「日本人とニホンザル」を読んでいて、以前似たような記事を見たなと思い調べたら、2019年12月号の「米国のトラたちの悲鳴」だった。
随分煽情的な見出しだが、ショーのために酷使される動物たちは、今や世相に反する前世紀の遺物なのだ。
もし今号の記事の見出しが「日本のサルたちの悲鳴」だったらどうか。
しかしそうでないのは、その好意的な内容からも明らかだ。
サルは観客と神をつなぐ存在であり、猿回しは単なる見世物ではなく儀式だと語る村崎修二氏だが、動物を扱う伝統芸能と動物愛護団体の軋轢は今後も解消されないだろう。
特集は「昆虫はどこに消えた?」の他、「大人の自閉症」「自閉症の兆候を見つける」「南米 大自然の贈り物」「緑の草地へ続く道」