後編を始める前に、まずは前編あらすじを。
日本初?のおふだのNFT化をするために、最強の護符を求めて滋賀・比叡山の山奥へと向かったこすもす探検隊。
やっとの思いで?最強の角大師のおふだを入手したが、早々に帰ることなどできず、さらなるミッションが待っていた…。
比叡山の山奥、横川の元三大師堂で、最強の護符とも言われる角大師のおふだをいただきました。
しかし、ここですごすごと帰るわけには行きません。
というのは、この元三大師堂の奥の山中に元三大師(がんざんだいし)のお墓があり、そこにお参りするミッションが残っているからです。
元三大師御廟は非常に神聖な場所で、比叡山三大魔所のひとつです。
って、三大魔所ってなんやねん、怖い…。
しかし、ここまで来てメインともいえる御廟に参らないわけにはいかないのです。
先ほどの、元三大師道の入口まで戻ってきました。
ここから標識のように左に行くと、元三大師御廟です。
(戻ってこなくても、元三大師堂から御廟へ行く道もあります。)
えっ、立派な杉がそそり立つ山道やん。
人影は全く見えないし、怖いよー。
とはいえ、道はとてもきれいに整備されています。
神聖な場所への参道ですから、きちんと掃除がなされているのですね。
恐る恐る歩いて元三大師御廟、お墓に到着。
誰もいません。でもロウソクは灯されています。なんで?
まぁ、深く考えないようにしよう…。
この御廟、囲いで覆われた中は笹などの草が生え放題で荒れています。中央にシンプルな石柱が立っていて、それが墓石です。
写真で見ても雰囲気が伝わってくると思いますが、なんとも言えぬ独特の重い空気がここには流れていました。
さすが比叡山三大魔所。
これでようやくミッションが終了し、こすもす探検隊は帰路につきました。
帰り道、真夏なのにまだあじさいが咲いていて、気持ちを癒やしてくれます。
今回いただいたのは、先の角大師の護符だけではなく、降魔大師護符もいただきました。
この降魔大師も元三大師の変わり果てた姿です。
降魔大師が先の角大師と違うのは、降魔大師は疫病よりも災難に大きなご利益があるとのこと。
また、角大師護符のように戸口に貼るのではなく、居間に貼るものとお寺の方に教えていただきました。
そして、御朱印もいただきました。
しっかりと角大師の印が押されています。
四季講堂とは元三大師堂の別名です。
では、いよいよこれらのおふだ(護符)をNFT化してみましょう!
と言っても、NFT化は難しいことではありません。
例えばOpenSeaにて、画像をアップし説明をつけて「Create」ボタンをポチッとな、とするだけです。
この記事を読まれている方には、詳しい手順を説明をするほどではないと思います。
下がNFT化したおふだと御朱印です。
OpenSeaへのリンクも貼っておきます。
と、ここで注意です。
今回のNFTは、販売はいたしません!
さすがにお受けした護符ですから、勝手に販売してはいけないでしょう。
おふだのNFT化自体は、自分が頂いたおふだに電子署名をする意味合いですから問題はないと思います。
角大師の絵の著作権はとっくに切れていますが、だからといって勝手に角大師のおふだを発行して販売して良いものではないでしょうね。
では、NFTの無料配布ならいいかな?
これは紙のコピーを配布するように、少数の知人にあげるなど私的利用の範囲内ならいいのかも知れませんね。
ただし、それにどれだけありがたみがあるかは別問題ですが。
一応、NFTは10部作っています。
では、販売しないのならおふだをNFT化する意味は何なの?
それは、僕のようにおふだをいただいた側がNFT化して配布するのではなくて、おふだを発行している神社仏閣がおふだNFTも発行するのが良さそうということなんです。
次にもう少し書かせていただきます。
一部の暗号資産&御朱印マニアの方は、御朱印とNFTとは相性が良いと言われます。
確かにそうなのですが、個人的には御札(おふだ)こそNFTと相性がピッタリと考えています。
御朱印は神社仏閣を参拝した証(あかし)です。いわば証明書なので理屈としてはNFTと相性がいいはずです。
ただ、その御朱印が本物かどうかの証明が必要なことは、現代では少ないように思います。
さらに、御朱印は誰かに譲ったりする類のものではありません。お寺に参拝していない人に、行った証明書をあげても役に立ちませんから。
なので御朱印のNFTに関しては本物かどうかの証明書としての用途は現代ではあまりなく、流通も本来ないので、流通を目的とするトークン化をしてもあまり有益でないと思っています。
しかし、御札(おふだ)は違います。
御札は魔除けなので、発行された神社やお寺に行っていなくても、行った人から御札をもらって家に貼っておけば役に立ちます。
御朱印と異なり、譲っても良いのです。ここで流通が発生するので、流通しやすいようにトークン化する値打ちがあると思うのです。
でも、おふだはいただいた人がそのおふだの紙をコピーしても、ありがたみがないですよね。
そこで、おふだを発行している神社仏閣の出番です。
神社仏閣がおふだを一枚発行するごとにNFT化すれば、そのおふだは唯一無二のアドレスが付いた物になり、ありがたさひとしおでしょう。
証明書としてのNFTに加えて、唯一無二のありがたみを作るためのNFTなのです。
この唯一というNFTの特徴が、ありがたみというとても人間臭い感覚とマッチして、おふだという宗教的なものと相性が良いように思っているのです。
もうこうなると、NFT化されたおふだは紙をなくして画像データだけでも良いように思います。
そうなるとデジタルアートと同じ扱いで、ネット上で譲渡が完了しますしね。
柱に貼り付けたければ、プリントアウトした紙を貼ってもいいのです。
ということで、ぜひ全国の神社仏閣を運営されている皆様はおふだのNFT化を試してもらいたく思っています。話題になりますよ!
おふだをNFT化するのに、これだけ大変だとは思いませんでした。
いや、山奥へ行くのが大変でNFT化は大変じゃないんですけど。
でも、NFT化してありがたみがでるには、わざわざ聖地まで行ったというストーリーが大切。そんなことも感じました。
ストーリーがあると、今回頂いたおふだに自分なりの付加価値をつけられるようにも思います。
かと言って、頂いたおふだのNFTを販売することは良くないと思いますが。
ここでおふだとNFTの相性の良さを認識したわけですが、お寺や神社の方がNFTに興味を持って試していただいたら日本独自の面白いNFTの使い方になるのにな、とちょっとワクワクさせてくれる今回の比叡山行でした。
そして何より、一日も早くコロナ禍が収まることを願ってやみません。
Camera: LUMIX G8
Lenses: LEICA 12-60mm F2.8-4, LUMIX 45-150mm F4-5.6
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