ある国で売られているビックマックが他の国ならいくらで買えるのかを比較する事で、各国の経済力を測ろうというもの。
対象はMacDonaldで販売されているビッグマック1個の価格。
日本で390円、アメリカで$5.66。為替は$円で110.4円(2021.7.26 11:00)なので
(↑の絵で表示させたのは全て2021年の金額)
2021年 為替は$円で110円。
390円 = $3.55
$5.66 = 623円
2000年 為替は$円で108円(同時期比較)
300円 = $2.77
$2.5 = 270円
日本人がアメリカでビッグマックを食べようと思ったら630円弱支払うので気持ちは倍払っている感じだが
アメリカ人が日本でビッグマックを食べようと思ったら$3.55で買えるので、ほぼ半額で買えている感覚、為替はほぼ変わっていない。
OECD、平均年収の推移より
日本は$38,365→$38,515で100.3%で横ばい…というかずっと横ばい。
米は$55,366→$69,392で125.3%、QEによる影響もあり2020が正確かというと少し違うでしょうが、2019でも120%。
所得は増えないけど、物価は上がる日本。
所得は増え、所得に対して物価も上げるアメリカやUK。
日本では100円ショップやソロ焼肉や牛丼、格安外食店の「凄さ」をメディアが必死に噛み砕いて解説してる雰囲気を出す事で
「所得は増えてないけど、物価も変わってないし貯蓄もあるから平気」感
を、演出し、相対的に貧しくなっている事に気付かせない、いやもう気付いている人が一定数以上いる事に焦燥感がある様子もある。
安心している軽信的な大多数の層は実際に100円未満の値上がりがあっても、余裕を持って容認するが、所得は変わっていないのに、ガリガリくんが50円から60円になっても売上は変わらない、価格は120%上がっている。
ビッグマックだって、300円から390円ならば130%上がっているのだ。
「物価も上がったけど、給与も上がった」の後に「物価が下がり始めて給与も減ってきた」というバランスがあるなら良いが
物価は上がったけどこっそり上がっていて、給与は才能がある人でも最初は安いし、平均的な給与は増えない、最低賃金は増えたがたくさん働く事が「悪」となり、時間は減り、機会も減っていくので、結局給与は変わらないもしくは減る。
ちなみにビッグマック指数はイギリスの有名な経済誌で最初はシャレのつもりで発表したのが始まりらしい。
これがなんと1986年の記事で、35年前!
その記事が面白すぎて、学生達がこの「シャレ」を真面目に研究した結果今の指数に発展していったようです。
取り上げた経済紙も素晴らしいですが、
学生たちが立役者なんですね、良い時代だなぁ…。
ビッグマックは材料もレシピも同じ世界共通のメニューなので、この指数は世界でも使える指数だ、と言うと少し違います。
その国での材料費や光熱費、賃金や賃料に国からの補助等を加味して設定される為、国によっては高すぎてしまう場合もあり、先進国の購買力平価を「ざっくり」把握したい場合にとても効果的な指数であり、とても限定的。
他にもスターバックス指数(トール・ラテ指数)も同様の指数ですが、今回はかなり古くからあるビッグマック指数に興味が湧いたのでそちらの記事でした。
コーラによる平価試算「コカ・コーラ指数」なるものもありますが、ある場所では100円以下、ある場所では500円のように購入する場所によって大きく変わるので、この差を「ぼったくり指数」だなんて呼ぶ事もあるようです。
色々な視点で見ていて本当に面白いです。
他にも指数になるようなものないかな~