらためてそう思いました)