トラベル

3年ぶりの京都・祇園祭後祭の宵山で京の夏を感じる

こすもす's icon'
  • こすもす
  • 2022/07/23 15:14

京都そして日本を代表するお祭り、そう祇園祭が3年ぶりの開催になりました!

今回、令和4年(2022年)7月23日(土)の夕、祇園祭後祭の宵山の様子を見に行きましたので、写真とともにレポートします!

 

祇園祭 後祭

祇園祭は毎年7月に一ヶ月続くお祭りですが、そのメインイベントには前祭(さきまつり)と後祭(あとまつり)があり、1週間の間が空いています。

前祭のほうが規模が大きく人出も多く、後祭は出る山鉾もやや少ないです。
「後の祭り」という言葉がありますが、この語源は祇園祭後祭であるという説があります。
祇園祭を楽しみに遠くからやって来た人が前祭には間に合わず、後祭を見てその規模の小ささに嘆いたことから後の祭りと言うようになったと。

しかし、そんな事はありません!
人でごった返す前祭よりやや静かな後祭のほうがゆったりと見ることができて、祭りを楽しめると思うのです。
京都通は後祭を好むらしいです?

特に今年は新型コロナ感染にも留意して、ソーシャルディスタンスを比較的保てそうな後祭、それも夕方から夜にかけての宵山にでかけてみました。

新型コロナの影響で3年ぶりとなった祇園祭開催、どんな雰囲気なのでしょうか?

 

Content image

祇園祭後祭は、狭い通りに11の山や鉾が建てられます。

宵山が始まる日が暮れる時刻、お祭りにしては人通りはそれほど多くないですね。ソーシャルディスタンスが保てます。

今回は建てられた11の山鉾をすべて回りました。
その中でいくつかの山鉾をピックアップして書いてゆきます!

 

黒主山

Content image

黒主山(くろぬしやま)

桜の木が飾ってあります。
黒主山は平安時代の歌人大伴黒主が桜の花をながめている姿を表します。

が、大伴黒主がいません。
御神体(人形)は翌日の山鉾巡行の際に載せられて披露されるからです。

 

Content image

黒主山をはじめ、各山鉾町の女の子たちが厄除けのちまきなどを売っています。
売る時に歌う独特のわらべ歌があって、それが名物の一つです。

ちまきは大人気で、僕も買おうとしましたがどこの山鉾のものも売り切れでした。

 

役行者山

Content image

次は、役行者山(えんのぎょうじゃやま)。

 

Content image

翌日の山鉾巡行で役行者山に乗る御神体の人形を見ることができました。
役行者と一言主神と葛城神の三体が安置されています。

 

鷹山

Content image

すっかり日が落ちて美しい空に鷹山が映えています。
宵山の素敵な光景です。

 

Content image

今年の祇園祭後祭で一番話題なのがこの鷹山(たかやま)

なにせ今年、196年ぶりに巡行復帰を果たしたのです!
196年ぶりって、さすが歴史ある京都ですね。

ここは一番人出が多く、報道陣も多数来ていました。

 

Content image

鷹山ではコンチキチンの祇園囃子が聞こえて来ます。

新型コロナで祇園祭は3年ぶりの開催なので、このお囃子を聞いてああ祇園祭だなぁとしみじみします。

 

Content image

鷹山、見るからに新しく豪華な山ですね。

 

北観音山

Content image

もうすっかり暗くなりました。
お次は、北観音山(きたかんのんやま)

 

Content image

まあ豪華!
前後懸は19世紀のペルシャ絨毯、胴懸東面はトルキスタン絨毯と、西面はインド絨毯「斜め格子草花文様」の復元品とのこと。

祇園祭山鉾は動く美術館と言われるだけのことがあります。

 

屏風祭

Content image

屏風祭(びょうぶまつり)
北観音山近くを始め、いくつかの商家で開催されています。

屏風祭とは、山鉾町にある京町家の旧家や老舗が祇園祭に合わせて所蔵する美術品や調度品などを飾り、公開するのです。
よく屏風が飾られるのでこの名で呼ばれます。

これ個人のお宅などですよ!
町家の窓越しに家の中を拝見できるようにされています。
かつては屏風などを飾って、お金持ち自慢をしたのですね。
今は家の中を覗かれるなんて嫌でしょうが、伝統を受け継いで公開されているのです。

