翻訳:Takeshi@Think Globally, Act Locally
「Ingonyama」はズールー語でライオンを意味します
Ingonyamaは次世代の半導体の研究開発組織であり、高度な暗号技術のためのアクセラレータの設計に取り組んでいます。
私たちの使命は、ゼロ知識証明の性能を必要とするアプリケーションを、より高速かつ大規模に構築するための基盤を構築するリーディングカンパニーとなることです。
Ingonyamaは、革新的なブレークスルーの実現に向けて、チームワークとコラボレーションによる相乗効果を生み出し続けています。具体的には、ゼロナレッジ・アプリケーションのコストとエネルギー効率を向上させるための、ハードウェアレイヤーの再設計に取り組んでいます。
Web3に関連する技術群が、将来の金融やメタバースのバックエンドを構成することは、日々明白になってきています。そして、これらの市場では、安全なスケーリングとユーザーのプライバシーを実現するための、ゼロ知識証明(ZKP)への依存と期待が高まっています。ブロックチェーンネットワークのスケーリングの向上と、実行されるコードが複雑になればなるほど、ZKPを活用したコンピュート・ソリューションが長期的な重要度を増しているのです。
暗号技術には高い計算要求が存在し、同時に、特殊なハードウェアアクセラレーションの利用を増やす必要性も存在します。ZKPの普及には、より費用対効果の高いベースレイヤーの構築が重要なのです。
ZKPは、ブロックチェーンや金融・保険業界、ゲーム、メタバース、分散型アイデンティティから、個人、医療、機密データのウェブ上での共有に至るまで、多くの業界とってのゲームチェンジャーとなるものです。
この技術が今後より身近になり、ビルダーが新たな市場を創造し、コミュニティにサービスを提供することで、ZKPを活用した多くのアプリケーションの登場が現実化するでしょう。このように、Ingonyamaは、ZKPを安価でアクセスしやすいものにするために、様々なユースケースにおいて差別化を図ることができるユニークな機会を提供します。
現在、セキュア・コンピューティング・アルゴリズムやZKPに取り組む開発者は、非常に制限されたツールやプログラムの選択肢の中で取り組みを続けています。「レベル1」のZKハードウェアは、検証可能な計算ソフトウェアスタックを構築するために必要なインフラストラクチャの基礎となるものです。
検証可能な計算では、プログラムがトラストレスな環境に処理を委ねた上で、その結果の正しさを検証することができるため、その全てが計算そのものを実行するよりも遥かに効率的になります。これは、分散型アプリケーション、プライバシー保護、セキュリティに大きな影響を与える仕組みです。
世界各地域の優秀なチームとその開発者たちが、ZKエコシステムを立ち上げていますが、専用のハードウェアが誕生することで、その参入障壁を大きく低減することが可能になるでしょう。
従来の汎用CPUは限界に達していることもあり、より高速な計算と低コストの要求が高まる一方となっています。ハードウェア・アクセラレーションは、アプリケーションが特定の計算タスクを専用ハードウェアにオフロードすることで、その速度と能力を劇的に向上させることが可能です。
GPU、FPGA、ASICはアクセラレータの一種で、目的や設計に応じて処理能力を向上させることができる機械です。
私たちの研究の多くは、FPGAの利便性を利用して、ZKプロトコルに関連する概念実証の開発に費やしています。しかし、私たちが解決に取り組む問題の多くにおいて、FPGAのアーキテクチャがボトルネックになります。
そこで、私たちは消費電力、スループット、レイテンシーに優れたASIC(Application Specific Integrated Circuits)が、ZKアルゴリズムの実装に最適なハードウェアとして最終的に登場すると考えました。
Ingonyamaは、独自のチップ設計を開発し、暗号実装に取り組むチームと協力して、MSMやNTTアクセラレーションを含むZKコンピュート問題の実験を行っています。
さて、Ingonyamaが従来の半導体メーカーと異なる点は数多く存在します:
開発者ファーストのマインドセット
Ingonyamaは、開発者、エンジニア、研究者からなるチームであり、主に開発者のために構築しています。Ingonyamaのアクセラレータに付随する技術スタックは、ZKPによるプライバシーとスケーラビリティを活用しながら、プログラマーがより複雑なアプリケーションを構築することを可能にするものです。
実際には、全てのアプリケーション、プロジェクト、アイデアが、オンプレミスで専用のハードウェアを必要とするわけではありません。ZKクラウドコンピューティングは、開発者がわずかなコストでZKコンピューティングのインスタンスを立ち上げ、オンタップデマンドで利用できるようにするためのものです。
透明性
私たちの最大の差別化ポイントは、Ingonyamaの研究開発を一般に公開するというコミットメントにあります。学習の木を植えることは、知識の森を育てることにつながります。独創的で高度な暗号技術を世に送り出すことで、一般に公開し、検証を促すことができるのです。
オープンソースによる暗号コミュニティは、その精査を促すことによって、分析やフィードバック、コラボレーションの機会を提供する力を持つようになります。また、オリジナルの暗号、数学、インフラストラクチャの研究内容を公開することで、優秀なコミュニティからの圧倒的なフィードバックを受けることができ、私たちの努力はより強固で安全なものになっていくのです。
コラボレーションの促進
イノベーターが一人で開発することは稀です。暗号工学のような最先端分野では、コミュニティとフィードバックが最も重要となります。私たちは、独自にチップを設計するだけでなく、同じ志を持つチームや研究者と協力し合い、プロジェクトを発展させています。
また、業界のリーダーとなるための道は決して平坦なものではありません。コラボレーションとコミュニティは、発見を促す環境を育む「水と太陽」のようなものです。私たちは、データの安全性、拡張性、社会的主権を高める世界へ向けて、人類の限界を押し広げ、共に強くなるのです。
Ingonyamaの最大の資源は、人的リソース、つまり私たちのチームです。私たちは、エンジニア、暗号技術者、チップ設計者、イノベーター、暗号のボトルネックを発見と改善に焦点を当てた探検家など、様々な分野の人々で構成されるグループです。
私たちは、ゼロ知識証明(ZKP)や完全同型暗号(FHE)、多人数計算(MPC)などの最新の暗号技術を進歩させるために、コミュニティ主導のアプローチが最良の方法であると信じています。
フォーカス
Ingonyamaは、ハードウェア、ソフトウェア、数学の結合に重点を置いてた構想、設計、そして構築がなされています。暗号技術を第一に考えた回路設計に世界トップクラスの研究開発を活用し、ハードウェア固有のアルゴリズムと半導体の両方を同時に進化させる組織として、私たちは希少な存在となっています。
無限の可能性を秘めた産業にイノベーションを起こします
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Github: https://github.com/ingonyama-zk
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進捗: PipeMSM: Hardware Acceleration for Multi-Scalar Multiplication
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翻訳:Takeshi@Think Globally, Act Locally