京都は祇園祭が最高潮になろうとしています。
祇園祭は日本三大祭のひとつ。
というか、京都の人は口には出しませんが、この祭は別格で日本一だと自負しています。
この日は前祭の宵々山。
梅雨だけど雨は降らず、晴れ間も少しだけ見えて涼しい宵々山です。
メインストリートである四条通は、鉾に映える夕空が蒼くてとてもきれい。
手前に見えるのが函谷鉾で、奥が月鉾です。
人波をかき分けて、近寄って見てみましょう。
函谷鉾(かんこほこ)。
間近で見るととても大きいです。
地上から鉾頭まで約24メートル、重量12トンとのこと。
でっかいなー。
名物「コンチキチン」と祇園囃子が聞こえてきます。
装飾品も豪華。前掛けは重要文化財です。
さすが、祇園祭の山鉾は動く美術館というだけのことがあります。
蟷螂山(とうろうやま)。
今年の山鉾巡行の順番では、山一番となりました。
順番は基本的にくじで決めます。
山鉾巡行の先頭は長刀鉾と決まっているので、蟷螂山は2番目です。
蟷螂山は、昨年に続いて山一番を引き当てた強運なので、縁起を担ぐ人に大人気なんです。
蟷螂山というのは、その名の通りカマキリ!
屋根にカマキリが乗っています。
このカマがひょんひょんとカラクリで動くんですよ。
子供にも大人にも大人気です。
夏祭りといえば、金魚すくい!
浴衣の子どもたちが一心不乱に金魚をすくう姿は風情がありますね。
こちらは月鉾(つきほこ)。
月鉾を始めいくつかの山鉾では祇園囃子をやっていないときには、鉾に登らせてもらえます。
内部は撮影禁止なのでお見せできませんが結構狭く、見晴らしはとてもいいです。
天井には岩城清右衛門による源氏物語五十四帖扇面散図が描かれています。
前懸、後懸はインド絨毯、胴懸はインドやトルコの絨毯を用いているとのこと。
昔にシルクロードを経てやってきた貴重なもので、やはり動く美術館と言われるすごさがあります。
鉾が動くと揺れて、囃子方が落ちないかどうか心配になりますが、毎年大丈夫のようです。
すっかり暗くなって夜になると、四条通を埋め尽くす人の波は一段と増えます。
今年は涼しいので、人出は多そう。
久しぶりに熱中症の心配なく、山鉾を見物することができました。
人が多いので、ゆっくりは見れないですけどね。
京の夏が始まる祇園祭、宵々山の夜がふけてゆきます。
Camera: PENTAX K-3II with SIGMA 17-70mm F2.8-4