AI、XR(VR/AR)、そしてブロックチェーン。
これらは、近未来を作るであろう三大テクノロジーとも言われています。
個人的にも興味のあるところなので、機会があればこれらの領域で第一線の方々の話を伺って知見を広げたいと考えています。
こんなことを思っていると、最近、AIについて著名な専門家の方のお話を直に伺う機会が何度かありました!
特に、ディープラーニングでとても有名な東京大学大学院・松尾 豊先生のお話を先日拝聴し、とても感銘を受けました。
やはり、その分野についての先頭を走っておられる方のお話しはとても面白く、考えさせられるものです。
以下に、松尾先生始め識者の話のまとめと、そこから考える自分たちの未来について考えたことを書かせていただきます。
松尾先生のお話は、ディープラーニングの概要についての基本的なお話から始まりました。
おそらく、大学のAIについての最初の講義レベルのお話だったと思います。
そして、AIが今後どのように活用されるようになるのか、それによって人々の仕事が、そして社会がどう変わってゆくのかを話されました。
松尾先生いわく、今の職種のかなりの部分はAIに取って代わるだろうし、従来の職種もAIを使いこなすことで新しい仕事内容にリフレッシュされるだろう。この変化は徐々にではなく急に訪れる。
人々はこの変化について行くことができるのか?と、投げかけておられました。
さらには、もうすでに誰がビッグデータを保有するかの取り合いのフェーズに入っていると言われておられました。
もちろんそれにはGAFAなどが念頭にあり、日本は厳しい立場に置かれているように感じました。
松尾先生のお話を伺って、やはりAIは社会を大きく変えそうで、それは個々人の仕事や生活まで影響を及ぼすであろうという印象を持ちました。
AIをうまく使ってゆけばさらに良い人生が送れるのかもしれませんが、普通の人にとってはデメリットのほうが大きいかもしれないという、希望にあふれた未来かどうかわからないというのが正直な感想でした。
僕は幸いにもAIの話だけではなく、XRやブロックチェーンについても高い視点から見た深い知見のある方々に直接お話を伺えています。
例えばそれは、XRについてはいくつものXRベンチャー企業に投資されているgumi國光宏尚氏であったり、ブロックチェーンについてはALISを通して第一線の方々のお話しを伺ったり。
三大分野の専門家のお話を伺うと未来が見えるようで、とても視野が広がったように思えてきて、知的な興奮状態になるくらいです。
これらのテクノロジーの話は書籍やテレビ、新聞、ネット記事などにたくさんありますが、直接、生の声を聞くことは別格で、とても大切なことと感じました。
特に専門家として日本の方に日本語で聞くことも大切と思っています。
海外の方だと、例えば自国のことやアフリカの途上国など日本とはかけ離れた例を出して話を進めたりされるのでピンと来ないことも多いですし、日本語だと細かいニュアンスまで分かるので、言わんとされている意図が伝わってくるのです。
識者のお話を伺っていると、おそらく三大テクノロジーによって世間で言われるような未来がやってくるだろうと感じます。
もちろん、そのような未来を信じて先端を走っている方々の話を伺って考えるわけですからそう感じるのは当然ですが、それを差し引いてもやっぱりこれらのテクノロジーが普及して、それを元に世の中が変わってゆくと思うのです。
自分がお話を伺った識者が言われる未来を、自分なりにまとめてみます。
1. AIの普及によって、人々の仕事が大きく変わる。
先に松尾先生のお話で書いたように、今の職種のかなりの部分はAIに取って代わるだろうし、従来の職種もAIを使いこなすことで新しい仕事内容にリフレッシュされるでしょう。松尾先生いわく、この変化は徐々にではなく急に訪れるとのこと。
2. XRの普及によって、例えばVR上の仮想世界で多くの時間を過ごす人が増えて、人の暮らし方が変わるだろう。
ブロックチェーンによる暗号通貨によって、VR世界でお金を稼げて暮らしてゆくことができる。距離の遠さが問題になりにくいので、世界中から自分の気の合う人を探してコミュニティを形成できる。言葉の問題もAIによる同時通訳技術で、小さな問題になってゆく。
そうなると、交友関係が変わってゆく。世界レベルで階層の分断化が進んでゆく。
3. ブロックチェーンとトークンエコノミーの普及によって、マネーがさらに国境を超えて動いてゆく。
XRがそれを加速させる。それによって、これも世界レベルでコミュニティが形成され、階層の分断化が進んでゆき、あらたなエリート層が形成されてゆく。新しいお金の力で「評価経済」という新しいルールの社会ができてゆく。
