『機甲界ガリアン』は、1984年10月5日から1985年3月29日まで、日本テレビ系で全25話にわたって放映されたTVアニメーション。1986年に全3巻のビデオシリーズが発売。
ストーリー
イラスタント太陽系第5惑星アーストに位置し、3000年の歴史を誇るボーダー王国は、折りしも嫡子誕生に沸いていた。しかし、征服王マーダルの人馬兵の軍勢が突如侵攻してくる。圧倒的な戦力差の前に城はたちまち陥落、ボーダー王も戦死する。忠臣アズベスと共に辛くも城を脱出した王妃フェリアだが、追っ手に捕らえられ、残された王子ジョルディはアズベスの孫「ジョジョ」としてひそかに育てられる。
アズベスとジョジョは惑星アーストの伝説に残る鉄巨人を捜し求める放浪の旅を続け、12年後に反マーダル勢力が立てこもる白い谷にたどり着いた。マーダル軍の攻撃の中、少女チュルルに導かれたジョジョはいにしえの鉄巨人「ガリアン」を発見し、征服王マーダルとの戦いをはじめるのだった。
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惑星アーストで高度な文明を誇り、戦いを繰り返していた人々が理想郷を求め、そこで出会った精神的に同レベルにある異星人達と共に作り上げた無数の人工天体の一つランプレート。
その人工天体群を管理するために成立した高度文明連合は過去の(戦いに満ちた)歴史が繰り返されることを恐れ、住民の感情を統制するようになり、その結果、人々は闘争本能を失い、異様なまでの無気力が星を支配することとなった。
物語終盤、ジョジョ達ごとマーダルがランプレートへ転移。マーダルはランプレートの人々を虐殺し、恐怖と憎しみによって人々を覚醒させようとするが、この争いを良しとしない高度文明連合はイレイザー発動を決定。その光によってランプレートに残ったマーダルやハイおよび住民もろとも消滅する事に。
憎悪を生み出すことで銀河の再生をめざすマーダルはこう言い放つ。
「平和とは感情のない愚か者の楽園でしかない」
「闘わぬものに生きる権利はない。なぜならそれはすでに死者だからだ」
「生命とはすなわち闘争なのだ」
何だが、現代の日本に通じるものがありますね。
惑星ランプレートの人々は、同胞が瓦礫の下じきになって死んでも、
「我々はこのような死に方を学んでいない」と言います。
混乱を極める惑星ランプレートでは、マーダルの思惑通り、人々の心に闘争本能が戻りますが、日本人には闘争本能が戻るのでしょうか?