中村本然『真言密教の修法と如意宝珠』読了

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片膝ついて頬杖ついたアンニュイ観音こと如意輪観音の手にしているスライムみたいな珠、如意宝珠について調べていて見つけたもの。

金剛界と胎蔵の表記をしっかり書き分けている一点だけでも、著者の用語に対する誠実さが窺われる。

真言八祖の金剛智、不空、恵果、弘法大師以外の人名は馴染みがないが、後七日御修法、如意宝珠と舎利の同質性、舎利の解釈（釈迦の遺骨説は顕教の浅略、一切衆生が法身の舎利である）辺りに興味を掻き立てられた。