これら3つのテクノロジーを見ていると相乗効果がありますし、どの技術の進歩によっても社会が進む方向性は近いです。なので、余計にこのような社会がやってくると感じるのです。
これは、三大テクノロジーをうまく使ってゆく人には、夢のような楽しい世界です。これらのテクノロジーはドラえもんの秘密道具みたいなものですから、のび太くんが賢く使いこなせれば天下無敵なのです。
しかし、のび太くんがドラえもんの道具を使いこなせずしっぺ返しに合うことが多いように、世の中でこれらのテクノロジーをうまく使いこなせる人が多数いるとは思えません。
これらのテクノロジーに背を向けたり、うまく使えなかったりすれば、どんどん置いてきぼりになって、下級国民、いや下級世界市民になってしまいます。
識者は表立ってこのような怖い話まではしませんが、ネット記事や週刊誌などのメディアではかなり脅しがありますし、識者の話を直接聴きつつその真意を汲み取ると、やはりこのようなディストピアが訪れる恐れは十分あると思うのです。
これからの世の中を生きてゆく人々は、かなり生き方を考えてゆかないといけないようにも感じます。
もし、テクノロジーの進歩によって人間の貧富の差が拡大するなら、なんとかして勝ち組になって生き残らないといけないということになります。
どんな人が勝って、明るい未来を手に入れることができるのでしょう。
簡単に考えつく勝ち組候補は、AIやXR、ブロックチェーンの開発者や開発企業。
しかし、そんな人はごく一部です。
では、多くの人が金銭的にも精神的にもある程度豊かになる方策はないのでしょうか?
残念ながら、今まで自分が話を伺った識者の方からは、自分が腑に落ちるような答えを頂いていません。
それはそうで、シビアなことはなかなかいいにくいと思いますし、そもそも技術志向の方に個人の生き方まで問うのは筋違いです。
ただ、最近読んだ橘玲氏の本で、ヒントになるような記述がありました。
「最先端の技術を理解してわかりやすく説明する」「新商品やサービスなど新しい情報をSNSで発信する」といったスキルでも、それなりの(あるいはひとなみ以上の)収入を得られるようになるでしょう。
「知識経済」と「評判経済」は一体となって進化し、地球を覆う巨大な経済圏を形成しつつあるのです。
橘玲 「上級国民/下級国民」あとがき p.237
なにも自分で開発しなくても、新しい技術をいち早く理解し試して他の人に説明すればいいのです。
そういう新しい知識を絶えず更新し、かつ自分が説明したことを多くの人に理解共感してもらえる評判を作っておくこと、これがこれからの有意義な生き方のひとつなのかもしれません。
となると、ここALISが謳っている「信頼の可視化」は、おそらく来るであろう「評判経済」を先取っているのかもと思うのです。
それにALISはソーシャルメディアと謳っていますから、記事を書いて新しい情報を紹介するプラットフォームになりうるとも思えます。
ただ、現実としてどの程度ALISで信頼の可視化ができているのかという議論はありますし、そもそも信頼なんて可視化できるの?という大問題もあります。
しかし、ALISなりアリババ(芝麻信用)等の信用機関なりが信頼の基準を決めれば、ともかく信頼の数値化は可能ですし、実際そういう評判経済の世界に進みつつあるように感じます。
このように考えてゆくと、難しくて先が読めなくて不安もあって、うーんと唸ってしまいそうです。
でも、おそらくそんな難しく考えてもしょうがないでしょう。
それよりも、新しいテクノロジーを楽しむことが大切じゃないだろうかと思ったりしています。
楽しければ新しいことを受け入れやすいし、いち早く試してみれば他の人に勧めることもできて、橘玲氏が言うようにそれがスキルになるかも知れないのです。
僕が識者のお話を直接伺ったように、自分のような一般人レベルでは新しいテクノロジーについてウォッチしておくことが大切かと思っています。
実際、直接お話を聞くことはとても楽しく、知的な興奮を感じることができるんですよ。
そして、こういうスタンスを続けていれば、そのうちチャンスやアイデアが出てくるかもしれない、いやきっと出てくるでしょうから。
新しいテクノロジーによってより充実した人生が送れるように、少しずつ自分もバージョンアップしてゆきたいものです。
・VRが普及した未来の生き方について、考えています。
この記事を書いた後、しばらくしてgumi國光さんがVRとブロックチェーンを用いた未来の世界、「オアシス構想」を出されました。
まあ、僕の記事を読まれたわけではないでしょうが(國光さんとはツイッターで相互フォローだけど)、同じような未来観かと思います。
・橘玲氏「上級国民/下級国民」を読んで、考えたことを書いています。
よろしければ他の記事もご覧くださいね。
CosmosのALISクリプト記事
Twitter: @cosmoscx