(前回のあらすじ:
講師からの指示で日々女の子との電話を練習する僕。
そんなある日、事件が起こった)
その事件は、僕がいつものように仕事から帰り、
講師からの指示をこなしていたときに起こった。
その時の指示は、
あるブログの記事を読んで感想を述べるというものだった。
ブログの著者が、
ある都内の老舗ホテルに泊まりにいった体験記だ。
高級感溢れるホテル内の様子を紹介してくれていた。
僕は
「こういう世界があるんですね。今度行ってみようと思います」
的なことを感想として講師に送ったと思う。
そして今日もひとまず
paisで女の子とメッセージのやり取りをするかと思っていた矢先、
講師からこんなLINEが来た。
「今からそのホテルに行ってください」
内心、(マジか、、)と思う反面、
こういうのって確かに
今度今度と言って中々行かないんだよなと思い直し、
「行きます」と返事をした。
ただ返事をした後も
(何とか行かずに済ます方法はないかなあ…)
的なことを考えていた。
そんな僕の心の動きを見透かしたように講師は
「行ったら写真を撮ってみんなに共有してください」
と釘を刺してきた。
(※ちなみに一番初めに感想を送った自分のみ
講師からホテルに行くよう指示されていました)
(これは何としても行かないとすまされないぞ…)
覚悟を決めた自分は、部屋から飛び出した。
暗い夜道を歩き、
人の少なくなった地下鉄で
ホテルのある高田馬場へと向かった…
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ホテルには無事にたどり着いた。
夜遅くに一人でやってきた客に
ホテルの人は少しだけ驚いているようだった。
チェックインを済ませた僕は、
早速写真を撮りlineグループに送った。
するとそれを見た講師から
「じゃあその写真を女の子に送ってください」
と次の指示が告げられた。
もちろん僕は言われたとおりに送る。
(こんなことをして何になるのか・・、とは思いながら。)
すると、意外にもアプリでやり取りしていた一人の女の子が
ホテルの写真に異常に食いついてきた。
暇なのか電話で話したいとまで言ってくる。
もちろん僕は承諾する。
思わぬ展開に面食らいながらも。
ただよく考えてみたら、
僕は今まで散々講習を通じて電話の練習をしてきた。
だからその女の子との会話もまあまあ盛り上がる訳である。
そして
(まあいちかばちかやってみるか・・・)
思い、
「今から遊びにきなよ笑」
と誘ってみた。
すると女の子は
「えー」
という反応。
(まあ、そうだよなー)
と僕も内心思う。
そしてそこから一時間半ほどたった頃だろうか、
その女の子はタクシーで、
ホテルへとやってきた。