Moneytap試してきた詳細レポート!
丸の内で行われたフィンテックイベントFIN/SUM2018は静かな熱気の中で幕を閉じたようですね。金融庁の規制がかかっている状況ですが、その可能性への関心は高まるばかりといって良いでしょう。
特に、丸ビル1Fブースにて無料体験できた「Moneytap」
Ripple社のxCurrentを使用した今秋リリース予定の少額送金決済アプリです。
果たしてどんなものか、MonAmieが早速試してきました!
住信SBI銀行のスタッフさんが、丁寧に説明してくれました。
電話番号からSMS認証で登録が完了!
アプリを起動して、生体認証でログインすることができます。
これは、BCHをスマホだけで送金できるCointextを意識したところがあると思われます。口座や入出金の管理がストレスフルでないのは嬉しいですね。
送金だって、相手の電話番号だけでOK!
取引相手がその場にいれば、QRコードを読み取ってもらうことでも完結してしまいます。
デモ機は動作もとってもスムーズ。本番環境でもスムーズさを維持できるようにしたいとのことです。すぐサーバーが落ちるとか、チャートが不自然な動きをするとか、やめてほしいですもんね!
ユーザーエクスペリアンスを大事にしていることが伝わる使いやすさでした。
現在は、スルガ、住信SBI、りそなの3行のみ対応となっていますが、「内外為替一元化コンソーシアム」に加盟している邦銀61行が、順次加入予定です。金融庁の方針によって全国の銀行がAPI公開の準備を進めている段階ですが、それが終わり次第、ということになりますね。
【説明しよう1:内外為替一元化コンソーシアムって何?】
SBIとRipple社の共同会社であるSBI Ripple Asiaが主導する同盟。国
加盟銀行間で、際送金、国内送金において、より安くてスムーズな送金を実現する仕組みになります。これまでよりも、およそ60%のコストダウンが見込めるとされています。
ただし、Moneytapでの送金にはXRPが使用されているわけではありません。
【説明しよう2:ようこそRCクラウド2.0へ】
「Moneytap」には、Ripple社のプラットフォーム技術の1つとされるxCurrentを実装したRCクラウド2.0が使用されています。
野村総合研究所の協力のもと開発されました。
要するに、少なくとも国内のほとんどの銀行間では、将来この決済基盤内でお金のやりとりがなされるようになります。
野村HDはデジタルアセット保護のための様々なサービスを研究中とのことでしたが、ここで繋がるんですねぇ。すぐ先の未来、デジタルなお金のやりとりが安全に出来るようになるために、こうした企業の努力が陰で行われています。
【今後の展開について】
・海外の銀行とは提携する?
一部では予定がある、要望があれば、ということです。グローバルな課題を解決するために生まれたような技術ですから、提携すると考えるのが自然にも思えますが、まだ先のことでしょう。
・他のブロックチェーンとクロスする可能性は?
各所でクロスチェーン技術が求められている状況なので、もちろん考えていらっしゃるようです。将来的にはBCHやETHも銀行口座に入れておいたり出来るようになる可能性が高い。
その前にセルフGoxしてしまった!!なんてことだけは避けたいですね。
仮想通貨、ICOに対して厳しい評価が続く中ですが、SBI Ripple Asiaは電子代行決済業の資格があることによってこのような事業展開が可能になりました。
APIの公開が終わった銀行から、順次コンソーシアムに参画します。
61の加盟銀行の全てが使用可能になるのは2023年(!)とのことです。
APIを提出するのにそんなに時間かかるの?!と思うかもしれません。
しかし、今まではこれこそが銀行の根幹、重要機密だったところを開示しろという意味なので、銀行にとっては「どのような形で公にするべきか」慎重にならざるを得ないところです。
フィンテックによる変革の兆しはあるものの、中々スムーズな改革が出来ないのは歴史ある大きな組織ゆえ、ということでしょうか。
各銀行、Slerとのやりとりや、旧いシステムからの脱却に四苦八苦しています。
とは言え、これは一概に銀行の怠慢ばかりも責められません。
邦銀は、日本人の「サービスに完璧を求める国民性」を危惧しています。
クレームを受けないよう、「不備のあるものを提供しない」というプレッシャーに苛まれながら、プロジェクトを作り上げなければなりません。
ATMが壊れて動かなくなると、日本では大問題になりますよね。ところが海外ではそうでもありません。
お金の管理、プロジェクトの管理がしっかりしているのは私たち日本人にとって当然のことのような気がしますが、それを実現、維持するためには多くの人的コストが割かれているのです。
失敗を恐れないでブロックチェーン技術を取り入れよう、というわけにはいかないので、チェックにチェックが重なり、仕上げるのに時間がかかる構造になってしまっています。
とはいえ、ようやくMoneytapもプレリリースとなりました。
大手企業、邦銀の資金が本格的に投入されるのはまだまだこれからです。
ブロックチェーンは少しずつ社会基盤として浸透しはじめています。
正式なリリースは来月、9/26の段階からは2週間以内となります。
このシステムの導入によって、特に個人間(10万円以内)の少額送金の際の手数料負担を大幅に引き下げられるわけです。
慌てたり、使い方がわからなくてGoxする心配はありません。
もう、15時までに銀行に駆け込まなくてよくなるわけです。
明日お金が必要な息子のために、今夜送金が可能なのです!(No More オレオレ詐欺)
自由であたらしいお金の流れを作っていきましょう。
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ところでハロウィンって1日だけなのに商業的には1ヶ月くらいやってるのほんと、お祭りだよね。