
今回は、暗号通貨を語る上で欠かせない技術「P2P」を使い
社会に衝撃を与えることになったNapstar(ナップスター)について簡単に紹介します。
1998年、当時学生だった
ショーン・ファニングは音楽好きの学生の多くが
既存の音楽ファイル検索サービスに不満に思っているとことを知り
大学内で音楽ファイルを共有できるソフトウェアを生み出しました。
それがナップスターです。
学生たちの間で音楽の共有が簡単にできるということで大人気になり
他の大学まで広がりました。
あまりの人気で当時細かった回線を圧迫し、禁止する大学もでたほどらしいです。
その後、ナップスターが学生に大人気になったことや
大学の教育内容に不満を抱いていたこともあって
1999年1月に大学を中退し、おじのジョン・ファニングや
後に、Facebook初代CEOになる起業家のショーン・パーカーと一緒にナップスターを会社にしました。
ナップスターはソフトをインストールすれば
サーバーからファイルをダウンロードする方法をとらず、パソコンとつながって
ユーザー同士が1対1で音楽ファイルを共有することができる革新性や利便性から
若者から絶大な支持を得て短期間で驚異的に成長していき
サービス開始から約1年でユーザー数は1000万人、その2、3か月後に2000万人
最終的にはユーザーの数は7000万人になったと言われています。
(当時人気だった、ホットメールでも2000万ユーザーを達成するのに2年以上かかった)
2000年ごろになるとナップスターで流通していた音楽ファイルのほとんどは
著作権者の許可を得ない違法に流通したものだと判明しました。
そのため、ナップスターは
アメリカレコード協会やレコード会社から著作権侵害で提訴されました。
その上、有名なヘヴィメタル・バンド「メタリカ」を中心にアーティストも訴訟に加わったことで、大きな問題に発展していきました。
当時はITが発展していたアメリカでもまだ
いろいろなものに対して法的な前例がなく
一連の訴訟はインターネット上での著作権訴訟の先駆けとなりました。
最終的にナップスター側は敗訴、サービスを存続するための提案を行いましたが、アメリカレコード協会側は一切妥協せず、ナップスターはサービスを終了することになりました。
その後、レコード会社が買収するという話もありましたが却下され
ナップスターは破産しました。
破産後は、企業に買収されたり、売却されたりを繰り返し
現在では、P2Pの音楽共有サービスではなく
Rhapsody社の音楽ストリーミングサービスになっているようです。
ナップスターについては現在でも評価が分かれますが
P2Pが一般社会で知られるきっかけとなり
SpotifyやiTunesなどのサービスが生まれるきっかけとなったとも言われ
先進的すぎるサービスであったことに違いはありません(*‘ω‘ *)
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