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※はじめに
自分は医学や心理学に詳しいわけではありません。
だからこれから話すことは話半分に聞いてください・・・
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「人間の視覚には盲点がある」
ということを、誰しも人生のどこかで
一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
つまり我々には、
「眼の前にあるはずのものを認識できない状態」
が存在するということです。
そして、
「この盲点は"意識"においても存在する」
ということについて、
これから語らせていただけたらと思います。
さて、「視覚的な盲点」は
人間と対象の物理的な位置関係により発生します。
しかし、「意識の盲点」は
物理的な位置関係によって発生するものではありません。
それは心理的、無意識的要因によって発生します。
ただ、いきなりこんなことを言われても、
「なに言ってんだこいつ?」
となると思うので一つ次の場面を想像してみてください。
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ここに一人の大学生がいる。
典型的な大学生。
サークルもバイトも順調だ。
このまま普通に就職して、
普通に結婚して幸せに暮らそうなんて考えている。
そんなある日のことだ。
父親の経営していた会社が倒産した。
さらに父親は失踪してしまった。
残ったのは多額の借金、
仮に3億としてみる。
どこでそんなに借りていたのかわからないが、
普通に就職して働いても、
一生かけても返せないかもしれない額。
そして、そんな大金の返済があろうことか、
大学生である自分に押し付けられた。
(あくまでたとえ話です・・・)
順調だった、そしてこれからも順調だと思えた
彼の人生に暗雲が立ち込めた。
父親への疑問や怒りももちろんあるが、
「この多額の借金を大学生の自分がどうやって返していこう・・・」
そんな考えで彼の頭の中がいっぱいになった。
ーーーーー
想像していただけたでしょうか?
ここで注目したいのは、
このあと大学生の彼に何が起こるのか?
ということです。
それについて少し考えてみたいと思います。
一つ、おそらく彼はまず情報を集めようとするでしょう。
それはネットで検索という形かもしれませんし、
知り合いに当たってみるという形かもしれません。
とにかく、自分が持てる手段を使って、
なにかバイト以外にお金を稼ぐための方法を
探そうとするでしょう。
しかし、今回注目していただきたいのは
ここではありません。
もう一つ、彼に変化が起こります。
もちろん人によって特性があるので、
全員が全員というわけではありません。
ただし高確率で起こるだろうと僕は思います。
それは
「やたらとお金の話や高級なものに目や耳が反応してしまう」
ということです。
より具体的には
・ネット上の投資関連の広告がやたらと目についてしまう
・街で高級車を見かけると目で追ってしまう
・たまたまカフェで聞こえてきた「借金」というワードに反応してしまう
という現象が起こるのではないでしょうか?
(心理学ではこれを
「カクテルパーティー効果」と呼ぶらしいです。)
新しい恋や仕事が始まると、
今まで気にならなかったことが気になったりします。
鏡の前に立つと髪型を意識してしまっり、
やたらとニュースで特定の単語に反応したりします。
ではこのようなとき、
我々の頭の中では何が起こっているのでしょうか?
もう一度、大学生の彼の話に戻らせてください。
多額の借金を背負った際に、彼には2つの変化が起きました。
①彼自身の意思で情報を集めようとした。
②彼の意思に関係なく、
今まで気にもとめなかった情報が入ってきた。
後者に注目してみてください。
「今まで気にもとめなかった」
というのが味噌です。
つまり彼はこれまでも
・投資の広告
・高級車
・借金というワード
というお金にまつわるものを
見たり聞いたりしていたはずなのです。
けれど記憶には残らなかった。
こんなにたくさんお金関連の情報が
世の中に溢れていることに気づかなった。
なぜなのでしょうか?
これが冒頭でお話した「意識の盲点」です。
次回は「なぜ意識の盲点が発生するのか?」について、
述べさせていただけたらと思います。
ありがとうございました。