あのLINEが、トークンエコノミーに本腰を入れて取り組むなんて!
2018年9月27日にLINEトークンエコノミー構想が発表され、トークンを使った具体的なプロダクト(Dapps)も発表されました。
以前からLINEがトークンエコノミーに参入するという話はされており、すでに仮想通貨取引所まで設立しているのですが、今回LINEのDappsを含めてトークンエコノミー構想の全容が発表されました。
発表会の一部始終はLINE LIVEで見られます。
舛田淳さん(LINEの偉い人、LINE普及の立役者)がトークンエコノミーについて語るなんて、10年前から舛田さんを見てきた自分からすると夢のようで、ああ時代が来たんだなあと胸熱になっているのです。
このトークンエコノミー構想は、LINEが独自に開発したブロックチェーンを用いてエコシステムを構築し、そのプラットフォーム上に多数のDappsを走らせるとともに、LINEのトークン(LINKトークン)を海外では取引所に上場します。
また日本ではトークンではなくLINKポイントとし、それをLINEポイント(名前が似ていてややこしいw)と替えることでLINE関係のサービスにも使え、またLINEポイントを通じて現金にも固定比率で替えられるという構想です。
公式サイトでの発表
これは規模の大きなトークンエコノミー構想ですね。
しかしよくある実現性のないポエムではなく、すでにあるLINEの各サービスをフルに活用するものなので、地に足がついているように思えます。
さらにICOは行わず、日本ではトークンとせずにポイントして配布するなど、日本の規制にも則しています。
さすがLINEと感じざるを得ません。
今回はすでにリリースされている2つをはじめとして、5つのDappsが発表されました。
分野を違えてDappsの可能性を測るような、絶妙なチョイスのカテゴリでのプロダクトかと感じます。
・Q&A(知恵袋)サイト 「Wizball」
・未来予想プラットフォーム 「4CAST」
・商品レビュープラットフォーム「Pasha」
・グルメレビュープラットフォーム「TAPAS」
・ロケーションSNSプラットフォーム「STEP(仮)」
このようなLINEトークンエコノミープラットフォームはかなり中央集権的で、Dappsの「D」decentralizedじゃないよね、LINE発行のポイントシステムだよねという批判もあります。
確かにそのように感じますが、実現可能性を考えると理念ばかりを言ってもいられないようにも思います。
自分はLINEが開発される前のNAVER時代、もう10年も前にNAVERの各種プロダクトに興味がありました。
ユーザーの一人として、舛田さん等ともネット上にて少し交流をさせていただいていました(今とは別名で)。
NAVERはLINE以前にもいろんなプロダクトを出していましたが、正直ほとんど鳴かず飛ばず…。
この暗黒時期のことは、日経で記事にもなっています。
「LINE開発の引き金となった「暗黒時代」」
鳴かず飛ばずで経営陣3人が悔し泣きをしていたことが、赤裸々に書かれています。
LINEが出る前のNAVERは、プロダクトを出してはユーザーに使い物にならない流行らないと叩かれてました。
開発運営なにやってんだとなじられ、悪口を吐かれてユーザーに去られてゆく。
んー、どこか新興のブロックチェーンソーシャルメディアのようですね。
自分はこんな暗黒時代をユーザーの側から拝見していました。
あまりにも気の毒なので、いいサービスだよとブログ記事に書いたら、舛田さんが読んでツイッターなどで言及してくださったり、NAVERの広報さんから丁寧なコメントを頂いたことが懐かしいです。
そのうち、運営さんの企画に加えていただいたりして、なんだかアンバサダーのようなこともさせていただきました。
ん、アンバサダーって最近もどこかで聞いたことあるような?w
LINEリリースの際も、同様にひどい反応だったと覚えています。
当時のインフルエンサーは、こんなメッセージングアプリを作ったって、スカイプもYahooメッセンジャーもカカオトークもあるのに後発で流行るわけないじゃん!と、ほとんど相手にもされていなかったように思います。
じゃあ、なぜLINEは流行ったのでしょうか?
もちろんいろんな理由があると思います。
自分がLINEリリースから7年半、思っている理由は次の二点です。
・「上手」な鉄砲、百打ちゃ当たる
NAVERはとにかく諦めず、様々なプロダクトをどんどん出して改善していました。
そりゃそのうち当たるよね、と思わせるものがありました。その結果として、LINEが当たったように思っています。
そして今回も、LINEトークンエコノミープラットフォームの上に様々なプロダクトを乗っけて、どれが当たりそうか感触を見るように思います。
大手だからこそできる、王道のやり方ですね。
・ユーザーと真摯に向きあう
誹謗中傷にもめげず丁寧にユーザーに応対されていて、ユーザー主体のコミュニティづくりの支援もされていました。
応援してくれるユーザーは宝。アンチはブーストの貴重な燃料なんだと思います。
真摯に向き合っているのは、これもどこかのブロックチェーンソーシャルメディアのようです。
でも、LINEが今後もユーザーと真摯に向き合えるかどうかですね。
というのは、LINEも昔と違い大企業になったので、ときには罵声を浴びながらのユーザーとの地道なコミュニケーションなどという泥臭いことができるかどうか?
それが、LINEトークンエコノミー成功のひとつのポイントかなあ?
なんて思っていたら、舛田さんがこんなツイートをされていました。
さすが舛田さん。10年前のことを思い出して初心に帰っておられる。
10年前のこととは、この記事に書いたようなことかと思います。
舛田さんのこういうところが素晴らしく、ここまで大きく成功された秘訣のように感じます。
そんな舛田さんが、LINEが、いよいよトークンエコノミーに参入です。
自分はひと足お先に?トークンエコノミーに興味を持っていたので、尊敬する方が同じ方向に進まれるのは、ほんとに嬉しい。
ぜひLINEには日本の、そして世界のトークンエコノミーを盛り上げていただきたいと願っています。
さて、ここはALISのなのでALISに言及すると、今はLINEの暗黒期のような苦しい時期なのかなと感じています。
でもここでめげずにNAVER(LINE)が行ったように頑張って開発をして、ユーザーとしっかり向き合うことが、少し先に大きな花を咲かせる素地になるように思います。
実際、そうされていますよね。
今のALISは苦しかった時期のNAVERやLINEに重なって見えるのです。
そして、開発運営陣の悔しさと、瞳の輝きも同じく。
ALISが第二のLINEくらいになってほしいですし、LINEや他のトークンエコノミープロダクトと共創して日本のトークンエコノミーを盛り上げ、日本が世界をリードしてゆくことを願ってやまないのです。
LINEについては、7月にも記事を書いています。
よろしければ、こすもすの他のクリプト記事もご覧くださいね。
CosmosのALISクリプト記事
Twitter: @cosmoscx