前回記事にて紫外線の基本的な情報についてお伝えしました。
前回記事▶【夏場の天敵 UVAとUVBの基礎知識】
シワやシミ、たるみなど肌が老化する原因の8割以上が、太陽光による皮膚への悪影響と言われています。
今回はそんな太陽光や紫外線についての対策方法についてお伝えしていきます。
っとその前に…。
前回ではややこしくなるので、紹介していなかったことが一つあります。
「近赤外線」についてです。
以前NHKでも紹介されていました。
太陽が放つ、目に見える光に近い赤外線を「近赤外線」と言います。
上の図で分かる通り、紫外線よりももっと肌の奥に刺激を与える光です。
「近赤外線」が恐ろしい理由が2つあります。
1:浸透力が高い
真皮を通り越して、筋肉や脂肪にまで達する浸透力があります。
肌の深い部分で「炎症性サイトカイン」など、コラーゲンを分解してしまう成分を作り出してしまいます。
2:対策が進んでいない
日焼け止めのクリームはあくまで紫外線対策。
近赤外線に有効な成分があるかは未知数であり、近赤外線の研究も発展途上です。
現在有効とされている対策は、「保湿」することです。
角質に水分を蓄えておくことが近赤外線予防ということにもつながるそうです。
(参考▶NHK 近赤外線は老化の暴走を招く)
もう一つ目の対策は出ましたね。
そう「保湿」です。
肌に水分をもたせることは、肌トラブルを回避する基本ですね。
ではいよいよ紫外線についての対策について触れていきます。
一番の対策は、太陽の光(紫外線)に当たらないことです。
まるでバンパイアです。
彼らが年を取りにくいのは人間の血を吸っているからではなく、単に太陽を浴びていないから説すら考えられますね。
とは言え、太陽の下で生活せねばならない我々人間には非現実的です。
ではどうすれば…?
日に当たらないことが無理となれば、日焼け止めを塗りましょう。
日焼け止めには、「紫外線散乱剤」を使用しているもの、「紫外線吸収剤」を使用しているものがあります。
一般的に、光を吸収する「紫外線吸収剤」よりも、光を反射させる「紫外線散乱剤」の方が安全なイメージがありますが、どちらにもメリットとデメリットがあります。
「紫外線散乱剤」=肌への負担は少ないが、汗に弱いため塗り直しに注意
「紫外線散乱剤」=紫外線カット率は高いが、肌に負担がかかる
オススメは「紫外線散乱剤」です。
できれば、日焼け止めの有効成分が「酸化亜鉛だけ(ミネラル成分)」のもの。
日焼け止めには、SPF50やPA++++などの表記がありますが、数字が大きいから良いという訳ではありません。
数字が大きいほど肌への悪影響も大きくなる傾向にあります。
なので、自分の生活スタイルやその日の行動によって使い分けることが必要です。
詳しく知りたい方は▶その塗り方、大丈夫?意外に知らない日焼け止めの基本
日常生活でしたら、SPF30程度が肌的にも効果的にもベスト。
~絶対押さえておくべき塗り方のポイント~
・少量ずつ付け足しながら、ムラなく広げる
▶一気に多量に塗ろうとすると、最初に触れた場所に多く、ほかは少なくなる場合が多いため。・刷り込むのではなく、叩きながら塗る
▶目には見えない肌の凹凸部分は、刷り込むだけでは浸透しきれないため。・外出する20~30分前に塗る
▶角質に浸透するまでに20~30分かかるため・2時間おきに塗り直す
▶汗で流れたり、時間経過とともに効果が薄れたりするため。
参考)
とはいってもこれは参考程度で、あまり神経質になる必要はなさそうです。
今の日焼け止めは、昔程FPS至上主義ではないので、一度に大量の日焼け止めを塗ったり、一日でボトル一本消費するなど常識を超えた使用さえしなければ、大差ないという意見がほとんどです。
刺激を感じないものなど肌に合うものが吉でしょう。
日焼け止めの有効成分が「酸化亜鉛」のみなのと、あとは保湿成分である植物由来の油で作られています。
近赤外線対策の保湿も期待できるので一石二鳥です。
添加物に厳しい米国農務省が認定しているのもオススメのポイントです。
オーガニックだから良いというワケではありませんが、自然由来で合成着色料もなく石鹸で洗い流せるのは魅力の一つです。
参考サイト)トモロムのスローライフ
でも毎日使うとなったらお金は安い方が良い…。
そう考えると、以下の日焼け止めが自分的には良かったです。
この商品を選んだ決め手は、目に入ってしまったときに他の日焼け止めと比べて刺激が少なかったことです。
それでもしっかり日焼けを防止してくれるので、日差しの強い日は常に持ち歩くようにしています。
・外へ出掛ける時は2時間に1度日焼け止めを(超重要)
・夏場でも保湿に心がける
・なるべくミネラル成分の紫外線散乱剤が入っているものを選ぶ
・SPF30くらいでOK、でもマリンスポーツやレジャーなどでは強いもの使い分ける
後は日焼け止だけでなく、防止やマスクといった直接紫外線に当たらない工夫も大切!
せっかくのレジャーの季節ですので、紫外線対策もしっかりやって楽しい夏にしましょう!
その他参考文献)
Rapid Comparison of UVB Absorption Effectiveness of Various Sunscreens by
UV-Vis Spectroscopy 2017