お寺や神社の入口近くなどには、手を清める手水(ちょうず)があります。
最近、この手水に花を浮かべる花手水(はなちょうず)が全国的に人気です。
特に京都では、趣向を凝らした花手水をされている神社仏閣がいくつもあります。
今回は僕が撮りためた京都の花手水の写真をまとめました。過去記事で紹介した写真に加え、今回が初出しの写真もあります。
鮮やかな花手水たちをご覧ください。
トップバッターは柳谷観音 楊谷寺(ようこくじ)。
ここは花手水ブームの先駆けとなったお寺で、京都はおろか全国的にも大人気です。
上の写真の花手水もそうですが、もはや芸術作品と言っていいほどに質の高い花手水を作られています。
楊谷寺の過去記事
お次は東福寺塔頭の勝林寺(しょうりんじ)。
このお寺もとても鮮やかな花手水を一年を通して作っておられ、写真を撮る人が絶えない人気の花手水。
御朱印も工夫をされていて人気なので、御朱印を書いていただくのを待っている人でいっぱいです。
勝林寺の過去記事
季節の花手水も素敵です。
こちらはあじさいが涼し気ですね。
勝運(とくに競馬)の神社として有名な伏見の藤森神社(ふじのもりじんじゃ)です。
藤森神社の過去記事
こちらもあじさいが美しい。初夏のみずみずしさが感じられます。
嵯峨野・祇王寺(ぎおうじ)にて。
祇王寺 過去記事
鮮やかな花手水は目を引きますが、このようなシンプルな花手水もとても素敵です。
ここは圓光寺(えんこうじ)。
禅寺ですので、まさに侘び寂びの世界ですね。
圓光寺 過去記事
こちらも花の派手さはありませんが、露地庭の苔むした蹲にさす木漏れ日が素晴らしいです。
花手水は花だけでなく、周囲との調和も大切であることがわかります。
ここは安楽寺(あんらくじ)。
普段は拝観謝絶ですが、春と秋に特別公開があります。
安楽寺 過去記事
花手水は花だけではなく、合わせていろんな物も飾られています。
ここにはかわいいお地蔵さんが置かれて、アクセントになっていました。
東福寺塔頭・勝林寺にて。
そしてキャラクター物では、アヒル隊も。
これ、やっぱり竜に食べられそうなアヒルをイメージして作られていますよね。
ここは滋賀・西教寺(さいきょうじ)。
滋賀ですが京都から山を一つ隔てた近い場所なので今回含めています。
あっ。ここには花は飾られてなかったので花手水ではないw
西教寺の過去記事
こちらはなかなか渋いですね。西洋の花ではなく菊の花が浮かべられて純和風です。菊なのでもちろん秋の光景。
ここは東山鹿ヶ谷・法然院(ほうねんいん)です。
法然院 過去記事
これも法然院にて。
手水鉢から葉っぱを通してしたたり落ちる水滴がとても風流です。
春に椿の花が手水鉢に浮かべられて、水面に春の光が反射して風情ある光景となっています。
ここは霊鑑寺(れいかんじ)。
椿の寺として有名です。椿と紅葉の時期のみ特別公開。
霊鑑寺の過去記事
ピンクと白の椿が鉢一面に敷き詰められていて鮮やか。
こちらも霊鑑寺。
このお寺は特に女性的な華やかさがあるなと思っていたら、尼寺なのです。しかも尼門跡寺院。格式高いお寺です。
そして秋。紅葉真っ盛り。
真っ赤なもみじの葉を手水舎に浮かべ、そこに青空と紅葉、緑が反射して秋の鮮やかな色を醸しています。そして落ちる一滴の水が作り出す波紋。
晩秋の素敵な光景がこの小さな手水舎に凝縮されています。
ここは京都西山にある金蔵寺(こんぞうじ)です。
山の中にあって訪れる人も少ないのですが、素晴らしい名刹です。
金蔵寺の過去記事
では最後に花手水ブーム発祥の地、楊谷寺の素晴らしい花手水をさらにご覧ください。
敷き詰められた紅葉のグラディエーションがきれい。
素敵なアイデアですね。
梅雨の時期は、あじさいでいっぱい。
過去記事も書いています。
そして夏には、涼し気な花玉手水(はなたまちょうず)。
花玉手水というのは、これを企画したJR東海「そうだ京都行こう。」キャンペーンの造語と思われます。真夏は生花が傷みやすいので、このように工夫されているのでしょうね。
楊谷寺は手水を鮮やかな花たちで埋め尽くすのが素敵ですね。
こうやって見比べるとそれぞれの神社仏閣によって花手水に個性があって、どれもこれも素晴らしいです。
それらを集めて一記事にするといっそう映えるなぁ、と思った今回の記事でした。
この記事は「ALIS イラストと写真コンテスト」応募作品です。
写真の権利関係について、以下のお約束を確認ください。
・本記事掲載の花手水の写真の著作権は筆者のこすもすに所属します。
・すべての写真は被写体がある寺社による許可の範囲で撮影しています。
・写真の転載など無断使用禁止。
・写真のNFT化はコンテスト主催のIMAKARAさんのみ可。ただしNFTの販売は不可(写真商用利用の許可を被写体のある寺社より得ていないため)。
Cameras: LUMIX DMC-G8 & OLYMPUS OM-D EM-5 Mark II
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