皆さまこんにちは、今日も引き続き中東シリーズですよ。
土日挟んじゃいましたが、、、
ついてきてますか?
ついてきてくださいね!
<おさらい>
・イラン、アメリカの経済制裁に備えて仮想通貨発行の検討中
・イランとサウジアラビアは仲が悪い
・しかしその裏には、アメリカが?
前回記事:イランvsサウジ、翻弄される中東
だんだん仮想通貨の話から外れてきていますが、どっかで繋がるからまぁ、、
今日は、アメリカとイランの関係を解説します。
一体、何があったのか?なぜ経済制裁をするにいたったのか?やっと、アメリカ経済制裁の話に行きつきますよー!
では見ていきましょう!
ことはイラン革命前にさかのぼります。
まず、当時のアメリカの中東での行動は
・ソ連に対抗できるか
・石油を確保できるか
の大きく2つで左右されていました。
冷戦中ですからね。
当時の状況としては、
ソ連派 =イラク
アメリカ派 =イラン、サウジアラビア
でした。
あれれ、イランはアメリカ派??
実は、ソ連がイラクと距離を縮めていたので、対抗するためにアメリカはイランとサウジアラビアを支持していたのです。
特に、革命前のイランの王朝はアメリカ(とイギリス)の"操り人形"と言われていました。アメリカはイランに武器や経済の支援をし、イランは代わりに油田の利権をアメリカに与えていたのです。
この構図が、イラン革命で一変します。
自分にとって都合のいい王朝が革命で倒れ反米路線になるや、アメリカは一気に手のひらクルー!しました。
革命後、最初におこったのがイラクがイランを侵略した、イラン・イラク戦争。
「イランは革命後でごたごたしている、この機に乗り込んで油田を奪おう!」というのがイラクの超ざっくりとした魂胆でしょうか。表向きは歴史的、宗教的な正義を掲げてはいましたが。
この戦争はそもそもアメリカが裏からけしかけたという話があります。
イランが油田の権利の不平等さを改善しようとアメリカに声を上げだしたのが、直接的な引き金と言われています。
では、アメリカが支持するイラクを率いていたのは?
サダム・フセインです。
ん?あれ?湾岸戦争でアメリカと戦ってた人では、、、?
はい、この時アメリカから全面支援をうけていたイラクのサダム・フセインは、その後クウェートに攻め入りアメリカにも対抗しだします。そしてアメリカはこれまた手のひらクルーで「打倒!サダム・フセイン!」を掲げ、湾岸戦争に介入することに。
という話は置いといて。
サウジアラビアをはじめとするアラブ諸国、アメリカ、欧州諸国を味方につけたイラクですが、イランを倒すことはできませんでした。長引く戦争で国土は荒れ果て100万人以上の死者がでたのですが、それでもイランは革命後の体制を維持したのです。
そんなわけで、イランとアメリカの関係は劇的に悪化、いまだに国交断絶しているのです。
仲が悪くなった経緯は分かったが、
じゃあなんでイランは"今"、経済制裁を受けようとしているのでしょうか?
核開発です。
かねてから原子力発電のために核開発を行ってきたイランですが、通常の発電所では必要ない"高濃縮ウラン"を作っていたため、核兵器開発しているのでは?と疑われることになりました。
これは悲しい事実ですが、核兵器を保有することは、国家が独立性を保つための手段の1つになっています。中国もインドも、核兵器を持っていなければ今のような独立性はなかったでしょう。
アメリカと決別したイランが核武装の道を歩むのは、必然とも言えるのです。
今や、"イランは敵!"状態のアメリカは、疑惑が出始めたころから、
・軍事技術の輸出禁止
・原油や天然ガスの取引制限
・投資の凍結
などの経済制裁を国際社会に訴え課してきました。
(アメリカが大好きなイスラエルも核兵器持っていると言われていますが、そっちは完全スルー経済制裁ゼロです)
当時は仮想通貨などまだなく、経済制裁の影響をもろにうけたイランの国民は困窮することになるのでした。
2015年、そんなイランに転機が訪れます。
オバマ大統領のイラン・ディールです。
というわけで、今日はここまで!
世界最強の軍隊と情報網を持つアメリカですが、中東政策は失敗続きと言われています。油田の利権やらイスラエルとの関係、ソ連(ロシア)など様々な目的で介入しているのですが、どれも地域に大混乱を巻き起こし、多くの死者を出しました。
武器を渡しておいて、歯向かいだしたら徹底的にやっつける、そんな茶番劇の裏で犠牲になるのはいつだって罪のない人々です。
和平が目的にならない限り、これからも同じ歴史は繰り返されるのでしょう。
次回で完結です。
オバマ大統領とトランプ大統領が登場しますよ。
そして話はようやく仮想通貨に行きつく時を迎える、、、はず。
それではよい一日を!
MALIS
前回記事:イランvsサウジ、翻弄される中東