(前回のあらすじ:
初めて会った女の子とSEXすることに成功した。
その後その子との連絡が途絶えたことで
僕は自分の未熟さを痛感した。)
高田馬場事件の後も、
講習はいつもどおり続いていた。
このときの自分の状況を
少し説明させていただけたらと思う。
自分はサラリーマンとして働き始めていた。
・朝起きたら身支度をして出かける。
・通勤中はスマホで課題図書を読むか、
課題動画を見ている。
・会社では真面目に働く。
・すきま時間ができたら、
paisで女の子とやり取りをする。
・可能であれば、今晩電話する約束をする。
・仕事を速攻で切り上げて家に帰る。
・晩飯を食う。
・今日電話する女の子との会話を想定して
気をつけるポイントをノートに書き出す。
・電話をする。
・やり取りを振り返って、
感想を書き上げ講師に提出する。
・ふたたび課題図書や課題動画、
他の女の子とのやり取りをする。
そんな生活を続けていた。
毎日眠たい目をこすりながら本を読み、
飯を食ってる間もひたすら女の子とメッセージをしていた。
よくやってたなと思う。
けどやるしかなかった。
なんとか結果を出さなければと必死だった。
そしてそんな自分なりの頑張りが
報われる日がやってきた。
その日は珍しくオフィスに遅くまで残っていた。
今から帰宅しても、
その日の電話の時間に間に合わなかったので、
誰もいなくなったオフィスで電話をかけることにした。
もうトークの流れも身についていた。
いつもどおりやるだけだ。
相手は年上の女性だった。
トークは予定通りに進む。
しかし終盤、想定から少しずれ、
相手の家族の話になった。
深い話になった。
彼女は悩みを抱えているようだった。
自分はそれを聞いていた。
そして電話開始から20分ほど経った頃だろうか。
彼女は泣き出した。
電話越しでもわかるくらい泣きじゃくっていた。
(あー、本当だったんだ・・・)
彼女の泣き声を聞き感傷的になりながら、
僕は講師の言っていたことが本当だったのだと実感していた。
15分もあれば女の子を泣かすことができる
それはまったくもって
現実に起きてもおかしくないことだった。
電話を終えた後、
誰もいなくなったオフィスで、
一人静かにその事実を噛み締めていた。
色々と変わり始めていた。
高田馬場のことといい、電話のことといい、
今までの常識では計れないことが起き始めていた。
「常識とは十八歳までに身につけた偏見のコレクションのことである。」
とアインシュタインは言った。
そう偏見。
女の子に対する偏見。
女の子とのコミュニケーションに対する偏見。
「コミュニケーションはこうじゃなきゃいけない」
と自分で勝手に決めつけていた。
しかし、決まりなんてない。
お互いが良ければなんだっていいのだ。
電話で泣かせてもいい。
ホテルにいきなり女の子を誘ってもいい。
例えばオナ電したっていい。
乱交したっていい。
どんなことがあったっていいのだ。
そんなことが見えなくなっていた。
分からなくなっていた。
盲点、だった。
「今までの常識を捨てること」
かつての俺よ、
モテのスタート地点はこんなところにあったぞ。
ナンパコンサルに50万払った話 - 電話コンサル編 - fin