 

Content image

宵山はいよいよ最高潮。
だいぶ人が増えてきましたが、それでもこの程度でソーシャルディスタンスはある程度保てます。

向こうに見えるのは南観音山

 

大船鉾

Content image

後祭は11の山鉾が出ます。
この日は駆け足ですべて見て、この大船鉾(おおふねほこ)が最後です。

大船鉾は平成26年に150年ぶりに巡行に復帰しました。
先の鷹山の196年ぶりの復帰といい、さすが歴史ある祇園祭です。

 

Content image

大船鉾はその名の通り、船の形をしています。
ここでも祇園囃子を聞くことができました。

 

Content image

舳先のがとてもかっこいいです。
大船鉾は、山鉾巡行では巡行のしんがり(最後)を務めます

 

最後に

Content image

11の山鉾を見て満足したので、そろそろ帰りましょう。

四条通は前祭の宵山では歩行者天国になりますが、後祭では普段どおり車が通っています。人通りもそれほどぎゅうぎゅうではありません。
この日は気温もそれほど高くなく、汗をあまりかかずに快適に見ることができました。

やっぱり後祭はゆっくり見られて、祭りの雰囲気を味わうことができますね。
もうこれからは後の祭りとは言わせません?

3年ぶり開催の祇園祭。
やっぱり京都の夏は祇園祭がないと始まらないことを再認識して、帰路につきました。

 

祇園祭関連記事

2019年 祇園祭前祭 宵々山

 

2019年 祇園祭後祭の山鉾巡行

 

Content image

Camera: OLYMPUS EM-5 Mark II
Lens:  LEICA 12-60mm F2.8-4

 

Content image

 

よろしければ他の記事もご覧くださいませ。   

Cosmosのトラベル記事 
Twitter: @cosmoscx

みなさま、いつもコメントや投げ銭、いいねありがとうございます。

Supporter profile iconSupporter profile iconSupporter profile iconSupporter profile icon Supporters link icon
Article tip 12人がサポートしています
獲得ALIS: Article like 208.02 ALIS Article tip 238.41 ALIS
こすもす's icon'
  • こすもす
  • @Cosmos
京都・大阪で暮らし働いています / X(Twitter): @cosmoscx

投稿者の人気記事
コメントする
コメントする
こちらもおすすめ!
Eye catch
トラベル

「もののけ姫」着想の地であり魑魅魍魎の最後の砦 知られざる京都洛北・志明院へ

Like token Tip token
6.00 ALIS
Eye catch
トラベル

京都宇治田原・正寿院の風鈴の音とともに夏が来た

Like token Tip token
132.25 ALIS
Eye catch
トラベル

大山阿夫利神社(神奈川県伊勢原市)~シカ遭遇・龍が睨む二重の瀧#202-3

Like token Tip token
5.20 ALIS
Eye catch
トラベル

小石の天然ミュージアム~前白根山~

Like token Tip token
11.30 ALIS
Eye catch
トラベル

【京都旅行②】雨の日も風情溢れる金閣寺

Like token Tip token
21.40 ALIS
Eye catch
トラベル

コーヒーの飲み過ぎによる5つのデメリット

Like token Tip token
105.50 ALIS
Eye catch
トラベル

【朝散歩】湯島天満宮

Like token Tip token
4.47 ALIS
Eye catch
トラベル

四万温泉(群馬県中之条町)1~積善館本館・千と千尋の神隠しのモデルとも(83.とらべるショット)

Like token Tip token
160.25 ALIS
Eye catch
トラベル

大山阿夫利神社(神奈川県伊勢原市)~参道~下社風景#202-1

Like token Tip token
57.10 ALIS
Eye catch
トラベル

リッツカールトン東京に泊まってみた。【絶対2泊すべき3つの理由】

Like token Tip token
68.10 ALIS
Eye catch
トラベル

京都・南禅寺の最奥部は知られざる聖域だった 南禅寺奥之院 後編

Like token Tip token
97.73 ALIS
Eye catch
トラベル

Travel Work In Enoshima

Like token Tip token
2.20 ALIS