京都の夏を代表する行事の一つである、かの有名な五山の送り火が令和5年(2023年)8月16日夜に開催されました。
僕はほぼ毎年、五山の送り火を見ています。
送り火を見ないと京都の夏は終わらない感じなのですよ。
ということで、今年も送り火を見に嵐山まで出かけました。
また、嵐山では五山の送り火に合わせて、桂川に灯籠を流す嵐山灯篭流し(とうろうながし)が行われていますので、これも一緒に見ましょう。
嵐山へは、阪急電車で行きます。
阪急嵐山駅はすごい人出かと思いきや、それほどでもありません。
駅から歩いて数分、有名な渡月橋まで行きましょう。
わずかに空の明るさが残る、嵐山・渡月橋。
これは五山送り火が始まる午後8時の30分ほど前ですが、すでに待っている人でいっぱいです。
今年は外国の方が多いですねー。半分以上が外国の方の印象。
夜店も出ていて浴衣の人も時々いて、夏祭り気分が盛り上がってゆきます。
渡月橋まで来ました。
桂川の川岸に何やら明るいものが置かれています。
これは、灯篭流しの灯篭で文字や形を作っているのです。
左から、大文字、妙法、船形、鳥居、大文字。
そう、これは送り火の五山を表しています。
その灯篭(とうろう)はこんなの。
灯篭には「為先祖代々霊」と書かれています。
灯篭を川に流すことで、ご先祖様の霊をあの世へお送りするのです。
でも今年は昨日に台風が来ていて桂川の水量が増えているため、灯籠を流すのは中止です。
なので、川岸に並べているのですね。
と言っているうちに…。
午後8時になり、五山の送り火が始まりました!
トップバッターで点火されるのが大文字です。
嵐山渡月橋からは有名な大文字が見えるのですよ。
川岸には祭壇も設けられ、ご先祖様に手を合わせます。
お盆にはご先祖様の霊がこの世に帰ってきています。京都ではご先祖様の霊をお精霊さん(おしょうらいさん)と呼びます。
お盆が終わるとお精霊さんは再びあの世に戻っていかれます。
帰る際に道に迷わないように、送り出す道しるべとして京都盆地の周囲の五山に火を灯すのが、五山の送り火なんです。
だから、この行事には送り火と名前がついています。
五山送り火は花火大会の代わりじゃないんですよ。
今度は鳥居形に火が灯りました!
嵐山からは五山の送り火のうち、大文字と鳥居形のふたつの送り火が見えます。
特に鳥居形は近いので、結構大きく見えるんです。
五山の送り火が点火される時間は順番があります。
大文字は一番最初で午後8時に点火、そして鳥居形は最後の8時20分に点火です。
鳥居形と灯篭流しの灯篭たち。
五山の送り火が終われば京の夏は終わりとなります。
なので、これは夏を締めくくる光景です。
渡月橋の向こうに鳥居形が見えます。
そろそろ火が消えかかってきました。
鳥居形は五山の送り火のうち最後に点火されるので、火が消えるのも最後。
鳥居形の火が消えれば五山の送り火は終了なので、ここで京の夏が終わります。
そんな、夏の終わりを感じるちょっと感傷的になる瞬間。
送り火が消えました。暗い中、わずかにライトアップされた嵐山。
毎回そうなのですが、送り火が消えた後に少し涼しくなった風が吹きます。
その風にちょっとだけ秋の気配を感じるのです。
これからもまだまだ暑いんだけど、この時が夏が終わる瞬間。
では、夏の終わりを感じつつ帰りましょうか。
阪急嵐山駅から、ちいかわキャラ(うさぎ)のプレートが付いた電車に乗ります。
今年も夏の終わりを見届けられてよかったなと余韻に浸りつつ、帰路につきました。今年の夏もあっという間だったな。まだ暑さは続くけれど…。
みなさまも残暑による夏バテには気をつけて、お過ごしくださいませ。
Camera: LUMIX GX7 Mark Ⅲ
Lenses: LUMIX 12-35mm F2.8, LUMIX 45-150mm F4-5.6
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