旅の醍醐味は、何といってもその地域に住む人々の生活を知り、体験すること。
よくある体験観光ツアーと違った視点で、地元民が通うお店へ一歩足を踏み入れてみよう。
これも立派な体験観光。しかもタダ。
そこには新たな発見が・・、そして、思わぬ感動も・・。
というわけで、
今回は、北海道の冬の旅「札幌市内ホームセンターの雪対策編」です。
生まれも育ちも北海道人の私“ハッピーダディが、ご案内させていただきます。
10月末の初雪に始まり、完全な雪解けはゴールデンウィークころ。半年間も北海道は雪に覆われた世界となります。
雪が降るたびに除雪車が出動し、歩道を確保してくれます。
そして、北国に住む我々は、雪が降り出すと必須アイテムを手に入れるために、ホームセンターへと駆け込むんです。
カラフルな雪かき用スコップが、こんなに陳列。
軽い雪でも積もると手ごわい。数年に一度は新品へ交換。
かわいい子供用も
雪かきグッツといえば、スコップとスノーダンプが2大アイテム。雪かき用具の進化はこれ以上ないと思っていた15年ほど前、突如とあらわれた雪を押してかきわけるタイプの新商品。
ご近所さんも、こぞって買ってきて使っていました。
この用具は、自分の体をブルドーザーの車体のようにして体重を掛けて、押しかき分けていくように使います(腕だけで削り飛ばすように使うこともある)が、下がでこぼこしていると急にストップし、「うっ!」と、柄の部分が体へ衝撃を走らせることも。
しかしながら、自宅に2つ所有しているが出番はほとんどない。何故、2つも買ってしまったのかと今となっては我が家の謎の一つ。
そういえば、ご近所さんも最近はあまり使っていないようで、その姿を見ることがあまりない。ただ、ガソリンスタンドのお兄ちゃんが、スピーディーに雪をよけている姿はたまに目撃する商品。
雪を押し寄せることができる広い敷地向きかもしれません(今書いてて気が付いた。おっ!そうやったんか)。
次にご紹介するのはスノーダンプ
商品名は「ママさんダンプ」。雪山に足などで勢いよく押し込み(突き刺し)大量の雪を運んで捨てるタイプ。
私の幼少の頃は、これより一回り大きいスノーダンプという商品しかなかったと記憶していますが、その後、この小型タイプが誕生。当時は、専業主婦が多く、雪かきの担い手だったこともあり、一挙に普及し、「ママさんダンプ」のことを一商品名とは思わず、スノーダンプとイコール認識している人のほうが多いかも。
「ママさんダンプ子ども用」といったネーミングの商品も(いったいどっちやねん)。
持ち家の方には、一家に一台。無くてはならない必須アイテムとなっています。
“雪は軽いもの”といった認識は大間違いで、水分量の違いでかなりの重さとなるため、降った雪の量などにあわせてグッズを使い分けるのが、北国流。
人力で雪に立ち向かうのが一般的な方法ですが、マシン好きにはたまらないこんなアイテムも。
歯で雪をかき集め吹き飛ばすロータリー式除雪機。40〜50万と高価ですが、これ一台あればどっさり雪が降ってもなんのその。家の前は、広々とした空間を確保できます。
「体力自慢の私には不必要な商品です」と強がりを言いたいところですが、庶民にはお高い代物。そして、その置き場所の問題も。
それでも、ご近所さんを見渡せば、高級除雪機でバンバン雪を飛ばしている姿を見かけます。
雪が降れば車も冬支度。冬用スタットレスタイヤや、氷点下でも車の機能を維持するために冬モードへ変身。
この写真は、スノーブレード(冬用ワイパー)が車種別に売られているコーナー。
夏用とくらべ水滴をふき取るゴム部分大きくて、低温でも硬くなりづらいものが使われていています。夏に比べ値段は張りますが、吹雪などから視界を確保してくれる冬道ドライブの必須アイテムで、雪の降り始めには皆交換して安全対策をとっています。
また、真冬の夜間に山間部を走ると、そこはマイナス20度。走行中に汚れたフロントガラスを洗い流そうとウインドウォッシャー液を噴射したとたんに、バリバリとアナ雪の氷の世界が目の前に広がる結果に。フロントガラスが一瞬で凍りつき、走行不能となってしまいます。
ということで、冬に入るとウォッシャー液も寒冷地仕様に交換しなければなりません。
なんとマイナス30度まで対応。
ここからは、冬になったら車に常備するグッズといえば、
車降り積もった雪や氷を払うスノーブラシ。絶対欠かすことができません。最近の主流は伸縮棒タイプです。
そして、緊急時に備えて
深い雪でスタック(タイヤがとられて動かない)した際の脱出用グッズ「スノーヘルパー」
タイヤが空回りしないよう雪面とタイヤの間に入れて使います。
深く雪にはまった時を除けば、ほとんどの場合一人で脱出できます。私は、そんなピンチの時のために、いつもスノーヘルパーを2つ積んでます。
その他に、自力で出られない際に、他の車に引っ張りだしてもらう牽引ロープ
自力で出られない際の最後の手段。これで何度か助けられ、そして、助けた。備えあれば憂いないしです。
その他、寒冷地仕様のバッテリィーやエンジンオイルなどといろいろな雪対策グッズがありますが、どれもこれも基本的には皆必要なものばかり。
北海道の冬を乗り切るにはこんなにもたくさんのグッズが必要なんです。
皆さんも冬に北海道に遊びに来た際には、ホームセンター巡りなんかはいかがでしょうか。ご紹介しきれていない冬グッズを探してみませんか。
次回は“雪の楽しみグッズ”をご紹介したいと思います。