私がALISで初めて以下の記事を書いてから、もうすぐ二か月になろうとしています。
上記リンク先の記事で、電子書籍を何冊か出していることを書きました。
私がALISを知ったのはタイトルの順番ですが、それをもう少し細かく言いますと以下のようになります。
その一、電子書籍『ゲームやアニメ、漫画でこれからの生き方を学ぶ』を出版。
その二、電子書籍『高級品で、これからの生き方を学ぶ』を出版。
その三、電子書籍『人文学(とちょっとだけ仮想通貨&NFT)で、これからの生き方を学ぶ』を出版。
(上記リンク先はすべてKindleですが、楽天Koboでも出しています。Koboでは三冊でちょっとだけ安いセット販売があります。が、これからALISでも割引価格で有料販売するつもりですので、お待ち頂けるのであればその方が安くなるかと)
で、この三冊の電子書籍を出して少し時間が経って、個人的にまとめておきたいこと思ったことが出てきました。
もしも何か、それが些細なことであっても、皆さんのご参考になることがあれば嬉しいです。
それでは本題に入ります。
三冊目の本の帯で、私は「日本は何故、こんなにも安い国になったのか?!」という問いをしています。
その答えは、この本を読んでください……というの冗談です……ちゃんと書きますよ?!
それではもとい、その答えは「日本は自然災害の多い島国だから仕方がない」「人口も少ないのだから仕方がない」でした。
他国に比べて自然災害の非常に多い島国であるが故に、その国民は独自の価値観を持つに至りました。
さらに島国であるが故に、我々の母国語である日本語を使う人も、日本人以外は非常に少ないという状態です。
(というよりも、これはどっちかと言えば長く鎖国をしていたという歴史的な要因の方が強いかな?)
これはGDP世界第一位のアメリカや第二位の中国と比べて、非常に不利であると言わざるを得ません。
ユーチューバーでも、地球上で使用言語の多いものでやった方が有利ですもんね。
(例えばアメリカ人がアメリカでユーチューバーになったとして、同じアメリカ人には全然受けなくても、フィリピン辺りで大人気になったらそれで食っていけます)
つまりここまでをまとめると「人口が少ない」「日本語を使う人口も少ない」「災害が多いことで育まれた独自の価値観」となります。
すんません、順番が逆になりましたが、ここからはあえてこの順番でいきます。
何でこの順番なのかと言いますと、前の二つは「どうすることもできない」のです。
最後の一つ「独自の価値観」は、この価値観を知り対策を講じるということができますので。
この価値観に「日本以外の他国とは著しく乖離しているところがある」という、まさにこれこそが「日本が安い国になった」大きな理由です。
先ほども書きましたが、まず日本の人口はアメリカや中国に比べて少ないということは、内需がこの二国よりも少ないことを意味しています。
そしてもう一つ、日本人が働き者であるということが裏目に出て、供給者または供給者になろうとする者が多すぎるという欠点も生んでいます。
供給者、それも労働者になろうとする者が多過ぎるのであり、これも先ほどの日本独自の価値観の一つです。
少々お話が脱線してしまいましたが、ここで言いたかったのは「日本は内需が限界だから、他国に輸出するかまたは投資するしかない」ということです。
なら、何を輸出するんですかという話ですが、そう言えば近年「観光立国」「クールジャパン」というスローガンがありましたよね?
「観光立国」はコロナで困ったことになりましたが、これはまぁ仕方がないと言えばないでしょう。
しかし「クールジャパン」は……あれは確か、大赤字という話が出てきていたような気がします。
「観光立国」「クールジャパン」つまり観光にアニメやマンガなど、これらは嗜好品であり生活のために必要なものではありません。
まず、ここら辺のものを売るということは、働き者で真面目な日本人は不得手であることをまず知るべきでしょう。
そして「生活に必要なものではない(=食料や道具等ではない)」ですから、単純に「機能・性能」「コスパ」が良ければ売れるものではない、ということも知る必要があります。
具体的に言えば、嗜好品は日用品よりも段違いに「相手(お客さん)の立場を知る必要がある」ということです。
さらに中でも最初にかつ重点的に知らなければならないのは、その相手(お客さん)の価値観なのです。
つまりそれは「日本人以外の価値観」と言っても過言ではありません。
それぐらいの違いがありますが、では一体、何が違うのか?
事実上、世界を牽引している他国の知識人は以下の価値観を持っています。
◎「パンとサーカス」
詩人ユウェナリスの言葉で「ローマがパンとサーカスを人民に与えて、政治に興味を持たないようにした」ことを批判するものです(あるいはその世相を嘆いたとも)。
しかし裏を返せば、これは「パンとサーカスがあれば人生は充実する」ということでもあると言えるでしょう。
日本は災害の多い国だから「パン」を何とかする方に偏ってしまいがちなんですよね。
今もこれからも、大きな災害があったら「パン」をどうすんねんて話になりますから。
というわけで、この点がまず「日本人の価値観が世界とずれているところ」です。
高級品を輸出したいと考えた場合は、この点を是正せねばお話になりません(という話を拙著『高級品で、これからの生き方を学ぶ』に書いていました)。
◎「パンとサーカス」
日本人が「本質的な価値」だと考えているのは「パン」だけ。
「サーカス」は付加価値だと考えている。
しかし世界を牽引する他国の知識人は「サーカス」もまた「本質的な価値」だと考えている。
人生の目的は「幸せに生きること」であり、それには「パンとサーカス」のいずれも大切なものである。
「パン=生活に必要なもの」を充実させることは、不幸の回避をするもの。
「サーカス=必要ではないが楽しいもの」は、より幸せになるためのもの。
どちらも、人生を幸せに生きるためには不可欠なものです。
優先順位は「パン」の方が高いことは確かですが、だからといって「サーカス」に価値がないというわけではありません。
今回のお話は以上ですけれども。
長くなり恐縮ですが、最後にもう少々お付き合いください。
この他国の知識人とはほぼ欧米の知識人を指しますが、この価値観を受け入れる必要はありません。
わかった上で「それは違う、けしからん」でも良いのであり、それはそれで一つの考え方です。
しかし私は知って欲しい、結果としてその考えを受け入れることはなくとも。
何故ならば、知ることで対応ができるようになるからです。
つまり、知ることで「欧米人のこの考え方は受け入れられないが、商売はできる」ようになるのです。
逆に、知らなければ「価値観が合わないから買えない」という状況になっているのに気付かず売れない、ということが起こる可能性があります。
また、この状態を幅広く解釈すると、前回の以下の記事の末尾で書いたことも当てはまると思います。
「日本は良いものを持っているのに、それを活かすことができない。
その間に、良く似たものを別のところから出されてしまうという。
~中略~
ゲームやアニメや漫画も、素晴らしい絵画や音楽などの芸術同様に「人を幸せにする良いもの」なんだけどね。
そこをわかっている外国の人に、良いところのみ利用されて終わる、このままではそうなってしまうのでしょうね」
この状態は「価値観が合わないから生み出すことができなかった」と言えなくもないと私は思います。
というわけで、書きたかったことは「売りたいのなら相手の価値観を知る必要があるんだって、それができなきゃ他国に先に売られて自分は売れなくて貧乏になるしかないんだって(価値観を知らなきゃ投資もできないから、そっちでも貧乏になるって)」ということでした。